北東北最大の戦国大名の財力…館跡から金メッキ建具、中世で確認数例のみ

読売新聞オンライン

金メッキが施されていたことがわかった襖引手金具(22日、青森県南部町で)

 

 

 

 青森県の南部町教育委員会は22日、北東北最大の戦国大名、三戸南部氏の拠点だった町内の国史跡「聖寿寺館(しょうじゅじたて)跡」の発掘調査で過去に出土した襖引手(ふすまひきて)などの建具が、金メッキされていたことが分析・鑑定の結果わかったと発表した。金メッキされた中世の建具は国内で数例しか確認されておらず、町教委は「戦国時代の大名居館の室内の実態を考える上で、重要な発見」と強調する。

 

 

 町教委は、聖寿寺館跡から出土した金属工芸品の元素分析を、国立科学博物館の沓名貴彦研究主幹に依頼。製品の名称などの鑑定は、金工品の研究者で京都国立博物館の久保智康名誉館員が担当した。

 金メッキが施されていたのは、横もっこ型の襖引手(縦約5センチ、横約6センチ)2点と、屏風(びょうぶ)の縁を押さえる金具(長さ8センチ、幅1・6センチ)1点。居館最盛期の15世紀後半~16世紀前半に使われていたとみられる。

 金メッキの判明で、三戸南部氏の財力や都とのつながりを考える手がかりになる。居館内部に彩色を施した襖絵が飾られていた可能性もあるという。町教委は、金メッキの建具を27日から町内の聖寿寺館跡案内所で一般公開する

 

 

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