モデルナ製とファイザー製 どっちがデルタ株に効果的? 北海道 連日の感染者500人超 900人予想も

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 北海道は、新型コロナウイルスの感染者数が2日連続で500人を超えました。旭川市では3日続けて過去最多を更新するなど、感染が拡大しています。  鈴木知事は8月19日改めて、国に対し文書を提出し、緊急事態宣言の適用を求めました。  鈴木知事:「緊急事態宣言の適用を検討してくださいということで、公式に文書で国に提出した」  知事は北海道内の新規感染者数が45日連続で増加し、すでに緊急事態レベルにあるとして、国に対し実効性ある措置の検討を求めたことを明らかにしました。  北海道では札幌市で318人、旭川市では過去最多の60人など、新たに575人の感染と1人の死亡が確認されました。  また、デルタ株疑いは札幌市で過去最多の205人が確認され、置き換わりが進んでいます。  旭川市保健所 新型コロナウイルス感染症対策担当 浅利豪部長:「過去最悪の状況になっている。3日連続で過去最多を記録。ピークがまだ見えない」  旭川市では自宅療養者数も過去最多の192人に上り、宿泊療養施設の受け入れにも限りがあることから危機感を示しています。  一方、函館市では病床がひっ迫しつつあるとして医師会が会見を開き、窮状を訴えました。  函館市医師会 本間 哲 会長:「病床のひっ迫度合いが、通常の診療にかなり影響を与え始めている」  新規感染者数が2日連続で500人を超えるなど、北海道全域に感染が広がっています。  混雑の場を避けるなど、感染防止対策の徹底が求められます。

8月23日は感染者数900人前後という予測も

 8月18日に厚労省の専門家会議で国立感染症研究所が示した8月23日以降の北海道の感染者数のシミュレーションによると、23日には北海道では、感染者数が最大で900人前後になるのではないかと予測されています。これまでの最多数は5月21日に727人を確認しています。  北海道医療大学の塚本容子教授は「検査数の関係で1000人を超えるということはないと思うが、900人前後という数字はとても現実的になりつつあるかと思う」と今後、北海道にも大きな感染の波が来る可能性を指摘しました

 

 

 

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年齢別の感染者とワクチン接種率の相関を比較したグラフ

 

 

 国立感染症研究所が年齢別の感染者とワクチン接種率の相関を比較したグラフについて塚本教授は「これを見ると第4波と第5波の違いは、アルファ株だったかデルタ株かということですので、デルタ株でもワクチンを接種していると予防効果があることを示していると思う」と話しています。

 

 

アメリカの研究機関が公表した研究結果

 

 

 

 ワクチンのデルタ株への効果について、アメリカの研究機関が公表した研究結果によると、発症予防効果についてはモデルナ製が76%、ファイザー製が42%。重症化予防についてはモデルナ製が81%、ファイザー製が75%という数字になっています。  塚本教授は「この研究は、実際にワクチン接種をした人の結果で、発症予防効果としては、モデルナ製の方が若干高いと言えるかと思うが、重症化予防で、モデルナ製で81%、ファイザー製で75%とともに8割前後の数字になっているので、デルタ株でも重症化予防効果があるのがわかったということが大事だと思う」。また、現在、両者のワクチンは若干それぞれに違う、ということもわかってきたということです。

塚本教授は「ファイザー製が劣っているということではないと思う」

 

 

 モデルナ製とファイザー製の違いは?  塚本教授は「オンタリオ州(カナダ)の高齢者施設(119人・平均年齢88歳)で行っている調査(次の静止画)では、モデルナ製の方が抗体量が多く得られていたことがわかっている。これはファイザー製が劣っているということではないと思う。また、ワクチン接種をしたからといって発症しないということを保証するわけでもないので、感染対策は接種後もしっかりして欲しい」と説明しています。

 

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