信用不安拡大、疑心暗鬼に クレディ・スイス急落で 欧米株安

時事通信

スイス金融大手クレディ・スイスの株価情報を表示する米ニューヨーク証券取引所の画面=15日、ニューヨーク(AFP時事)

 

 

 

 【ニューヨーク時事】

 

米中堅銀行シリコンバレー銀行(SVB)の経営破綻を発端とする米国の信用不安が15日、欧州にも広がった。  経営不振のスイス金融大手クレディ・スイスの株価が一時3割以上急落、他の金融株も売られた。米国でも前日上昇した銀行株が再び下落。欧米の金融引き締めを背景に金融機関の事業環境が悪化する中、銀行の財務状況への疑心暗鬼に陥っている。  SVBは、多額の預金引き出しに対応するため、保有する債券の売却を強いられ、損失を計上。金利上昇(債券価格は下落)に伴う含み損が表面化したことで信用不安が広がり、破綻に至った。  欧米の中央銀行による急激な利上げで債券に含み損を抱えるのは、銀行界共通の構図だ。米市場では一部地銀株が大幅安となっており、投資家が「(財務基盤の)弱い金融機関を探し始めている」(米エコノミスト)という。  クレディ・スイスの経営問題への懸念が高まったことで、金融システム全体への不安も強まった。米国ではJPモルガン・チェースやシティグループ、欧州ではバークレイズなどの金融大手が下落。英キャピタル・エコノミクスの欧州担当チーフエコノミスト、アンドルー・ケニンガム氏は「近年、収益力の低さに悩んでいる銀行は、クレディ・スイスだけではない」と話す。  米資産運用大手ブラックロックのフィンク最高経営責任者(CEO)は、米国で金融機関破綻が相次いだ1980年代の貯蓄貸付組合(S&L)危機に触れ、「過去の金融引き締め局面は、しばしば壮絶な金融破壊を招いている」と指摘。信用不安のさらなる拡大に警鐘を鳴らした

 

 

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米欧中銀、利上げ路線修正か 信用不安拡大で

時事通信

米連邦準備制度理事会(FRB)(左、APF時事)と欧州中央銀行(ECB)(EPA時事)のマーク

 

 

 

 

 【ワシントン、ロンドン時事】

 

スイス金融大手クレディ・スイスの経営不振問題で金融システムへの懸念が高まる中、市場では15日、米連邦準備制度理事会(FRB)や欧州中央銀行(ECB)が利上げを想定通りに行えないとの観測が急浮上した。  米欧とも高インフレに苦慮しているが、シリコンバレー銀行(SVB)など米中堅2行の経営破綻に端を発した信用不安が広がっており、利上げ路線の修正を余儀なくされそうだ。  ECBが16日に開く理事会では、「0.5%の利上げは既定路線」(欧州金融大手)とみられていた。しかし、15日の欧州株式相場は、域内で存在感の大きいクレディ・スイスへの懸念が広がり、急落。市場は0.25%への利上げ幅縮小を織り込み始めた。  FRBについては、来週の連邦公開市場委員会(FOMC)で利上げ自体を見送る可能性が取り沙汰されている。金利先物取引に基づいた予想によると、FRBが21、22日の会合で政策金利を現行の年4.50~4.75%で据え置く確率は、5割程度に上昇した。  米欧とも、インフレ率はFRBやECBの目標を大きく上回っており、本来なら利上げが必要な状況だ。しかし、信用不安が拡大する局面で不用意な金融引き締めを行えば、事態は一段と悪化しかねない。米欧当局も「(クレディ・スイスを巡る)状況を注視している」

 

(米財務省報道官)と、神経をとがらせている

 

 

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