米メディアは大谷翔平の8回13奪三振無失点と前日8打点を「歴史的な二刀流偉業」と絶賛…ロ軍1番も「凄い!誰もやっていない」と最敬礼
大谷翔平が自己最多の13奪三振でロイヤルズを8回無失点に抑え6勝目(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)
エンゼルスの大谷翔平(27)は22日(日本時間23日)、本拠地エンゼルスタジアムで行われたロイヤルズ戦に「2番・投手兼DH」で今季12度目の“リアル二刀流”として先発出場し、今季最多となる108球を投げ8回を2安打13奪三振無失点に抑え5-0のスコアで6勝目を挙げた。
13奪三振はメジャー自己最多。また初回に奪った、この日1つ目の三振がメジャー通算300個目の三振となり、244回3分の1での記録達成は、日本人選手としてパドレスのダルビッシュ有に次ぐスピード記録。全米メディアは連日にわたって大谷の活躍を大々的に取り上げた。
レビン監督代行「なん
という一日。なんと凄いパフォーマンス」
終わってみれば、ピンチらしいピンチは、立ち上がりだけだった。 1番のメリーフィールド、2番のベニンテンディに連打を許して無死一、二塁となったが、3番のウィットからストレートでスイングアウトを奪い、メジャー通算300奪三振を達成すると後続を断ちピンチを切り抜けた。そこからは1本のヒットも許さない圧巻ショー。2回、4回と3者連続三振。7回に追加点をもらい、3点差になると「余力があった」と8回も志願して続投し、三者凡退に抑えチームの連敗をストップした。打っては、5打席で3打数1安打2四球だった。 大谷が成し遂げた記録に注目したのはMLB公式サイトだ。 「歴史的な2試合のショー。8打点、新記録の13奪三振」との見出しを取り、「二刀流スターの大谷にとって素晴らしいアンコールだった。2本塁打を放ち、8打点のキャリアハイを作った一夜の後に8回無失点の投球で13三振を奪い、また新たなキャリアハイを作った」と伝えた。 大谷は前日のゲームで14、15号を含む8打点の大活躍を見せたが、1試合で8打点以上を記録した翌日に10三振以上を奪ったのは、メジャー史上初の記録だという。
同メディアによると、過去に元ブレーブス右腕のトニー・クロニンガーが、1966年の開幕戦で投手として12三振を奪い、その後、7月3日に投手として先発出場した際に2本の満塁本塁打を含む9打点を記録したことがあるが、連日で達成したものではなく、奪三振数は大谷の13に及ばなかった。また大谷の1試合13奪三振は、エンゼルスでは昨年7月24日のツインズ戦でパトリック・サンドバルが記録して以来、史上19人目の記録だという。 同メディアはフィル・ネビン監督代行の「(大谷は)我々を背負ってくれた。ただ素晴らしかった。7回に彼を降ろすことを考えたが、彼は“この試合は自分のもの”と譲らなかった。彼にとって、なんという一日、なんと凄いパフォーマンスだったのだろう」というコメントを紹介。 またロイヤルズの1番打者で、立ち上がりにいきなりセンター前ヒットを放ち、貴重な2安打のうちの1本をマークしたウィット・メリーフィールドの試合後の声も拾った。 「“凄い!”と思わせる要素がまだある。彼がやっていることは誰にもできないこと。ただユニークで、一世代に一人いるかいないかという選手であることは確かだ。彼とフィールドを共にできて楽しい」と大谷を称賛したという
