もう、私が、2週間前ごろに、
”ロシアという国は、もう、終わった!”
と、宣言いたしましたが、
(歴史的にも、地理的にも、もう、存在しないのと、同じです)
(向こう、50年、ロシアにとどまる人たちは、ずっと、世界から隠れて、ひかげで、過ごすようなものです)
l
l
l
l
ロシアには、若くて、頭脳明晰な優秀な若者もたくさんおります。
可哀そうなのは、
「あたまがよくても、時勢に疎い、鈍い、青年たちです」
今の、95%が、若い母親と、小さな、子供たちの、隣国へ逃げた、ウクライナ避難民
を、
無条件で、受け入れる国々、と、それらの理由と、
l
l
l
l
とは、別わく、
ですが、
頭脳明晰なロシア人青年たちも、可愛そうです。
==================================
ロシア敗北の予兆:時代錯誤すぎるプーチンの言論統制
サンクトペテルブルク大学は歴史に名を遺す優れた学者を輩出してきた(写真はサンクトペテルブルクの夜景)
ペテルブルク大学の学生が「戦争反対」デモに参加、身柄を拘束されると、直ちに学籍が剥奪されるという事態が起き、ショックを受けているというメールを学生からもらいました。 私の身近で起きたこの出来事から「敗色濃厚なロシア」が見えてきます。
■ 大学は人種のるつぼ
連日ロシアのウクライナ侵攻、いわゆる「ウクライナ戦争」の情勢が伝えられますが、日本国内ではあまり身近に感じることは少ないかもしれません。
いや、そうでもないエリアもあります。
例えば東京都港区西麻布にある駐日ウクライナ大使館(https://japan.mfa.gov.ua/ja)や、
同じく港区麻布台の駐日ロシア大使館(https://tokyo.mid.ru/web/tokyo-ja)近くでは、
両国の国籍を持つ人や、
日本を含む第三国民による「戦争反対」のデモンストレーションなども見られます
それらとちょっと違う、国際的な環境にあるのが「大学」です。 日本各地の大学に様々な国の留学生が在籍している。
ここ四半世紀、私が教えてきた東京大学にもロシア、ウクライナ両国国籍を持つ学生や関係者は存在しています。
ウクライナ系米国人で日本に帰化した学生などという複雑な経緯を辿った若者もいます。
ちなみにその彼は優秀なシステム・エンジニアで博士号を取得するタイミングにあたっています。
こうした様々な当事者が多様なリスクを懸念・・・というか不安に思っています。
例えばロシア人学生が、言われなくヘイトされたり暴力を振るわれたりするのではないかと心配して、部屋を出ることを控えている。 ロシア料理店への嫌がらせなども報道されている通りです。
別段「ロシア人」すべてが、ウクライナを占領しようと思っているわけではありません。
むしろ国内ではプーチン政権の侵攻策に疑問、ないし批判的な意見も決して少なくありません。
ウラジーミル・プーチン以下、
ワレリー・ゲラシモフ参謀総長、
セルゲイ・ショイグ国防相
などの戦争指導部の作戦行動には、
少なくないロシア国民が実は疑問を持っているようです。
ところがそんなロシア政府が「大本営」化し、戦時中の日本同様「特高警察」が言論封殺を進めているという情報が、大学間ネットワークを通じて入ってきました。
例えば冒頭に触れたペテルブルク大学の学生は、反戦デモに加わって身柄を拘束されると、学籍を剥奪されてしまった。
日ロ各国籍の友人たちを含めショックを受けています。
国民にウソを流し始め、反論を封殺するというのは、
戦争指導部が劣勢を自覚し始めた何より雄弁な証拠とも解釈できます。
プーチン政権はいったいロシア国民に、何を強要しているのか?
■ ジャーナリズム凍結、暗黒のスターリニズム
ロシアでは、国軍の活動に関する「偽情報」を報道したものを拘束し、懲役刑に処することができるようになりました(https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-1482738.html)。 対象はロシア国民に限られず、外国人ジャーナリストも含まれ「深刻な影響」を与えた場合、最長15年の間、閉じ込めておくことができる。 つまり、欧米や日本を含む各国のジャーナリストが「こちらモスクワです。反戦デモが・・・」などと報道すると「やらせのニセ情報を報道した」と身柄を拘束され「深刻な影響」が出たと判決を下されたら15年、ロシアの牢獄に「合法的に」放り込まれてしまう。 それが「プーチンのロシア」の現実です
すでに各国は、記者が身柄拘束されないよう、報道の停止を決定、ロシア国内のリベラル系ラジオやテレビ局も閉鎖され、完全に「戦時下」報道規制の状況に陥ってしまった、 これはまた、かつてソビエト連邦時代末期、ミハイル・ゴルバチョフ書記長が推進したグラスノスチ=「情報公開」改革(1986~) 以前のソビエト=ロシアへの逆戻りを意味します。 グラスノスチが急速に進んだのは、周知のとおり、1986年4月にウクライナで発生したチェルノブイリ原発事故の賜でした。 放射能漏れや核の灰の沈降は、現場管理責任者にとって都合の良い場所にだけに限られません。 すでに動脈硬化の末期症状を呈していた1980年代ソ連官僚制下では、少しでも責任を問われそうな事態はすべて隠蔽され、ゴルバチョフ指導部には何の情報も入って来なかった。 そこで、古くはスターリン体制下から続いた言論・出版・結社・集会・報道などの検閲が廃止され、ロシアはほぼ70年ぶりに自由な報道体制が敷かれることになった。 そうした「ペレストロイカ」の成果をすべて否定して成立しているのが、現在のプーチン政権の実態ということになります。 この1987年、プーチンは1952年生まれですから当時35歳、75年にレニングラード大学(と改称されていたペテルブルク大学)を卒業してKGBの対外情報部員となって12年、検閲時代ロシアで「情報手法」を身に着けた諜報中佐として辣腕を発揮していたわけです。
