ロシア軍、最精鋭地上軍や兵器「まだ投入していない」=米シンクタンク
米ワシントンのシンクタンク、戦争研究所のロシア分析主任であるメイソン・クラーク氏はロシアによるウクライナ侵攻について、ロシア軍はまだ使用されていない兵器があると指摘した。燃料気化爆弾やロケット砲を使用していないほか、最精鋭地上軍である第1警備隊戦車軍も投入してないという(ナレーションなし)。
米シンクタンク、戦争研究所の メイソン・クラーク氏 ロシアの最精鋭地上軍、第1警備隊戦車軍の大部分は我々の知る限り、モスクワ周辺の基地に留まっている。この部隊はロシア軍の最前線に位置する最高の装備の部隊で、そのほとんどがまだウクライナに配備されていない。
また、ロシア空挺軍(VDV)の予備軍も多いが、ロシア軍が黒海沿岸で水陸から上陸を試みているという報告を散見するのみだ。天候不順のためと思われるが、確実なことは言えない。
だが、このような大規模な予備兵力が投入される可能性はある。
その先ロシア軍は、残された手段を使っていくしかなくなる。すでに昨年4月、ロシア南部と中部から集結した多くの部隊を投入済みで、この侵攻に投入できる即戦力の高い部隊はそれほど多くはないだろう。 ウクライナ空軍の活動を、侵攻から8日も許したのは奇跡的だ。理論的には、作戦のごく初期に地上戦に持ち込めたはずだからだ。
つまり、ロシアの最精鋭の軍事力はまだ実際に使われていないということだ。 もちろん、今後も使われないということではなく、より大規模な戦術的航空戦力を使用する兆候は見え始めている。
ハリコフなどの地域の民間人に対し燃料気化爆弾やロケット砲の使用もあり得る。
もしロシアが、侵攻初期には拒否していた、大規模な都市掃討作戦を実行に移せば、
残念ながらウクライナ軍の形勢逆転、あるいは南東部の港湾都市マリウポリと同様に降伏を迫られることになるだろう