パトリオットミサイル英語: MIM-104 Patriot、MIM-104 パトリオット)は、アメリカ合衆国レイセオン社がMIM-14 ナイキ・ハーキュリーズの後継としてアメリカ陸軍向けに開発した広域防空用の地対空ミサイルシステムである。ミサイル防衛では終末航程に対応し、20 - 30 kmの範囲を防御する。

 

湾岸戦争時に、イラク軍が発射したスカッドミサイルを撃墜したことにより有名になった。米国のほか、日本を含む同盟国など世界10か国以上で運用されている。

パトリオットミサイルは厳密にはミサイルそのものを指すが、付帯するミサイル発射システムを含めてパトリオットミサイルと呼ぶ場合もあるため、本項では発射システムを含めて解説する。

「MIM-104」はミサイルの形式名称、「Patriot」はその愛称で、「Phased array Tracking Radar to Intercept oTarget」(直訳:目標物迎撃用追跡位相配列レーダー)のバクロニムであるとされる。Patriotそのものは英語で「愛国者」を意味し、原語での発音を片仮名表記すると「ペイトリオット」に近い[1]。日本の報道機関では「トリオット」の表記を用いるが、航空自衛隊など日本国政府公式資料においては英語の発音に近似した「トリオット」表記を用いている。

発射システム概要[編集]

パトリオットミサイル発射システムはトレーラー移動式のシステムであり、1つの射撃単位はパトリオット発射中隊によって運用される射撃管制車輌レーダー車輌、アンテナ車輌、情報調整車輌、無線中継車輌、最大で8輌のミサイル発射機トレーラー、電源車輌、再装填装置付運搬車輌、整備車輌という10台以上の車両により構成される。これらの車両が自走して野外に発射サイトを設営後、射撃体勢が整う。一個大隊は指揮所運用中隊、整備補給中隊および最大で6個の射撃中隊から編成される。

ナイキの発射システムよりも省力化が図られている。交戦時に人員が配置されるのは射撃管制車だけで、無人となったレーダーや発射機等は射撃管制車からの遠隔操作によって制御される。

発射システム詳細[編集]

システムは複数の機材から構成されており、有線・無線によるインターフェースにより連動している。

レーダー装置[編集]

航空自衛隊のAN/MPQ-53フェーズドアレイレーダー

レーダー装置(Radar Set、RS)の形式名称はAN/MPQ-53(Config.2形態以前)またはAN/MPQ-65(Config.3形態以降)である。RSはC-Band帯の電波を用いるフェーズドアレイ・多機能レーダーで、AN/MPQ-53/65のいずれもパッシブ式アンテナを採用していたが、2017年に配備が開始されたAN/MPQ-65Aでは固定窒化ガリウム素子を使用したアクティブ式アンテナに変更された。目標の捜索・追尾の他、IFFミサイル誘導なども行う。

1高射隊(FU: Fire Unit)当たり1台のRSが配備される。運用中は無人となる。

射撃管制装置[編集]

AN/MSQ-104

射撃管制装置(Engagement Control Station, ECS)の形式名称はAN/MSQ-104(Config.2形態以前)またはAN/MSQ-132(Config.3形態以降)である。1射撃中隊に1台が配備され、RSからの情報を処理し要撃命令を下す。米軍のECSシェルターはM927 5tカーゴトラック、または軽中量戦術車両(Light Medium Tactical Vehicle, LMTV)カーゴトラックの荷台に搭載された状態で運用され、2名のオペレーターが操作する。航空自衛隊では73式大型トラックを改修したものを使用する。

主要な機器は新型兵器管制コンピュータ(Enhanced Weapons Control Computer, EWCC)、発射機間通信リンク・ターミナル(Data Link Terminal Upgrade, DLU)、UHF通信機(UHF Digital Data Link, DDL)、UHF通信ルーティング・インターフェース装置(Routing Logic Radio Interface Unit Upgrade, RLRIU-U)、2人分の操作コンソール(Man Station, MS)である。

