「国連の信頼、地に落ちた」…高官のウイグル視察に人権団体など失望の声
【広州=川瀬大介】
ミチェル・バチェレ国連人権高等弁務官の訪中について、国際人権団体からは失望の声が上がった。
国際人権団体ヒューマン・ライツ・ウォッチのケネス・ロス代表は、28日のバチェレ氏の記者会見を受け、ツイッターに「報道もなく、ウイグル族への抑圧を終わらせる圧力もなかった」と投稿した。バチェレ氏が中国の高官と直接話した意義を強調したことについて、「静かに奥の部屋で話すことは中国政府が望んでいたことだ」などと指摘した。
海外に亡命したウイグル族でつくる「世界ウイグル会議」(本部=ドイツ)も、人権状況の実態把握につながらなかったとして「国連人権高等弁務官事務所の信頼は地に落ちた」と非難した。
一方、29日付の共産党機関紙・人民日報はバチェレ氏の記者会見に関する記事は掲載せず、中国の人権状況について「14億人超の中国人の人権はいまだかつてないほど保障されている」と一方的な主張を展開した
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