アイスランドの噴火、6か月目に突入 ここ50年で最長

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アイスランド・レイキャビク南西部の噴火口近くから噴き出す溶岩を見る見物客ら(2021年9月15日撮影)。【翻訳編集】 AFPBB News

 

 

 

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アイスランドの首都レイキャビク近くで今年3月に始まった噴火は、19日で継続期間が半年となり、同国で発生した噴火としてはここおよそ50年で最長となった。

 

 

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レイキャビク南西のレイキャネース半島(Reykjanes Peninsula)のファグラダールスフィヤットル(Fagradalsfjall)山近くの亀裂から、最初に溶岩が噴き出したのは3月19日の午後。以降、アイスランド観光局によるとこれまでに30万人の見物客が訪れた。  火山学者のソルバルドル・トールダルソン(Thorvaldur Thordarson)氏は、「6か月はそこそこ長い」と語った。  これまで流れ出た溶岩は約1億4300万立方メートルに及ぶ。  しかし、実はこの量は比較的少なく、過去230年で最大だったホルフロイン(Holuhraun)の噴火で流れ出た玄武岩質溶岩の、わずか10分の1にも満たない。  アイスランドでこれまでに観測された噴火の最長記録は、50年以上前に同国南部沖に浮かぶスルツェイ(Surtsey)島で発生した噴火で、1963年11月~67年6月の4年近く続いた。  アイスランド大学(University of Iceland)の地球科学研究所(Institute of Earth Science)によると、現在も噴火口1か所で活動が続いている。この噴火口は334メートルで、周辺地域の最高峰からわずか数十メートルに位置する。  噴火活動が近いうちに衰退する兆候はなく、地球科学研究所のハルドル・ギアソン(Halldor Geirsson)氏は「どのマグマだまりにも十分なマグマがあるとみられる。噴火は長く続く可能性がある」と述べた。

 

【翻訳編集】 AFPBB News