最大16台の発射機を接続でき、同時に8台の発射機を制御する。発射機との通信はVHF無線または光ファイバーによって行われる。RSとは有線でインターフェイスする。

情報調整装置[編集]

情報調整装置(Information Coordination Central、ICC)の形式名称はAN/MSQ-116(Config.2形態以前)またはAN/MSQ-133(Config.3形態以降)である。1高射群(BN:Battalion)に1台のICCが配備され、隷下に6台のECSを置く。ECSと外観はほぼ同様であり、2名のオペレーター(指揮官)が搭乗する。

ICCは上位組織および早期警戒管制機との連接が可能である(日本ではさらに自動警戒管制組織(BADGE)との連接が可能なように改修された。平成24年防衛白書ではBADGEの後継である自動警戒管制システム(JADGE)との連接を当面の目標としている)。ECSとはUHF無線によってインターフェースする。

無線中継装置[編集]

無線中継装置(Communication Relay Group、CRG)の形式名称はAN/MRC-137(Config.2形態以前)またはAN/MRC-147(Config.3形態以降)である。ECS-ICC間の通信でUHF無線の見通しが取れない場合、CRGを間に挟んで通信を中継する。ECS-ICC間の通信はPADIL(PATRIOT AIR DEFENCE INFORMATION LANGUAGE)というフォーマットで行われており、音声・データ(航跡情報など)が多重化されている。なお、日本では山岳地であることを考慮して、有線接続にてECS-ICC間の通信ができるよう独自改修が行われている(後述)。

アンテナ・マスト[編集]

アンテナ・マスト・グループ(Antenna Mast Group、AMG)の形式名称はOE-349/MRCである。ECS、ICCおよびCRGはそれ単体ではUHF無線通信が行えない。AMGはいわば外付けのUHFアンテナであり、それぞれに接続されて運用される。

発射機[編集]

航空自衛隊のM901発射機

発射機(Launching Station, LS)の形式名称はM901である。M901発射機では最大4発のミサイル(STD弾、PAC-2弾、SOJC弾、GEM弾から選択)、M902発射機では最大16発のPAC-3弾を搭載する(M902発射機にSTD弾、PAC-2弾、SOJC弾、GEM弾は搭載できるが、PAC-3弾との混載は不可)。ECSとはSINCGARS無線機(米国形態。日本では電波法に対応したDLU無線機)または光ファイバーによってDLUを通してインターフェースする。15 kW-400 Hz発電機を1基持つ。

1パトリオット中隊は5-8基の発射機を運用する。LSは専用の発電機ディーゼルエンジン式発動発電機)を搭載している。

発電機[編集]

EPP-III発電プラント。M977 HEMTTに搭載。150 kW AC 208 V-400 Hzを供給するディーゼルエンジンが2基。283.9リットルの燃料タンク2個。太い給電ケーブル。ECSとRSには、EPP-III(Electric Power Plant-III)により電力を供給する。

ICCとCRGには、EPU(Electric Power Unit)により電力を供給する。また、AMGには、接続されているECS、ICCまたはCRGから電力供給を受ける。

航空自衛隊仕様は、日本国内開発のガスタービン発電装置に改良されている。

通信系統[編集]

  • ECS-ECS、ECS-ICC間(音声および航跡情報など)
    • UHF通信用無線機を用いたデジタルデータリンク(PADIL)により、航跡情報などの通信を行う。また、音声通信の回線も有する。通信の中継を行う場合は無線中継装置によって行う。PADILは1回線あたり31 kbpsの通信容量を持ち、RLRIU-Uは4系統のPADIL回線を同時に通信処理できる。また、通信はTCP/IPのようにルーティングされて伝達されるよう設計されており、一部経路で通信障害が発生していてもデータリンクを確実に確立できるよう配慮されている。なお、UHF無線機はECSおよびICCには3台、CRGには4台搭載されている。
  • ECS-LS間(発射指令)
    • VHF無線または光ファイバーを用いたDLUにより、デジタル通信で発射指令・ミサイルステータスなどを送受信する。
  • ICC-上位部隊間(音声および航跡情報など)
    • TADIL-A(音声)、TADIL-B(航跡情報)、TADIL-J(航跡情報)により上位部隊との連接が可能である。なお、日本のパトリオットでは、自動警戒管制システム(BADGE)との連接を有線で行うためのデータモデムが搭載されている。ただし、BAGDEとの連接はPAC-3/Config.2形態までの機能であり、新自動警戒管制システム(JADGE)の運用開始に伴ってデータモデムの使用を止め、専用の有線光インターフェース(100BASE-FXをベースにした イーサネット)が随時追加改修されている。これは後述のPAC-3/Config.3形態およびConfig.2形態に対して行われている。なお、この有線通信にあたっては、日本中に張り巡らされた既設回線網を使用する。

