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親から相続した資産には富裕税を
ジョセフ・スティグリッツ「世界の超富裕層に所得税70%を課せば平等な社会をつくれる」
ジョセフ・スティグリッツは2001年にノーベル賞経済学賞を受賞した Photo by Pier Marco Tacca / Getty Images
ガーディアン(英国)
Text by Rupert Neate
ノーベル賞受賞経済学者のジョセフ・スティグリッツが、
格差是正のために世界の超富裕層に70%の税金を課すべきだと提唱した。
スティグリッツは国際NGOオックスファムのポッドキャストで、世界で所得が最も多い層に対し、
70%の特別税率を導入することは「明らかに理にかなっている」と語った。
「トップにいる人々の税率を上げれば、彼らは仕事量を少し減らすかもしれない。でもその一方で私たちは、より平等で結束力のある社会を得ることができるだろう」
現在、
英国の所得税の最高税率は、
年間所得15万ポンド(約2400万円)
以上に対して課される45%だ。
米国の場合は、
年間所得53万9901ドル(約7000万円)
以上に対して課される37%
となっている。
スティグリッツはまた、所得の最高税率の引き上げだけでなく、世界の富裕層が何世代にもわたって蓄積してきた財産に富裕税を導入すれば、平等な社会にもっと近づくことができると語った。
「富に高い税率をかけるべきです。というのも、富の多くは相続した富だからです。(たとえば小売り最大手の)ウォルマートを創業したウォルトン家の子供たちは、その資産を親からもらいました」
「私の友人の一人は、(富の相続を)精子の宝くじに当たるようなものだと言っていますよ。つまり、資産家は運よくそういう親のもとに生まれたからそうなれたというわけです。私たちは、億万長者の大半がその富の多くを運から得ている事実を知っておくべきでしょう」
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