スケボー英代表で銅のスカイ・ブラウンは日本生まれ宮崎の中学生…「1年1組」も一日も登校していない

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スポーツ報知

スカイ・ブラウン(ロイター)

 

 

 

 東京五輪のスケートボード・パーク女子で四十住さくら(19)、開心那(12)に次ぐ3位となった英国代表のスカイ・ブラウン(13)が“在籍”する宮崎県高鍋町高鍋東中学校が、ブラウンの銅メダルを祝福すると同時に、初登校への期待を寄せた。

 

 

 

  【写真】メダルを手に笑顔の(左から)2位・開心那、1位・四十住さくら、3位・スカイ・ブラウン 

 

 

 英国人のスチュアートさんを父、宮崎出身の美枝子さんを母に持つブラウンは日本生まれ。小学校3年の時に宮崎市から同町に転入した。

 

ただ、世界各地の大会を転戦しているのに加えて、米カリフォルニア州にも自宅があることから

 

、「澄海(すかい)」の名前で地元の小学校に通ったのは3年生時が70日、

4年生時が60日ほど。

また5年生になった2019年以降は、大会出場や新型コロナウイルス感染拡大などの理由で、町内の自宅に帰っていない。  

そのため、「1年1組」に属している高鍋東中には一日も登校していない。

 

楠田隆教頭は「まだ誰も会っていないので、ちょっと違和感もありますが、(全校生徒)285人のうちの一人ですから」。この日は、楠田教頭も含め約20人の教員が職員室のテレビの前で技を決めるブラウンに声援を送った。メダル獲得の瞬間は仕事のため見ることができなかったが、後で結果を知り、職員室は大いに沸いたという。  同中学に登校するのがいつになるかは現在のところ未定だが、受け入れ態勢は万全だ。「教室には机と椅子を準備してあるので、いつ登校してもらっても大丈夫です。我が校からメダリストが出たのは本当にすごいことだし、誇らしい。早く直接お祝いを言いたいですね」と楠田教頭は話した。 

 

 

 競技後のインタビューでは「メッチャうれしい。(四十住)さくらも(開)心那も一緒にポディウム(表彰台)乗って、もうヤバイ」と日本語で答え、日本のことを「故郷のよう」と話したブラウン。コロナ禍が収束した折には、うれしい「報告会」が同中学で開かれるかもしれない。(高柳 哲人)   

 

〇…高鍋町は町のホームページでブラウンの銅メダルを祝った。黒木敏之町長が「日本に戻れない日々が続いておられましたが、拠点をアメリカに移しスケートボードの大会で世界中を飛び回って活躍されている姿を日ごろから応援してまいりました。銅メダルを獲得されたことは、非常に喜ばしいことであり、高鍋町民に勇気と感動を与えてくださいました」とコメント。同町によると、具体的なことは決まっていないが、町として祝福する方法を考えていきたいという。

報知新聞

 

 

 

 

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宮崎出身のスケボー英国代表 13歳、スカイ・ブラウンが跳ぶ世界

 

遠田寛生

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2020年2月、ベルリンで行われたローレウスのイベントで取材に応じた英国代表のスカイ・ブラウン(右)と弟のオーシャンくん=遠田寛生撮影
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 夏季五輪の歴代英国代表選手のなかで、最も若い。7月に13歳になったばかりのスカイ・ブラウン。4日、スケートボード女子のパークに挑み、銅メダルを手にした。

 

 

 常々、こう口にする。「男子と同じ高さを跳んで、同じレベルの技を繰り出したい。『女子だからできない、女子だから無理』という考え方を変えることができたらいい」

 

 

 英国人の父と、日本人の母の間に生まれた。出身は宮崎県。だから、好物には日本食が並ぶ。ご飯にみそ汁、梅干し……。そして、「卵かけご飯に納豆とおくらとキムチを混ぜ合わせたものが好き」。

 

 

 スケートボードの技はオンライン動画を見て我流で学んだという。「ときどき父に教えてってお願いするけど、大体はユーチューブ」。

 

 

 プロアスリートとしての顔を二つ持つ。一つはスケートボード。もう一つは、サーフィン。どちらも父親の影響で始めた。2024年パリ五輪ではサーフィンでも出場を狙っている