懐かしくて、涙が出てきますが、

 

 

いろいろ工夫は凝らしておりますが、

 

 

新しいビル(ガラス張りの新築棟)

 

 

のデザインとファサードは、非常に、つまらないですね!

 

 

 

 

 

 

 

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東急不動産と鹿島は2022年9月8日、「九段会館テラス(KUDAN-KAIKAN TERRACE)」を同年10月1日に開業すると発表した。

 

 

 

登録有形文化財である「旧九段会館」を一部保存・復元しながら、最新のオフィスビルに建て替えた。

 

 

 

2022年10月1日に開業する「九段会館テラス(KUDAN-KAIKAN TERRACE)」。旧九段会館の保存棟とガラス張りの新築棟が一体化した建物になっている(写真:日経クロステック)

2022年10月1日に開業する「九段会館テラス(KUDAN-KAIKAN TERRACE)」。

 

旧九段会館の保存棟とガラス張りの新築棟が一体化した建物になっている(写真:日経クロステック)

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 事業者は東急不動産と鹿島が設立した合同会社ノーヴェグランデ。

 

設計・工事監理者は鹿島・梓設計 

 

設計・工事監理業務共同企業体、

 

施工者は鹿島である。

 

 

 

 施設は地下3階・地上17階建てで、高さは約75m。旧九段会館部分の保存棟と、最新のオフィスフロアを備えた新築棟との間に境界を設けず、一体化した建物になっている。九段下駅から近く、交通も便利な場所だ。

 

施設北側に設けた「九段ひろば」から正面玄関を見たところ。帝冠様式が一番よく分かる部分を残した(写真:日経クロステック)

施設北側に設けた「九段ひろば」から正面玄関を見たところ。帝冠様式が一番よく分かる部分を残した(写真:日経クロステック)

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九段会館テラスの断面図。構造は鉄骨造(CFT造)、鉄筋コンクリート造、鉄骨鉄筋コンクリート造(出所:「九段会館テラス」開業に向けたメディア説明会)

九段会館テラスの断面図。構造は鉄骨造(CFT造)、鉄筋コンクリート造、鉄骨鉄筋コンクリート造(出所:「九段会館テラス」開業に向けたメディア説明会)

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九段下の交差点からすぐの好立地に立つ。敷地面積は約8765m<sup>2</sup>、延べ面積は約6万8036m<sup>2</sup>(出所:「九段会館テラス」開業に向けたメディア説明会)

九段下の交差点からすぐの好立地に立つ。敷地面積は約8765m2、延べ面積は約6万8036m2(出所:「九段会館テラス」開業に向けたメディア説明会)

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 保存棟を安全に残すため、約2年がかりで取り組んだ大工事が免震装置の取り付けだ。例えば、正面玄関の最前部を支える4本の柱の中にも、免震装置が埋め込まれている。

 

4本の柱の中には免震装置が埋め込まれている(写真:日経クロステック)

4本の柱の中には免震装置が埋め込まれている(写真:日経クロステック)

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 建物をジャッキで支えて持ち上げ、柱の下部を切り落とし、免震装置を差し込むように配置する。「免震レトロフィット」と呼ばれる工法である。建物の基礎付近に設置した免震装置で、建物と地盤を分離。地震が起こっても、建物の揺れや被害を最小限に食い止められる。

 建物を持ち上げて免震装置を挿入するため、鹿島の神山良知九段会館テラス新築工事事務所所長は、「免震工事の期間中は毎日緊張の連続だった」と打ち明ける。日経クロステックでは九段会館テラスの免震レトロフィット工法について、工事期間中に詳報済みだ。

 

 

「免震レトロフィット工法」について説明する鹿島の神山良知九段会館テラス新築工事事務所所長。保存棟の地下1階の柱には全て免震装置を設置している(写真:日経クロステック)

「免震レトロフィット工法」について説明する鹿島の神山良知九段会館テラス新築工事事務所所長。保存棟の地下1階の柱には全て免震装置を設置している(写真:日経クロステック)

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免震装置を挿入するため、正面玄関最前部の柱の下部を切断したときの様子(写真:日経クロステック)

免震装置を挿入するため、正面玄関最前部の柱の下部を切断したときの様子(写真:日経クロステック)

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旧九段会館の保存に「免震レトロフィット工法」、東急不と鹿島が建物持ち上げ現場公開

 東急不動産と鹿島が進める「九段南1丁目プロジェクト(仮称)」で、登録有形文化財である旧九段会館を一部保存・復元する工事が2021年12月に完了する。保存部分には「免震レトロフィット工法」を採用して耐...

