英のコロナ規制撤廃は「危険な実験」=独当局者
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[ベルリン 13日 ロイター] - ドイツ当局者は13日、新型コロナウイルス対策は国民の多くがワクチン接種を済ませるまで維持するべきだとし、英国がほとんどの規制を撤廃する計画は「極めて危険な実験だ」と述べた。 英国イングランド地域では19日から、他の地域に先駆けてマスク着用義務や社会的距離政策を解除する。 これについてアルトマイヤー独経済相は、経済の停滞を避けるためには新型コロナ対策が依然として必要との見解を表明。独紙アウクスブルガー・アルゲマイネのインタビューで、社会的距離政策やマスク着用といった規制が緩和されることを懸念していると述べた。 また独倫理委員会の代表、Alena Buyx氏は、ワクチン接種率が国民の半分に達しない限り規制を解除すべきではないとし、規制をほぼ全て解除するイングランドの動きは「極めてリスクの高い実験だ」とした。 ワクチン接種率では英国が他国に先んじており、成人の約60%が2回の接種を済ませている。独では、完全にワクチン接種を済ませた人は人口の43%となっている
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英、コロナ規制ほぼ全廃へ ジョンソン首相は「警戒継続」訴え
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12日、ロンドンの首相官邸で、記者会見するジョンソン英首相(AFP時事)
【ロンドン時事】
イングランドでの新型コロナウイルス規制を19日にほぼ全面解除する英政府の計画について、ジョンソン首相は12日、予定通り実施すると確認した。
英国では変異株の広がりで感染が再拡大している。しかし、政府はワクチンの効果で死者や重症者が抑えられると判断、解除を決めた。 これにより、イングランドではマスク着用の義務はなくなり「屋内交流」の人数制限も撤廃される。首相は記者会見で、気候が良く学校も夏休みに入る英国の7月こそが「解除に適切な時だ」と強調した。 ただ「パンデミック(世界的大流行)は終わっていない」とも指摘した。混雑する室内ではマスクを着けるよう推奨、個人の判断で警戒を続けるよう呼び掛けている。 インド由来のデルタ株が広がる英国では、6月以降、感染は急増中。12日の全国の新規感染は3万4000人を上回った。政府は、このペースが続けば1日当たりの感染者が夏の間に10万人を超える可能性があると認めている。 もっとも最近の死者数は1日当たり10人を下回る日もあり、1000人を超えることも多かった今年初めからは激減した。政府は、ワクチンによる「免疫の壁」構築に期待を寄せる。「医療に過剰な負担が掛かる事態は避けられる」(ジャビド保健相)と踏んでいる