CBSスポーツは「エンゼルスの大谷が歴史的な二刀流の偉業を達成。ロイヤルズ戦でキャリア最多となる13奪三振」との見出しを取り、大谷の記録にフォーカスした。 「エンゼルスの二刀流の天才、大谷はキャリアベストの最多奪三振の記録を作っただけでなく、1920年に打点が公式スタッツとなってから、10奪三振以上と8打点以上を2試合続きで記録した初めての選手となった」と伝えた。 記事は、大谷の投球内容に触れつつ、「彼は14の空振りを奪い、そのうち7球がスライダーだった。大谷は大谷らしく、打者としても内野安打を記録して四球を選んだ」と紹介。 「大谷は4月のアストロズ戦で12奪三振の自己最多記録をマークしていた。ただ彼は日本プロ野球の北海道日本ハム・ファイターズ時代に複数回の完投を記録しているが、メジャーでは、まだ9回にアウトを取ったことはない」とも続け、次なる記録として、メジャー移籍後初となる完投勝利への期待を寄せた。 また同メディアも、元ブレーブスのクロニンガーの記録について触れ、「クロニンガーの記録も注目すべきで、彼は12シーズンの中で、防御率4.07、奪三振と四球の比率で1.40を残した。打席では、彼は打率.192、出塁率.205、長打率.277で11本塁打、67打点だった。彼は1965年にMVPの投票を得たが、オールスターに出場したことや、その他の賞で票を得たことはなかった。彼は大谷のプロトタイプ(原型)ではなかった」とも記した。 地元紙のオレンジカウンティレジスター紙も、当然、大谷賛歌だ。 「大谷がロイヤルズを破る中でマウンドを支配」との見出しを取り、「バットでショーを演じた次の夜に大谷は、今度は肩でそれを演じた」と書き出し大谷の快投を伝えた。 同記事も8打点を記録した翌日に13三振を奪ったメジャー史上初の選手となったことを紹介。ネビン監督代行の「彼は信じられないほど素晴らしい。ベースボールフィールドで彼がやること、日々の一部にあることを楽しんでいる」というコメントを掲載した。 その上で「大谷の大攻勢の一夜は、エンゼルスが延長11回の末11-12で壊滅的に敗れたことで無駄となった。しかし、今回、彼はマウンドにいたことで試合をコントロールできた。エンゼルスは、大谷の見事な投球パフォーマンスと、3番(レンヒフォ)、4番(マッキノン)に抜擢した新しい2人の援護を受けて、(リーグ)最下位の一団にあるロイヤルズからのスイープ(3連敗)を逃れた」と続けた
一方、敵地カンザスシティーメディアの「カンザス・ドットコム」も「ロイヤルズが大谷とエンゼルスの前に0-5で敗れ、西海岸遠征を終える」との見出しを取り、「ロイヤルズは、おそらく今後すぐに大谷を再び目にする必要はないだろう。彼らは大評判の日本選手でア・リーグMVP(の大谷)を堪能しきった」と、皮肉をまじえて大谷の2夜にわたる活躍について伝えた。 記事は「ベニンテンディ(4打数1安打)とメリーフィールド(3打数1安打、1四球)の2人だけがロイヤルズで唯一の安打を放った。大谷は前夜の打席よりもマウンド上でさらに支配的に見えた。彼は1回に2安打を許したが、次の6打者から5三振を奪い、16打者を連続で打ち取った。大谷は、ロイヤルズ打者を効果的に圧倒した。彼は5回までわずか70球を投げただけで10三振を積み上げていた。結局、ロイヤルズは1回以降、1人しか出塁(6回のメリーフィールドの四球)できなかった」と大谷の投球内容を紹介した。 ロイヤルズのマイク・マシーニー監督は、「とてもユニークでレパートリー豊かな投球だった。今日我々が目にしたものと同じくらい多くの武器を持った投手を他に見つけることはできないと思う。彼はすべての球種でストライクを奪うことができていた。彼は3種類のスライダーにカッターとカーブを加えて投げていた。そしてスプリットが走り出して三振が積み上がっていった。この日は、ほとんど見せなかったが、彼は100マイル(約161キロ)の球も持っている」と、同メディアに詳しくコメント。大谷の投球に脱帽していた
米メディアは大谷翔平の8回13奪三振無失点と前日8打点を「歴史的な二刀流偉業」と絶賛…ロ軍1番も「凄い!誰もやっていない」と最敬礼(Yahoo!ニュース オリジナル THE PAGE)