2021/11/05

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 保存棟の正面玄関側は、帝冠様式の意匠を最も感じやすい場所である。外壁タイルや屋根瓦にも注目したい。使えるものはできるだけ残し、足りないものは職人が工夫を重ねて似せてつくった。

外壁上部を覆う茶色のスクラッチタイルは温水高圧洗浄や表面微細研磨を施したうえで、ピン止め(アンカーピンニング)して安全性を高めた。スクラッチタイルだけで約5万4000本のアンカーピンを使用。ピンの頭部はタイルの色に似せて着色し、目立たないようにしている(写真:日経クロステック)

外壁上部を覆う茶色のスクラッチタイルは温水高圧洗浄や表面微細研磨を施したうえで、ピン止め(アンカーピンニング)して安全性を高めた。スクラッチタイルだけで約5万4000本のアンカーピンを使用。ピンの頭部はタイルの色に似せて着色し、目立たないようにしている(写真:日経クロステック)

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保存棟の屋上から保存・復元した屋根瓦と新築の高層ビルを見上げる。約2万8000枚の瓦全てを確認して、状態が良い半分は残し、残り半分は「織部色」を再現して復元した(写真:日経クロステック)

保存棟の屋上から保存・復元した屋根瓦と新築の高層ビルを見上げる。約2万8000枚の瓦全てを確認して、状態が良い半分は残し、残り半分は「織部色」を再現して復元した(写真:日経クロステック)

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屋上庭園から下の道路に目を向けると、織部色の瓦やスクラッチタイルを間近に見られる(写真:日経クロステック)

屋上庭園から下の道路に目を向けると、織部色の瓦やスクラッチタイルを間近に見られる(写真:日経クロステック

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

昭和初期の創建時の意匠にこだわる

 22年9月8日には、報道陣向けの内覧会が開かれた。冒頭であいさつした東急不動産の榎戸明子取締役常務執行役員は、「歴史的な建物と景観、そして最新のオフィスを備える唯一無二の施設が完成した」と自信を見せた。

東急不動産の榎戸明子取締役常務執行役員(写真:日経クロステック)

東急不動産の榎戸明子取締役常務執行役員(写真:日経クロステック)

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 保存棟の正面玄関を抜けると、1934年に「軍人会館」として創建された当時から床や壁に用いられてきた大理石を使った「玄関ホール」とその先の待合スペース「プラザ」がある。玄関回りが最もレトロ感にあふれている。

 

 

玄関のブロンズ扉も復元した(写真:日経クロステック)

玄関のブロンズ扉も復元した(写真:日経クロステック)

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創建当時から用いられている褐色の大理石(長州オニックス)を生かした玄関ホール。旧軍人会館の名残であるサーベル模様が目を引く(写真:日経クロステック)

創建当時から用いられている褐色の大理石(長州オニックス)を生かした玄関ホール。旧軍人会館の名残であるサーベル模様が目を引く(写真:日経クロステック)

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玄関ホールを抜けると、待合スペース「プラザ」がある。天井高は約7m。その先がオフィスエントランス(写真:日経クロステック)

玄関ホールを抜けると、待合スペース「プラザ」がある。天井高は約7m。その先がオフィスエントランス(写真:日経クロステック)

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 他にも、創建時の意匠を復元した2つの宴会場「バンケットルーム」や、かつて応接室や役員室として使われていた部屋を改修・復元した「ゲストルーム」は必見だ。バンケットルームは旧九段会館時代には、結婚披露宴会場として何度も使われてきた場所である。

 

