大統領選にみる韓国の非常識 龍谷大学教授・李相哲

李 相龍谷大学教授、李相哲氏

龍谷大学教授、李相哲氏

来年3月の次期韓国大統領選挙を控え約20人の候補が熾烈(しれつ)な戦いを繰り広げている。5年に1度は目撃する風景ではあるが過去に例をみない激しさだ。野党・国民の力は「政権交代がなければ韓国は滅びる」と有権者に訴えているが、一方の与党・共に民主党は「韓半島平和、不平等解消のためにも政権再創出は時代的責務だ」などと主張する。

大統領選に死活をかける理由

文在寅政権は、「積弊清算(長年積もった弊害を一掃する)」と称して前政権の高官を次々、拘束・起訴し、検察改革をはじめ私学制度、不動産や言論規制につながる新しい法律をつくり、政権を失えば改革は水の泡になると訴えるが、本当は報復を恐れている。