香川照之に“暴行”されたママは夜の世界を去っていた 異様な表情で髪の毛をわしづかみにした衝撃写真

デイリー新潮

鬼のような形相で…

鬼のような形相で笑いながら…(証拠写真の一部を修整したもの。週刊新潮には被害女性の写真も掲載している)

 

 

 

「週刊新潮」9月1日号が報じた、俳優の香川照之による女性への性加害。香川をCMに起用していた7社のうち6社が動画を削除するなどの対応を迫られたが、週刊新潮が新たに入手した、香川が女性に乱暴する模様を捉えた写真を見れば、こうした対応もうなずけるところか――。

 

 

  【別カットの写真を見る】顔をゆがめてうつむく「ママ」と、その髪をつかんだ“鬼の形相”の「香川」  ***

 

 

 

 

 改めて騒動を振り返ると、ことの発端は2019年7月。銀座のクラブを訪れた香川は、接客を担当したホステスの下着を外す、胸部を触るなどの性加害を行った。被害女性は香川の暴走を止められなかったという理由で、クラブのママを東京地裁に訴え、その後、損害賠償請求訴訟を取り下げている。  さらに今回本誌(「週刊新潮」)は、香川が性加害に及んだ同夜、先ほどのママの髪をつかんでいる“暴行写真”を入手した。鬼のような形相で、笑いながら女性の髪をわしづかみにする姿は異様というほかない。ママは香川の暴力に対して抵抗することができなかったのか、顔をゆがめてうつむいている。その場に居合わせたホステスによると、 「香川さんは同席したママの髪をなでまわし、ヘアピンを次々と外し始めたんですね。銀座のホステスは毎晩、美容院で30分近くかけ、髪を入念にセットするのに、おかげでママの髪はクシャクシャになってしまいました」    それから間もなく、香川の横に座った30代のホステス、美麗さん(仮名)に対するセクハラが始まったのである。

性加害の全容

 香川の暴走を止めなかったという理由で、美麗さんはこのママを東京地裁に訴えたのだが、すでに取り下げられた損害賠償請求訴訟の訴状から、あらためてその場面を引用してみたい。 〈訴外香川の隣にいた子が席を外したため、その席に原告が移動したところ、突然、訴外香川は、原告の服の中に手を入れ、ブラジャーを剝ぎ取った。剥ぎ取られたブラジャーは、被告及び同行の客3名に次々と渡され、全員がその匂いを嗅ぎ、いろいろと卑猥なことを申し述べた〉 〈そして、訴外香川は、原告にキスし、服の中に手を入れ、原告の乳房を直になでまわしたり揉んだりして弄(もてあそ)んだ〉  心配した周囲が、美麗さんを退出させたが、 〈原告は、携帯電話と名刺入れを置き忘れたので、やむなく個室に戻って取り戻そうとしたところ、訴外香川に手を引っ張られてまた、隣の席に座らされた。  訴外香川は、服に手を入れて再度原告のブラジャーを剥ぎ取り、若手の歌舞伎役者にスマホのビデオ通話で連絡し、ブラジャーや原告を映して弄んだ〉 〈原告の戻ってこないのを心配した従業員が呼びにきてくれ、原告はようやく個室から逃げ出せた。訴外香川は剥ぎ取ったブラジャーをずっと持っていたが、個室を出るときに取り戻した。訴外香川の狼藉は、店内で知られるところとなっており、顔見知りの客から大丈夫かと声をかけられ、原告はひどく恥ずかしい思いをした

 

 

 

 

ママへの請求額330万円

狼藉をたしなめるママをにらみつける香川

 ちなみに、ママを被告とした損害賠償請求の訴状には、原告の美麗さんが被告のママに求めた〈訴訟物の価額〉は、〈金330万円〉と書かれていた。  また、このママについて、当日来店していた客の一人に話を聞けたが、 「雇われママとして入店して1週間くらいで、香川さんと会ったのもその晩が初めてだったそう。やんわりとたしなめるのが精いっぱいだったようですよ。それに、そもそも香川さんはママに対しても、髪をクシャクシャにするという狼藉を働いていたわけです」  香川の暴走を、店としてもなんとか止めようとはしたが、客に失礼があってもいけない。そうこうするうちに香川は誰もの予想を上回る行為に及んでしまった、というのだ。  ママもまた被害者であり、できる範囲で香川をたしなめはしたものの、〈香川を止めることはしなかった〉と美麗さんに思われて、330万円を請求されたという。

犯罪として処罰することが可能

 元東京地検特捜部副部長の若狭勝弁護士に、香川が行ったことが法に照らしたときどう判断されるか、説明してもらおう。 「同意や承諾がなくホステスさんが突然ブラジャーをとられ、胸をもまれたなら、理屈のうえでは刑法176条の強制わいせつ罪が成立し、6カ月以上10年以下の懲役罪が科されます。要件として暴行または脅迫を用いることがあり、今回は暴行に当たると考えられます。暴行は人の身体に対し、不法な有形力を行使することと定義され、承諾される状況ではないまま手を触れたりすれば、暴行の要件を満たします。強制わいせつ罪は、以前は親告罪で、被害者の告訴がないと事件になりませんでしたが、17年の刑法改正で親告罪ではなくなっています。告訴されていなくても、犯罪として処罰することが可能になっているのです」  そして、こう述べる。 「理屈のうえでは強制わいせつ罪が成立する案件である点に鑑みれば、相応の社会的責任を負わなければいけないと思います」    実際に、トヨタ自動車は、香川が出演するテレビCMの放送を見合わせたと明らかにした。さらに、香川が金曜日のMCを務める「THE TIME,」(TBS)は香川の降板を発表。また、香川をCMに起用している7社のうち、キンチョー以外の6社が出演CMを終了する事態となっている

 

 

 

 

ママは夜の世界から去ることに

 騒動後、主にネット上に香川を擁護するコメントが目立った。たとえば、 〈最近の話かと思ったら3年も前か。。しかもクラブ内での話か〉 〈「そもそも香川照之さんに対しての訴訟ではない」「しかもすでに取り下げられている」という事実を冷静に見つめるべきかと思います〉  しかし、〈クラブ内での話〉というが、その場に居合わせた別のホステスは、 「香川さんの狼藉ぶりは、銀座のクラブではありえないほどのものでした」  と証言する。また、このクラブの関係者も、クラブだから許されると思われるのは心外だ、という気持ちから、こう話してくれた。 「美麗さんとママの訴訟は、双方が弁護士を立てて話し合った結果、“ママの責任ではない”ということで決着し、取り下げられたと聞いています。責任があるのは香川さんだけ、という話になったのです。でも、ママは“止めなかった”といわれたことで、ホステスを酔客に売り渡すという風評が立ち、香川さん側に、そうした風評を打ち消してほしいと頼んだのに断られ、夜の世界から身を引かざるをえなくなったんです」

「週刊新潮」2022年9月8日号 掲載

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