復元した2階のバンケットルーム「鳳凰」。広さは約300m<sup>2</sup>。約100m<sup>2</sup>のホワイエも併設した。床や壁、天井仕上げを復元した。しっくい仕上げも再現し、表面には職人が手作業でくし模様を施した(写真:日経クロステック)

復元した2階のバンケットルーム「鳳凰」。広さは約300m2。約100m2のホワイエも併設した。床や壁、天井仕上げを復元した。しっくい仕上げも再現し、表面には職人が手作業でくし模様を施した(写真:日経クロステック)

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3階のバンケットルーム「真珠」。鳳凰と同じく、広さは約300m<sup>2</sup>。天井高は約7.2m。壁上部の円窓は旧九段会館時代にはなくなっていたが、創建時の写真を参考にしながら再現した。白い壁紙は織物クロス(写真:日経クロステック)

3階のバンケットルーム「真珠」。鳳凰と同じく、広さは約300m2。天井高は約7.2m。壁上部の円窓は旧九段会館時代にはなくなっていたが、創建時の写真を参考にしながら再現した。白い壁紙は織物クロス(写真:日経クロステック)

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「真珠」の床はヘリンボーンのフローリングに変更した。壁に残る金属の装飾はつくり方が分からないほど精緻なもの(写真:日経クロステック)

「真珠」の床はヘリンボーンのフローリングに変更した。壁に残る金属の装飾はつくり方が分からないほど精緻なもの(写真:日経クロステック)

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天井のしっくい仕上げを職人が手作業で再現しているところ(写真:日経クロステック)

天井のしっくい仕上げを職人が手作業で再現しているところ(写真:日経クロステック)

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 創建後に何度も改修が行われてきたため、オリジナルの意匠は失われつつあった。そこで写真などを手掛かりに、可能な限り復元。中には今回の工事中に壁の中や塗装の下から発見された装飾もあった。それらも補修して、できるだけ残した。

 鹿島の神山所長は、ゲストルームの壁の内側から創建時の装飾が出てきたときは、「大変興奮した」と振り返る。「真正性の追求が保存・復元のテーマだったので、現場は何としても残そうと士気が上がった。だが管轄官庁の許可待ちやコスト負担する東急不動産の判断待ちの連続だった。現場の判断だけで突っ走るわけにはいかない」

 

2階の「ゲストルーム 雅&葵」入り口。刀剣の装飾が残されている(写真:日経クロステック)

2階の「ゲストルーム 雅&葵」入り口。刀剣の装飾が残されている(写真:日経クロステック)

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ゲストルームの壁の塗装を落としたところ、内側から創建時の金糸刺しゅうクロスが見つかった。描かれていたのは、正倉院宝物殿にある銀つぼに類似した貴重な模様と判明した(写真:日経クロステック)

ゲストルームの壁の塗装を落としたところ、内側から創建時の金糸刺しゅうクロスが見つかった。描かれていたのは、正倉院宝物殿にある銀つぼに類似した貴重な模様と判明した(写真:日経クロステック)

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 九段会館の前身である旧軍人会館は、1936年に起きた二・二六事件で戒厳司令部が設置された場所だ。45年の終戦後には連合国軍最高司令官総司令部(GHQ)の進駐軍宿舎となり、「アーミーホール」と呼ばれた。日本の戦前と戦後の歴史を今に伝える貴重な空間である。

 その後、53年に九段会館に改称され、ホテルやレストラン、結婚式場などが整備された。

 

 

今では手に入りにくい大きな大理石を用いた階段も保存・復元した(写真:日経クロステック)

今では手に入りにくい大きな大理石を用いた階段も保存・復元した(写真:日経クロステック

 

 

 

 

 

 

皇居のお堀沿いという唯一無二の立地

 九段会館テラスは、旧九段会館の北側と東側をL字形に保存し、新築部分とシームレスにつなげた。低層部には会員制のシェアオフィスやテナント従業員の健康に配慮した職域食堂、クリニックモールなどがある。