■ 「戦争」と言ってはいけない 端的な話、モスクワやペテルブルグでは今回の「ウクライナ戦争」を「戦争(война)」と呼ぶことが許されていません。 「今回の戦争は・・・」と発言しているのをスパイに見つかると「軍事に関わる偽情報」を流したとして当局に身柄を拘束、悪質と見なされると(何をどう悪質と見なすかは政権の匙加減次第、完全に恣意的)「懲役15年」。 本稿冒頭に示したペテルブルク大学の学生は、おそらく「戦争反対」程度の発言しかしていません
「あれは、ウクライナ勢力圏にあるロシア人に対して、西側軍事力を背景とする<ネオナチ>ゼレンスキー一派がジェノサイド(大量虐殺)を行っているので、それを救うべく特殊軍事行動を行っているのだ」 これがプーチン政権のが「正しい」軍事情報で、それ以外はすべて「偽情報」である。悪質な偽情報を流した者は長期の懲役刑もありうる・・・。 こういう当局の恫喝で、言いたいことが何も言えなくなっている。 さらに、大学人として懸念するのはペテルブルク大学の「偽情報学生」に対する「除籍」措置。 これがどのように決定されたか、そのプロセスを察するに、非常に不健康なものを感じずにはいられません。 ペテルブルク大学、正確にはサンクトペテルブルク大学は「戦争反対デモに関わった学生」を即刻除籍処分としました。 この大学は、ほかならずプーチンやドミトリー・メドベージェフ(元大統領・元首相)も学んだなどという程度の大学ではありません。 ロシア革命の父ウラディーミル・レーニンの母校で、帝政期から数学者のレオンハルト・オイラー、作家のニコライ・ゴーゴリ、条件反射で有名なイワン・パブロフ(第4回ノーベル医学生理学賞受賞)、白血球の機能を解明したイリヤ・メチニコフ(第8回ノーベル医学生理学賞受賞)、確率論数理の基本であるマルコフ連鎖のアンドレイ・マルコフらが教壇に立ち、作家のイワン・ツルゲーネフ、物理学者のレフ・ランダウ(1962年ノーベル物理学賞)、米国に亡命し経済数理の実証分析を確立したワシリー・レオンチェフ(1973年ノーベル経済学賞)・・・。 とても書き切れない俊才を生み出してきた。 帝政期、ソ連、冷戦後ロシアを通じて、トップを輩出してきた名門中の名門大学「でも」あります。
しかしです。 これと同時に、スターリン体制下の1940年代後半、「反革命」「資本主義的堕落」あるいは「反ユダヤ」粛清が激化、「レニングラード事件」の舞台の一つともされて教授らが獄死、ユダヤ人受験生の合格者枠制限といった、それこそ「ホロコースト」的差別措置も講じられ、これはペレストロイカで廃止されるまで残ったとされます。 ペテルブルク大学の「反戦学生」除籍措置は、プーチン政権の圧力による側面のほか、大学当局内にそうした体質が残っていた可能性も考えられます。 しかし、私が最も恐れるのは、影響の拡大を嫌って「反戦学生」は大学と無関係ですよ、とトカゲのシッポ切りで逃げた、無責任体質の可能性です。
■ 対岸の火事ではないロシアの粛学
いま国際社会からの経済制裁が進行中のロシアでは、今後とてつもなく酷い国内状況の劣悪化が容易に想像されます。 そうした中での「ウクライナ戦争」ロシアの「言論統制」「粛学」。 下手に長期化すると、かつてソ連をボロボロにしたミチューリン農法やルイセンコ遺伝学のように、サイエンスをも歪めてしまう懸念があり、心配です。 またウクライナ戦争そのものの勝敗のいかんにかかわらず、ロシア国内では様々な社会経済へのダメージは避けられません。 そこから派生しうる新たな地域紛争の懸念。ロシアはチェチェン、南オセチアなどを筆頭に地政的リスクオンパレードの国土です。 しかしプーチン政権の歪んだ言論弾圧は、あらゆるリスクに対して合理的な対処に著しくマイナスに働くでしょう。 例えば原発攻撃に付随して放射能漏れなどがあっても、西側が検知するまでロシア内部では隠蔽される懸念がある。 これはすでにゴルバチョフがウクライナで経験済みの事態です。 同様の「臭いものに蓋」は歴史を振り返っても日本にとって決して対岸の火事ではない。二流三流が権力を握って正当な成果を歪めてしまう。 国民から思想、信条の自由を奪うと、合理的な科学的対策を講じることができなくなります。そのような戦争指導部がどのような末路を辿るかは、多くの事例が示している通りです。 畏友、佐藤優氏などは今回の戦争、ロシアの勝利を予言しています。 しかし、露骨な言論統制や「粛学」は、ウクライナ戦争とプーチン政権の末路を示している。 「敗色濃厚」 プーチンの皮算用に入っていないSNSなどを通じてロシア現地から入ってくる情報は声なき声でメッセージを伝えています。
伊東 乾
ロシア敗北の予兆:時代錯誤すぎるプーチンの言論統制(JBpress) - Yahoo!ニュース