ついに「年収5000億円」の“猛者誕生”へ…! 不況でめちゃ稼ぐ「知られざる大金持ちたち」の実名を公開する…!
ついに「年収5000億円」が…!
コロナ後に全世界で行われた金融緩和に加えて、昨年後半から一気に主要国が経済の全面的な再開へと舵を切ったことで、米国を筆頭として全世界的にインフレが高進して中央銀行は対応に苦慮しています。
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インフレ対策としてほとんどの国で利上げが行われていることで、株式・債券ともに下落幅が拡大する厳しい状況となっていますが、その中でも着実にリターンを上げているヘッジファンドが存在します。 好調を維持しているトップクラスのヘッジファンド創業者はコンスタントに1000億円クラスの年収をはじき出していましたが、それが5000億円ほどに上りそうな勢いです。 グローバルにコロナが拡大した2020年3月に世界中の株式市場は急落しましたが、ほぼすべての先進国がゼロ金利と量的緩和を行ったことで株価の急落は一時的なものにとどまり、米国の主要株式指数も昨年は度々最高値を更新しました。 それが、昨年後半からインフレ率が一気に上がり、さらに今年に入ってからロシアがウクライナに侵攻したことも加わってコモディティ価格が急騰し、各国の中央銀行が急速に金融緩和を巻き戻したことで、米国の主要株式指数であるS&P500は昨年のピークから20%以上も下落してベア(弱気)相場入りするなど、世界中の株式市場は22年に総じて厳しい状況となっています。 同時に、政策金利がグローバルに引き上げられたことで債券価格も大打撃を受けて、22年前半だけで米国の10年物国債は10%以上も値を下げましたが、年前半の価格下落の幅としては200年以上の米国債券の歴史において史上最悪になるなど、株式に加えて債券も歴史的な下げ相場となっています。 こうして主要資産の多くが厳しい状況にある中で、存在感を発揮しているのがヘッジファンドです。
好調ヘッジファンドに注目
リーマンショックによる下げ相場が落ち着いた09年以降10年以上にわたって、リスク資産は株式に投資をして、配当を稼ぎたい資金は債券やREITに投資をしておけば安定してリターンが得られる状況が続いていました。 高いフィーを支払ってヘッジファンドに運用を依頼する必然性が下がっていたために、業界全体が運用する資産も低調な推移となっていました。 しかしながら、上記のように主要資産全般が厳しい状況にある中で、きっちりとリターンを出しているパフォーマンスの良いヘッジファンドには久しぶりに高い注目が集まっています
玉石混交のヘッジファンド
ヘッジファンドでも難しい相場では、二極化している Photo/gettyimages
ただ、ヘッジファンドと一口に言っても様々な戦略に分かれており、今年については戦略別のパフォーマンスに大きな格差が出ています。パフォーマンスが良いのがCTA/マネージドフューチャーズと呼ばれる幅広く先物を取引する戦略です。 ユーレカヘッジ社の統計によると今年の1-8月で、同戦略のヘッジファンドの平均リターンは+7.2%と、年初来で15%近く下げたS&P500を大きく上回っています。 この戦略はアルゴリズム取引が主体で、上げ下げどちらでも一定のトレンドが出た場合にそれに追随して売買しリターンを上げるトレンドフォロー戦略がメジャーなので、今年のように下げ相場であっても顕著なトレンドがマーケットに表れていれば稼ぎやすい状況といえます。 また、世界中の為替や金利の取引からリターンを上げることを目指すグローバルマクロ戦略も年初来の平均リターンが同期間で+0.3%と健闘しています。 こちらについても、長らく主要国の殆どでゼロ金利政策が取られ為替にも大きな動きがなかった昨年までとは対照的に、年初来で30円以上の円安ドル高になるなど金利・為替共に大きな動きが出ている今年のマーケット環境が追い風となっています。 一方、最も苦戦しているのが株式のロングショート戦略で、同平均リターンは-8.2%とS&P500は上回ってはいるものの厳しい状況です。 