地上装置の形態推移[編集]

開発当初は1990年代の航空脅威に対処する性能とされていたが、経年による脅威変化などに対応するため、各種の改良が施されている。

BASIC形態[編集]

配備当初の形態。

PAC-1形態[編集]

PAC-1形態は、初期型のECCM(敵の電子妨害に対抗する装置)やソフトウェアなどを改修したものである。

PAC-2形態[編集]

PAC-2形態は、弾道ミサイルの迎撃任務に対応して弾頭の破壊力などを向上したものである。

湾岸戦争で使用され、イスラエルサウジアラビアへ発射されたスカッドミサイルを迎撃した。それぞれの迎撃率は、アメリカ軍の発表によればサウジアラビアで70%、イスラエルで40%であるが、実際にはこれよりも低い確率だったのではないかと見られている[2][3]。これはPAC-2ミサイル(MIM-104C)が爆発で飛散する破片によって目標を破壊する方式であったため、弾道ミサイルに命中しても弾頭の機能を無力化できずに被害が出る場合があったことによる。また、現地時間の夜間にPAC-2によるスカッドミサイル迎撃の様子を日本のテレビ向けに撮影していた際、スカッドミサイルを迎撃する為に発射したPAC-2弾頭が、発射した数秒後に誤作動で爆発し、残った一部が火の玉のようになって民間人の居住地域に落下してしまい、その地点の周囲の住民と家屋に被害が出る映像が流された事もあった[注 1]

QRP形態[編集]

湾岸戦争で実戦投入されたPAC-2に発見された不具合に対し、物理的・ソフトウェア的に応急的な対処を施した形態。主な変更点は、レーダー装置の不要放射を抑制するレーダーシュラウドの装着、GPSを利用した自動自己位置評定装置の搭載(RS, LS)による布置展開作業の自動化などである。

PAC-3形態[編集]

PAC-3弾を搭載するM902発射機(右)

弾道ミサイルへの対処能力を本格化するため、さらなる能力向上を図った形態。変更の内容は、PAC-3弾の採用、RSの目標識別・捜索能力の向上、通信能力の向上などである。PAC-3形態は最初から完成された状態で配備された訳ではなく、PAC-3/Config.1とよばれる形態から始まり、現在[いつ?]米国で配備されている最新のPAC-3/Config.3形態へと至っている。

ハードウェア的な改修項目としては、レーダー装置の目標識別計算装置の追加(DSP-5)や広帯域波形送受信・処理装置(Radar Enhancement Phase 3, REP-3, Classification Discrimination Improvement 3, CDI-3)の搭載、レーダー送信器の増幅用進行波管(TWT)の並列搭載化(Dual TWT)によるデューティーの向上(単純計算で平均送信出力が2倍となる)、また、ECSやICC、CRGでは新型のRLRIU-U(ICCにおいてはConfig.2形態においてもRLRLI-Uと呼称されていたが、中身は別物である)、新型通信多重化装置(Integrated Digital Opperator Control Station, IDOCS)、これに伴う通信能力の向上(Remote Launch, Communication Enhanced Upgrade, RL/CEU)などがある。特にRL/ECUによって発射機をより遠くへ設置できるようになり(リモートランチ機能、CRGに対してECSが有する発射機制御機能を搭載する事によりECSとLSの離隔距離が拡大)、弾道弾に対する防護範囲が向上している。

