〔米株式〕NYダウ反発、一時最高値=ナスダックも続伸(10日午前)
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【ニューヨーク時事】
10日午前のニューヨーク株式相場は、米インフラ投資法案の上院採決の行方に関心が集まる中、買いが優勢となっている。
優良株で構成するダウ工業株30種平均は取引時間中の史上最高値を更新し、午前10時15分現在は前日終値比166.09ドル高の3万5267.94ドルと反発。
ハイテク株中心のナスダック総合指数も8.33ポイント高の1万4868.51と続伸している。 米議会上院はこの日午前、超党派グループがバイデン大統領と合意した約1兆ドルのインフラ投資法案を可決する見通し。その後すぐに、福祉拡充、気候変動対策などに3兆5000億ドルを支出する予算案の取りまとめに移る方針で、寄り付き後はひとまず様子見ムードが広がった。
ただ、ロイター通信の集計によると、新型コロナウイルスの変異株で感染力の強いデルタ株の拡大で、米新規感染者数は3日連続で平均10万人を記録。これが経済再開の足かせになるとの警戒感が広がる中、大型の財政出動による景気浮揚効果を期待する向きも多く、次第に買いが膨らむ展開となっている。
一方市場は、金融政策の先行きを探る上で、11、12日に発表される消費者物価指数(CPI)と卸売物価指数(PPI)にも注目している。
個別銘柄を見ると、
カナダ鉄道大手カナディアン・パシフィック鉄道(CP)が先に合意した買収条件を引き上げたことを受け、米同業カンザスシティー・サザン(KCS)が7.5%上伸。
好決算を発表した映画館チェーンのAMCエンターテインメント・ホールディングスも6.5%高と物色されている