全世界的に株価が下がっており、かつ主要通貨のほぼ全てに対して米ドルが上昇しているために、よほど的確に空売りを行わなければ、株式の売買により今年ドル建てでリターンをあげるのは至難の状況といえるでしょう。 さらに、同じ戦略の中でも2極化が進んでいます。ヘッジファンド業界では前述した戦略以外にもレラティブバリューやイベントドリブンなど様々な戦略がありますが、近年では1つのファンドにおいて複数の戦略を使い分けるマルチ戦略のヘッジファンドに資金が集中しています。 このマルチ戦略のヘッジファンドの同平均リターンは-1.6%となっていますが、この戦略を採用しているファンドの中でも最大手のシタデルは同期間で+14%~23%と大きなリターンを上げており、他にもミレニアムが+8.3%, バリアスニーが+6.7%と優秀な成績を残しています。 また、グローバルマクロ戦略を採用しているブリッジウォーターやブレバンファンドといった大手ファンドも、傘下にあるファンドの殆どが年初来で2桁のリターンを上げているなどこちらも非常に好調です。 主要資産の多くが厳しい状況にある中で、安定してリターンを上げているトップエンドのヘッジファンドには注目が集まり、資金流入も拡大しています
最高水準の成功報酬
好調のヘッジファンドは20%超のリターンを得ている Photo/gettyimages
ヘッジファンド業界は長らく2-20(トゥー・トゥエンティ)と呼ばれる運用残高の2%のマネージメントフィーと、成功報酬としてリターンの20%を取得するフィー体系が一般的でした。 ただ、前述したように強気相場が続く中でヘッジファンドから資金流出が進んだことでフィーにも下押し圧力がかかり、マネフィーは1.5%程度、成功報酬も15%に程度にまで下がってきていました。 しかしながら、好調なヘッジファンドの中には大胆にフィーをあげる動きも出ています。 戦略別に最もパフォーマンスの良いマネージドフューチャーズを含めて複数の戦略で運用を行い、アルゴリズム取引の雄として知られているファンドDEショーは、旗艦ファンドの8月末時点の年初来リターンが20%を超えており極めて好調です。 DEショーは昨年までの強気相場の時も、今年のような弱気相場の時もフィー差引後で年率2桁パーセントの高いリターンをコンスタントに上げてきており、今年7月からマネフィーを2.5~3.5%, 成功報酬を30~40%と業界最高水準にまで高める予定です。 どんな相場下においても安定したリターンを上げるこうしたトップクラスのヘッジファンドにはフィーを高くしたとしても資金流入は途絶えないことから、DEショー以外にもフィーを高めたり、解約ルールを厳しくしたりする動きは拡大しています。
5000億円稼ぐヘッジファンドの名前
シタデルのケン・グリフィンCEO Photo/gettyimages
前述したシタデルやミレニアムはDEショーに比べるとフィーは業界標準に近い水準ですが、解約に最低4―5年かかるようにするなど、市場がパニックなったとしてもファンドの運用に支障が出ないような準備を進めています。 シタデルのケン・グリフィンやDEショーのデービッド・ショー、ミレニアムのイスラエル・イングランダーといったトップクラスのヘッジファンドの創業者たちは、自己資金を自身のファンドに投じての収益も含めて、ここ10年程コンスタントに1,000億円以上の年収を毎年稼いできています。
業界の「過去最高年収」を更新へ…!
インフレが高進したことでマス層の多くの生活は苦しくなり、主要資産の状況も厳しいことで金融関係者の多くの報酬も下がることが予想されている2022年。 運用が極めて好調であるトップクラスのヘッジファンド創業者たちにとってはどこ吹く風で、今年の収入は業界の過去最高記録となる5,000億円程度にのぼるかもしれません。 さらに連載記事『「日本がどんどん『貧乏』になって、本当に困ってます!」…海外在住日本人を襲う「円安地獄」のヤバすぎる現実』では、そんな超高年収を叩き出す猛者がいる一方で、円安地獄に襲われる日本人の現状についてレポートしよう。
岡村 聡(S&S investments CEO
ついに「年収5000億円」の“猛者誕生”へ…! 不況でめちゃ稼ぐ「知られざる大金持ちたち」の実名を公開する…!(現代ビジネス) - Yahoo!ニュース