 施設の外装の一部には、全国初の環境配慮型調光ガラスを採用している。新旧の融合を積極的に進め、働きやすさを追求している。

青みがかった調光ガラス越しに堀の景色を眺めながら、地下1階の食堂やクリニックに行ける。約380m<sup>2</sup>に調光ガラスを導入。米Viewの「View Smart Glass(ビュー・スマート・ガラス)」を採用し、エネルギー消費量を最大で約20%削減する計画(写真:日経クロステック)

青みがかった調光ガラス越しに堀の景色を眺めながら、地下1階の食堂やクリニックに行ける。約380m2に調光ガラスを導入。米Viewの「View Smart Glass(ビュー・スマート・ガラス)」を採用し、エネルギー消費量を最大で約20%削減する計画(写真:日経クロステック)

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九段会館テラスが竣工、外装に全国初の環境配慮型調光ガラス

 東急不動産と鹿島は2022年7月29日、登録有形文化財である旧九段会館を一部保存しながら建て替えを進めていた「九段会館テラス」(東京・千代田)が竣工したと発表した。施設の外装には全国初の環境配慮型調...

2022/08/01

 

 

 

 

 

 

 他にも九段会館テラスには、最新のシステムが幾つも導入されている。鹿島が都内のオフィスビル「東京ポートシティ竹芝」で採用したスマートシティーを構築するためのデータ連携基盤「Smart City Platform(スマートシティープラットフォーム)」も導入済みだ。施工時には遠隔でタワークレーンを操作する「TawaRemo(タワリモ)」をいち早く導入するなど、最先端を行く建設現場でもあった。

スマートビルに1300個のセンサー

 建築分野のデジタル活用(デジカツ)を伝える連載を、ウェブ媒体「日経クロステック」に毎週掲載している。リポーターは日経アーキテクチュア・川又英紀デスク。第50回は、東京・竹芝に9月に誕生した「スマート...

2020/12/24

 

 

 

 

 

 

高所の孤独にサヨナラ、鹿島と竹中がタワークレーン遠隔操作を九段会館再開発で初導入

 鹿島と竹中工務店がタワークレーンの遠隔操作システムを国内で初めて実現場に投入した。記者はその現場で、地上からのクレーン操作を目撃した。オペレーターの負担が大きいクレーン業務が劇的に変わる日は近い。

2021/04/09

 約90年前の意匠を生かした内外装が施設の最大の特徴だが、もう1つこの場所ならではの魅力がある。九段会館テラスの名の由来にもなった皇居の堀越しに見える緑豊かな景色だ。

 日本武道館や皇居外苑北の丸公園を眺められる施設西側のデッキ通路「お濠(ほり)沿いテラス」は、ぜひ訪れたい。

デッキ通路「お濠沿いテラス」(写真:日経クロステック)

デッキ通路「お濠沿いテラス」(写真:日経クロステック)

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お濠沿いテラスに面して、職域食堂を配置した(写真:日経クロステック)

お濠沿いテラスに面して、職域食堂を配置した(写真:日経クロステック)

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地下1階にある、健康に配慮した職域食堂「九段食堂 KUDAN-SHOKUDO for the Public Good」(写真:日経クロステック)

地下1階にある、健康に配慮した職域食堂「九段食堂 KUDAN-SHOKUDO for the Public Good」(写真:日経クロステック)

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 オフィスフロアに入居する企業は、レトロな内外装に囲まれつつ、最新の設備を利用できる。さらに皇居側に広がる緑を見ながら働けるわけだ。

 

17階のオフィスフロア。巨大プレートの無柱空間になっている(写真:日経クロステック)

17階のオフィスフロア。巨大プレートの無柱空間になっている(写真:日経クロステック)

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高層階のオフィスフロアからは日本武道館を見下ろせる(写真:日経クロステック)

高層階のオフィスフロアからは日本武道館を見下ろせる(写真:日経クロステック)

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保存棟にあるテナント向けの屋上庭園(写真:日経クロステック)

保存棟にあるテナント向けの屋上庭園(写真:日経クロステック)

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「九段会館テラス」の開業迫る、レトロな保存棟とお堀ビューが自慢(3ページ目) | 日経クロステック(xTECH) (nikkei.com)