米メタとロシアの対立先鋭化…「侵略者に死を」投稿許容、ロシア側はインスタも遮断へ

読売新聞オンライン

メタとフェイスブックのロゴ(ロイター)

 

 

 【ニューヨーク=小林泰明】

 

 

ウクライナに侵攻したロシアと米IT大手メタの間で対立が先鋭化している。メタが傘下に持つSNSフェイスブック(FB)とインスタグラムで、ロシアに関する暴力的な投稿を容認したのに対し、露検察当局は11日、裁判所にメタを「過激派組織」に認定し、国内活動の禁止を命じるよう求めた。

 ロイター通信は10日、メタが憎悪表現(ヘイトスピーチ)の方針を変更し、「ロシアの侵略者に死を」といった、通常は規則に違反する投稿でも一時的に許容すると報じた。メタのニック・クレッグ社長(元英副首相)は、ウクライナ国内だけに適用すると説明し、「軍事侵攻に対する自衛の表現を保護する」措置だとの考えを示した。

 SNSで批判が拡散することを警戒するプーチン政権は昨年、反政権運動指導者アレクセイ・ナワリヌイ氏拘束に対する抗議デモへの呼びかけなどをFBなどから削除するよう命じ、これに従わないとして何度も罰金を科してきた。侵攻開始後には、FB閲覧の遮断を発表。政権の統制下にある裁判所がメタを「過激派組織」に認定するのは確実で、利用者にまで締め付けを拡大する可能性もある。

 露当局は14日にも、閲覧の遮断措置をインスタに拡大する方針だ。インスタの責任者を務めるアダム・モセリ氏は11日、「ロシアにいる8000万人が国内外の交流から切り離されることになる。これは間違っている」とインスタに投稿し、不満を示した

 

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