国民が戦死する一方で...ロシア高官の子供が、ドバイや米国で過ごす「贅沢セレブ休暇」写真が判明

ニューズウィーク日本版

<ロシア高官たちが欧米諸国を厳しく非難し、ウクライナの戦場にロシア国民を送り込み続ける一方で、その子供たちは......>

セルゲイ・ショイグ国防相(右、2020年8月) Sputnik/Dmitry Astakhov/Pool via REUTERS

 

 

 

 

ロシアがウクライナへの本格侵攻を開始した際、ロシア高官たちは口を揃えて欧米諸国を激しく非難していた。だがそうした高官たちの息子や娘が、紛争が始まってからも北大西洋条約機構(NATO)加盟国を含む諸外国を頻繁に訪れ、優雅な休暇を過ごしていることが、その証拠となる写真とともに明らかになった。 

 

 

【写真】トルコ、ドバイ、アメリカ...ロシア高官の子供たちが過ごす優雅な「セレブ休暇」 

 

 

 

これは、ロシア語の独立系ニュースメディア「ザ・インサイダー」が調査したもの。同メディアは

 

セルゲイ・ナルイシキン対外情報局長官、

 

 

セルゲイ・ショイグ国防相、

 

 

ウラジーミル・ジャバロフ上院外交第1副委員長など、

 

同国高官の子供と関係のある人物のインスタグラムアカウントを分析した。 

 

 

その結果、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領が昨年2月24日にウクライナへの本格侵攻を開始した後も、一部のロシア高官の子供が

 

 

イタリア、

 

ギリシャ、

 

トルコ、

 

アメリカなどのNATO加盟国で

休暇を過ごしていたことがわかった。 

 

 

ナルイシキンの娘ベロニカのインスタグラムアカウントは非公開だが、

ザ・インサイダーは彼女の親友であるビクトリア・コソラポワが撮影した休暇の写真を分析。

 

2人は頻繁に一緒に旅行をしているという。

 

コソラポワは、ロシアでは禁止されているはずのインスタグラムに、

トルコやイタリア、ギリシャで撮影したベロニカとの写真を投稿していた。 

 

 

ナルイシキンは昨年7月、

NATOが「ロシアと、その同盟国であるベラルーシに対してハイブリッド戦争を仕掛けている」と非難していた。

 

 

 

 ■国防相の娘はドバイで優雅な新年

 

 ナルイシキンはまた、ロシアがウクライナを攻撃したのは、ウクライナを「脱ナチス化」し、「ネオナチ」の指導者を権力から排除するためというクレムリンの主張を繰り返してきた。

 

同年4月には、国防省が発行する雑誌のウェブサイトに掲載された記事で、

欧米諸国は「ナチス」の支配下に置かれる危険性があると主張した。

 

 「(欧米諸国の覚醒は)欧米諸国において、国家志向で分別があり、現実主義の政治家が権力を握ることではなく、紛れもなく完全にリベラル・ナチスの独裁政権が樹立されることによって終わる可能性がある」とナルイシキンは述べた。 

 

ザ・インサイダーは、

ショイグ国防相の娘クセニアが

ドバイで豪勢に新年を迎え、

ホテル「シーザーズ・パレス・ドバイ」に滞在していたことも明らかにした。 

 

 

さらに、ジャバロフ上院外交第1副委員長の息子のアレクサンダーは最近、

休暇でトルコとアメリカを訪れていた。

 

 

ザ・インサイダーは、

「(親のジャバロフが)『親米』の反対派を暴露していた時、

息子のアレクサンドルはアメリカを旅行していた」と指摘している。 

 

 

アレクサンドルは2021年8月に、

妻とサンフランシスコとロサンゼルスを訪れ、

過去数カ月の間にトルコとドバイも訪問しているという。

 

イザベル・ファン・ブルーゲン

 

 

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