オルバーン・ヴィクトル
公共事業の多くがオルバーンに近い企業に発注され、金額の一部がフィデスへの裏金になっていると報道されている。欧州不正対策局(OLAF)が不正を指摘したケースもあるが、検事総長が政府に任命されるハンガリー検察は捜査をほとんど行っていない[4]。
2020年3月30日、ハンガリー議会において、新型コロナウイルス感染拡大へ対応するための措置として、首相の権限を期限を定めず大幅に拡大する法案が可決される[5]。しかし、国内外から「独裁的」と批判されたこともあって同年6月16日に議会で撤廃された
移民・難民
欧州連合加盟国の中でも移民・難民に対して最も強硬な政府指導者で知られ[8]、「民族が混ざりすぎると問題が起こる」「移民は毒」と発言したこともある[9]。移民・難民を貨物コンテナに収容する法案も成立させている
ロシア・中国[編集]
2014年に「国を成功させるのはおそらく民主主義ではない。成功者はシンガポール、中国、ロシアなどだからだ」と語り、国家による統制を重視する中ロに接近している[13]。特にロシアのウラジーミル・プーチン大統領とは長年親密な関係にあるとされる[14]。
「東方開放政策」[15]として中国との関係を重視して他の中東欧諸国(後に非旧共産圏のギリシャも参加する[16])とともに16プラス1(英語版)を首都ブダペストで2012年より立ち上げており[17]、イスラム教徒の移民に極めて敵対的なのに対して中国人富裕層の移住は歓迎している二重基準を指摘されている[18]。ハンガリーとギリシャを結ぶブダペスト・ベオグラード・スコピエ・アテネ鉄道(英語版)の建設を中国の援助で推し進め、一帯一路に賛同[19]してハンガリーをアジアインフラ投資銀行(AIIB)に加盟させ、一帯一路国際協力サミットフォーラム(英語版)にも出席している[20]。補助金配分をめぐってEUに対して「資金を出せないなら、中国に頼る」と発言しており[21]、中国政府の人権弾圧や南シナ海での立場に抗議したEUの書簡や声明をギリシャとともに拒否もしている[22]。また、ハンガリーは欧州では初めて中国のBBIBP-CorVとロシアのスプートニクV COVID-19ワクチンを承認し、オルバーン自身も中国製ワクチンのBBIBP-CorVを接種した[23]。
2022年のロシアによるウクライナ侵攻の際には、他のNATO諸国は武器提供などを行いロシア包囲網を敷いたが、オルバーンは戦争への関与を否定し、軍や兵器の提供はしないと明言した
Wiki
より、
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移民もLGBTも敵。中東欧諸国に通底するロジックとは
服部正法・欧州総局長
移民もLGBTも敵。中東欧諸国に通底するロジックとは | ウェストエンドから | 服部正法 | 毎日新聞「政治プレミア」 (mainichi.jp)
西欧型の自由民主主義(=リベラリズム)に対抗し、「非自由民主主義(=イリベラリズム)」を掲げ、シンガポールやロシアをモデルにした国家建設を目指すとも語るオルバン氏は、性的少数者をリベラリズムの価値観が具現化した「敵」と認識しているように見える。
オルバン政権は近年、矢継ぎ早に性的少数者への圧力を強めている。20年5月には、心と体の性が一致しないトランスジェンダーの人々について、誕生時に公的書類に明記した性別からの変更を許さない法を成立させ、同年12月には、同性カップルが養子を持つことを事実上禁じる法を通した。
さらに21年6月には、未成年向けの教材や広告、映画などで同性愛の描写などを禁じる法案が議会で可決された。
この法に対して、欧州連合(EU)加盟国からは批判が相次いだ。欧州メディアによると、EUのフォンデアライエン欧州委員長は新法を「恥ずべきもの」と呼び、「新法は明らかに性的指向を基に人々を差別しており、EUの根本的な価値観に反している」と非難した。
オランダのルッテ首相はEU首脳会議の席上、オルバン氏に対し、「(欧州の価値観が)嫌いならEUを去るべきだ」と発言。ルッテ氏は別の機会に記者団に対して「ハンガリーにはもはやEUに居場所はない」とまで言い切った。同性愛者であることを公言しているルクセンブルクのベッテル首相は「EUにはヘイト(憎悪)、非寛容、差別の余地はない」とツイートした。
一方、ハンガリー政府はこういった批判に対し「法は子供の権利を守り、親の権利を保障するもので、18歳以上の性的指向の権利には適用しない。いかなる差別的要素も含んでいない」と反論した。だが、「性的指向で差別するために子供の保護を口実に用いている」(フォンデアライエン氏)との批判的な見方は西欧で根強い。
「移民の次の敵がLGBT」
12月初旬、私はハンガリー政府の少子化対策の取材のためにブダペストに入ったが、滞在期間中、2人のLGBT活動家に会う機会があったので、状況を聞いてみた。
ドロッチャ・レダイさん(48)は、苦境に立つハンガリーのLGBTコミュニティーの状況を象徴する人物として、おそらく今世界で最も著名な人物だ。米誌タイムが選ぶ恒例の「最も影響力のある100人」に今年選ばれた。
レ…
ウクライナ軍事支援を拒否 ロシアに融和的 ハンガリー首相
ハンガリーのオルバン首相=24日、ブリュッセル(EPA時事)
【ワルシャワ時事】
ハンガリーのオルバン首相は25日、ロシアが侵攻したウクライナへの軍事支援について「国益に反する」として拒否する方針を明らかにした。
AFP通信が伝えた。ハンガリーは北大西洋条約機構(NATO)や欧州連合(EU)の加盟国だが、オルバン氏はプーチン・ロシア大統領との親密な関係で知られる。 ウクライナのゼレンスキー大統領は24日のEU首脳会議で行ったオンライン演説で、オルバン氏を名指しし、「(ウクライナ南東部の)マリウポリで何が起きているか知っているのか?」と述べ、ロシアに融和的な姿勢を暗に批判。「誰の味方に付くのか自らはっきり決めなければならない」と訴え、支援に賛同するよう求めた