飲食店同様に、
一番、遅れた産業/業界、
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〈責任認め謝罪〉「あーあって感じ」“侮辱賞状”を連発し社員が自殺…「ハシモトホーム」2代目社長の正体
青森県八戸市の住宅会社「ハシモトホーム」の社員が、“侮辱賞状”を渡されるなどして重度のうつ病を発症し、自殺した事件。26日、遺族が会社側に損害賠償を求めた訴訟について遺族側の代理人弁護士が会見を開き、会社と和解したことを公表した。ハシモトホーム側が全面的に責任を認め謝罪、慰謝料の支払いや再発防止策を報告することなどで合意したという。
【画像】“侮辱賞状”を連発した「ハシモトホーム」橋本吉徳社長
当初は“賞状”を「表彰の一環」と弁明していたハシモトホーム。一体何が起きていたのか。「 週刊文春 」の記事を再公開する。
(初出:週刊文春 2022年7月7日号 年齢・肩書き等は公開時のまま
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〈今まで大した成績を残さず、あーあって感じで――〉 賞状ならぬ“症状”を手渡され、社員が自殺に追い込まれた青森県八戸市の住宅会社「ハシモトホーム」。 その経営トップは……。
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「おまえバカか?」社員が重度のうつ病を発症し、自殺
地元財界関係者が言う。 「実はハシモトホームは、東北地区で三本の指に入る売上高上位のハウスメーカーです。
昨年8月期の売上高は約103億円。
『健全で明るい企業』を経営ビジョンに掲げています」
そんな優良企業で起きていたのが、“症状”を手渡され、40代の男性社員Aさんが自殺した問題だ。
「Aさんは青森支店の営業担当でした。18年1月、新年会の余興で“症状”を手渡された。文面を考えたのは、上司の男性課長。課長からは『おまえバカか?』といったメールも送られていた。Aさんは新年会の翌月、重度のうつ病を発症し、自殺します。20年12月には労災認定されましたが、会社側が遺族に謝罪することはありませんでした」(会社関係者)
社長の椅子を継ぐため、後継者として育てられる
遺族は6月20日、約8000万円の損害賠償を求めて提訴。
これに対し、当初「表彰の一環」と弁明していたのが、
橋本吉徳社長だ。どんな人物なのか。
「ハシモトホームを1977年に創業したのは、吉徳氏の父・貞夫氏です。
新築販売だけでなく、中古住宅のリフォームに力を注ぐなどカリスマ性のある経営者だった。
地元政財界にも顔が利き、
立憲民主党の五戸定博・八戸市議が現在に至るまで取締役に就いています
(別の会社関係者)
そして15年11月に社長の椅子を継いだのが、吉徳氏だった。地元の県立高校を卒業後、住宅メーカー勤務を経て、95年にハシモトホームに入社。翌96年には副社長に据えられ、後継者として育てられた
吉徳氏が社長になって以降、“症状”の中身がエスカレート
「社長就任後も、会長として君臨した貞夫氏の影響力は大きかった。株の保有割合も貞夫氏が50%、吉徳氏が16.6%。登記簿によれば、吉徳氏の自宅は貞夫氏名義の豪邸です。昨年8月に会長を退いた貞夫氏への退職金も約4億3000万円。経常利益(約4億5000万円)の95%以上が退職金に消えた形です」(同前) 父親には巨額退職金を支払う一方、苦しんでいたのは現場の社員だった。 「新年会の“症状”は約10年前に始まりましたが、
吉徳氏が社長になって以降、中身がエスカレートしていった。
発案者は件(くだん)の課長で、
5通以上渡された社員もいた。
課長は支店長よりも年上で成績も会社でトップクラスです。
吉徳氏もそんな彼を高く評価していた。結果、誰も“症状”に文句を言えなくなってしまったのです」(同前)
吉徳氏は「業務と自死の相関性はないと判断していた」と回答
今回の問題が表沙汰になってからも、 「社長は社員にZoomで『外部に情報を漏らさないように』などと指示するだけでした」(同前) 吉徳氏に会社を通じて事実確認を求めたところ、
「社内での聴き取り調査を実施しましたが、業務と自死の相関性はない、と判断しておりました。
社内調査が不十分であったと深く反省しております。
(Zoomの指示は)本部にて一括して対応すべきと考え、情報管理に配慮するよう指示したことはございます」 失われた命は戻らない。
「週刊文春」編集部/週刊文春 2022年7月7日
〈責任認め謝罪〉「あーあって感じ」“侮辱賞状”を連発し社員が自殺…「ハシモトホーム」2代目社長の正体(文春オンライン) - Yahoo!ニュース