日本が地対空誘導弾パトリオットで導入(既存配備システムの改修)を進めているのはこの最新の形態である。なお、ミサイル自体の名称であるPAC-3と混同している文献があるが、地上装置(ECSなど)とミサイルは別の形態名称で呼ばれており、注意が必要である(単にPAC-3形態と言っても通用するが、正しくはPAC-3/Config.3形態である)。なお、Config.3へと形態が進化した際、RS、ECS、ICC、CRG、LSの形式名称が変更されているが、これは、それぞれが搭載する機材が能力向上に伴って大幅に変更されたためである。

ミサイル概要[編集]

初期型であるMIM-104Aがアメリカ軍に引き渡されたのは1984年からであるが、逐次近代化改修がされている。それらはPAC-1、PAC-2、PAC-3という3つの世代に大きく分けられることが多い。「PAC」は "Patriot Advanced Capability" の略である。

ナイキミサイルに比べて射程の延伸、対ECM性(ECCM)やジャミング機構の向上、低高度目標撃墜能力の付与といった機能向上がなされている。

ミサイル詳細[編集]

ミサイルの種類[編集]

パトリオットで使用されるミサイルは以下の通り。

  • STD(MIM-104A)弾:初期形態から採用されているミサイル。主に航空機対処用。
  • SOJC(MIM-104B)弾:ジャミングを行う目標に対して対処するミサイル。
  • PAC-2(MIM-104C)弾:弾頭のフラグメントを大型化するなど、弾道弾対処能力を強化したミサイル。
  • GEM(MIM-104D)弾:シーカーの低雑音化など、目標への誘導性能を向上させたミサイル。
  • GEM+(MIM-104E)弾:GEM弾のさらなる改良型。
  • PAC-3弾:新たに設計されたミサイルで、サイドスラスタやリサリティ・エンハンサを搭載。主に弾道弾対処を行う直撃型ミサイルである(後述)。MIM-104シリーズとは異なる。

ミサイルの誘導[編集]

ミサイルの誘導方式」も参照

パトリオットでは(PAC-3弾以外は)TVMTrack Via Missile)と呼ばれる誘導方式が採られている。これは、ミサイル発射後、RSからTVMレーダー波を目標へ照射し、その反射波をミサイルが捉えながら誘導を行う方式である。以下に概略を示す。

  1. ミサイル発射後、RSから目標へTVM波を照射する。
  2. ミサイルシーカーでTVM反射波を受信し、RSへダウンリンクする。
  3. RSからの情報をECSで処理し、誘導計算を行って、RSからミサイルにアップリンクとして誘導情報を送信する。
  4. 終末誘導では、目標からのTVM反射波を追ってミサイルは目標と会敵する。

TVM方式はECMへの対処を重点的に考えられた誘導方式であり、その内容は複雑である。コリレート・トラック、セミアクティブ・トラックとも呼ばれる。なお、PAC-3弾は自らのシーカーでレーダー波を出しつつ目標と会敵するため、TVM誘導は行われていない。

GEM弾[編集]

PAC-2ミサイルの誘導性能などを向上し、航空機および巡航ミサイルなどへの対応能力が高められた。

PAC-3弾[編集]

PAC-3の弾道ミサイルへの直撃。煙を引いているのはACMの噴煙。この図では右上の物体がPAC-3となっているが、誤りであり、左下から上昇してくる物体がPAC-3である

PAC-3弾のシーカー・誘導部

対弾道ミサイルとして開発がほぼ終わっていたERINTミサイル(Extended Range Interceptor Missile)を既に発射機として実績があったパトリオットの発射システムに載せたのがPAC-3である。PAC-3弾はPAC-2シリーズより直径が細く、今までは1発が入っていたミサイル・キャニスターに4発が格納できるため、1発射機あたりPAC-3弾を最大で16発搭載できる。小型化されたことにより、対航空機への射程は半減した。

弾道ミサイル対処時は、近接信管だけではなくヒット・トゥ・キル(Hit-to-kill)、つまりPAC-3弾の弾体全体を目標の弾道ミサイルに直接衝突させ、その運動エネルギーによって目標を粉砕破壊する方式が採用されている。また、動翼による姿勢制御だけではなく、ACM(Attitude Control Motors)と呼ばれるサイドスラスターを前部に装備しており、動翼での制御が効き難い高高度での機動性を高めている。最終誘導はKaバンドのアクティブ・レーダー・シーカーにより行われる。

航空機や空対地ミサイル巡航ミサイルの対処時は、リサリティ・エンハンサと呼ばれる弾頭を使用する(弾道弾対処時は使用しない)。これは、直撃寸前時に弾体の胴径方向に低速で225グラムの金属ペレット24個を放出し、見かけ上のミサイル胴径を増加させて対処能力を向上させたもので、従来の破砕飛散型弾頭とは根本的に設計思想が異なっている。

PAC-3は、航空機や空対地ミサイルに対する対処時の射程のみ従来のPAC-2シリーズに譲るものの(目標撃破能力は同等とされる)、弾道ミサイル対処能力を併せ持つ複合型防空システムにパトリオット・システムを生まれ変わらせた。

PAC-3弾の性能向上型として、MSE(Missile Segment Enhancement:ミサイル部分強化型)の開発が進められている。これは、ロケットモーターと操舵フィンを変更することで、最大50%の射程の延長と機動性の向上を目指したもので、2011年5月には発射実験に成功[4]2012年12月には迎撃実験に成功している[5]

派生型として、射程延伸型PAC-3弾を用いた自走式野戦防空システムである中距離拡大防空システムがある。

 

Wiki

 

=================

露、パトリオット供与に反発 配備前に攻撃激化も

 

産経新聞

 

ロシア国旗

 

 

 

米国がウクライナに地対空ミサイルシステム「パトリオット」の供与を含む追加軍事支援を発表したことにロシアは反発している。ロシアはパトリオットが配備され、自軍のミサイル攻撃の有効性が低下する事態を危惧しているとみられる。露軍がパトリオットの配備前にミサイル攻撃を激化させたり、パトリオットミサイルの枯渇を狙いドローン(無人機)や旧式ミサイルによる攻撃を増やしたりする恐れがある。

 

 

 

  【写真】地対空ミサイル「パトリオット」 

 

 

 

ペスコフ露大統領報道官は21日、パトリオットの供与について「紛争の激化を招き、ウクライナに良いことは何ももたらさない」と非難。ウクライナのゼレンスキー大統領の訪米に関しても、ロシアとの停戦交渉を拒否するウクライナの姿勢に前向きな変化を与えないとの見通しを示した。 パトリオットの供与を巡っては、露外務省のザハロワ報道官も15日、「配備されれば露軍の正当な攻撃目標になる」と警告した。 露軍は10月以降、ウクライナの電力インフラを標的とした大規模なミサイル攻撃やドローン攻撃を激化。ウクライナ軍の兵員輸送や兵器生産を妨害するとともに、国民の戦意をくじく思惑だとみられている。しかし、高性能の防空ミサイルであるパトリオットがウクライナに配備されれば、ミサイル攻撃の有効性が大きく低下するのは確実だ。 ウクライナ軍がパトリオットの習熟訓練を終えて実戦配備する前に、露軍がミサイル攻撃をさらに激化させ、インフラの徹底破壊を狙う恐れは拭えない。 また、米英国防当局によると、露軍は高精度ミサイルが枯渇しつつある。露軍が最近、イラン製とされる自爆ドローンや旧式ミサイルの使用を増やしているのも高精度ミサイルを温存するためだとみられている。 パトリオットミサイル1発当たりの価格は日本円で数億円とされ、無制限には使用できない。パトリオットが実戦配備された場合、露軍は安価な自爆ドローンや旧式ミサイルでパトリオットを「無駄打ち」させた後、高精度ミサイルで重要目標を破壊するという戦術をとる可能性がある

 

 

露、パトリオット供与に反発 配備前に攻撃激化も(産経新聞) - Yahoo!ニュース