日本における主な捕獲記録

1989年1月23日
静岡県浜松市松島町の天竜川河口から西へ200 mの砂浜に打ち上げられた推定3から4 mの雄の個体が発見され、写真記録が撮られたもののその後流失した[8]。これは、日本を含む西部太平洋では初めての記録であった[8]
1994年11月29日
福岡市東区和白浜。メスの個体(死体)が漂着しているのを、バードウォッチングをしていた人物が発見した[11]。メスのメガマウスザメは世界で初めてということもあり注目されたが、子供は見つからなかった。
2018年現在も、マリンワールド海の中道においてホルマリン標本が展示されている。
2003年8月7日
静岡県御前崎市御前崎沖の駿河湾。巻き網で捕獲。体長4.6 m、体重460キログラム (kg) のオスの個体だった。
沼津港に水揚げされた後、東海大学海洋学部が解剖を実施。その後、東海大学海洋科学博物館において剥製が展示されている。
2005年1月23日
三重県度会郡紀勢町錦沖。巻き網で体長5.28 mのメスの個体が捕獲。
鳥羽水族館で剥製が展示されている。
2006年5月
神奈川県湯河原町沖の相模湾。体長5.6 m、体重1,200 kgのメスの個体。定置網にかかって死亡していた。
京急油壺マリンパーク(神奈川県三浦市)で解剖された。2007年4月19日から、標本として展示されている。
2007年6月7日
静岡県賀茂郡東伊豆町北川沖の相模灘。定置網でメスが混獲。
連絡を受けた下田海中水族館の職員が確認。輸送方法や飼育環境の準備を整えることができないため、飼育は断念。今後の調査のために標識をつけて放流した。
海中で元気に泳ぐ姿の撮影に成功したのは世界で2例目、日本では初めて[12]
2007年7月9日
茨城県東沖700 km。巻き網船が体長約4 m、体重450 kgのメスの個体を漁獲。
11日に石巻魚市場宮城県石巻市魚町)に水揚げされた。日本では12例目、世界では40例目となる[13]
2011年1月14日
三重県尾鷲市九鬼町の沖合500 mにて14日早朝、生きたまま定置網にかかっている約5 mの個体が発見された[14]
15日朝に大阪市の水族館が引き取りに来るまで網に入れたまま泳がせていたが、同日午前6時ごろにいなくなっているのが確認された[15]。網が破られた形跡はなく、網の上を乗り越えたとみられる[15]
鳥羽水族館によると、生きたまま展示されれば世界初だったという[15]
2014年4月14日
静岡県静岡市清水区の倉沢沖で由比漁港所属の第11光洋丸の定置網にかかり、由比漁港に水揚げされた。
この個体は世界で58例目、日本では17個体目となる体長約4.4 mのメスで、東海大学海洋学部に運ばれ、外部形体が測定された。5月6日にゴールデンウイークの特別企画として、東海大学海洋科学博物館津波実験水槽前の広場で、東海大学海洋学部 田中彰教授指揮の下、公開解剖された[16]
2014年12月24日
静岡県伊豆の富戸定置網に混獲される。その個体は大きかったため水揚げされず、放流された[17]
2016年4月18日
三重県尾鷲市の尾鷲漁港から5キロ沖合の定置網にかかり、同港に水揚げされた。
体長は約5 m、体重は約1トン (t) 。地元の鮮魚店が落札し、研究用として国の研究機関の冷蔵庫に納品された[18][19]
2017年5月22日
千葉県館山市沖合の定置網にかかり、生きた姿が撮影された。しかし翌日5月23日に死亡が確認された[20]
体長は約5–6 mほど[21]
同個体は2018年2月24日に鴨川シーワールドで北海道大学水産学部 仲谷一宏名誉教授指揮の下、公開解剖された。解剖された個体は骨格標本になる予定[6]
2017年5月26日
三重県尾鷲市の尾鷲漁港から20 kmの沖合にて、水深約100 mから引き上げた漁船の巻き網にかかっているのが見つかった。奈屋浦港まで運ばれ、鳥羽水族館(三重県鳥羽市)のスタッフがメガマウスザメと確認した。体長は約5 m[22]。採血後に放流された。
2019年1月29日
静岡県沼津市下香貫の牛臥海岸に打ち上げられているのが発見された[23]。体調4mのオスの個体であった[23]。解剖後に、1年かけて剥製にし、2020年7月18日から沼津市の沼津港深海水族館で展示が開始された[24]
2020年 6月11日
千葉県館山市の東京湾沖合800m辺りの定置網に生きたままかかっている所を地元の漁業関係者に発見された[25]。大きさは約6m。
とても健康的で元気である個体と見られた為、同日午前には放流された[25]
この一件でとても珍しいとされる健康的な生きた個体の映像が鮮明に撮影され、公開された

 

 

 

分布・生息域

太平洋インド洋など、熱帯から温帯の水深200メートル付近のやや浅い深海に生息している。

日本近海では目撃例と捕獲例が比較的多く、2011年現在、全世界で50例あるうち13例が日本におけるものであり、東京湾海底谷や沖合[3]でも発見されている。

形態

最大で全長709センチメートル[4]。古い形態を保ったサメで、現代に繁栄しているサメの形態とはかなり異なる点が多い。ネズミザメ目のサメの中では、ミツクリザメと並んで、原始的な形態を残しているといわれる。

北海道大学の仲谷一宏教授の研究によれば、特徴的な口を動かす顎の骨に付いている口を開ける筋肉が非常に発達していて、さらに柔軟な皮膚を利用して顎を伸ばし、前方に突出させて口を突きだして開け、ヒゲクジラの給餌法[疑問点 – ノート]にも近い構造となっている。この構造は他のサメには現存せず、同じように口を突出させる機能を持つミツクリザメでもこのような作りにはなっていない。

プランクトンを主食にしているため、サメの特徴である歯はとても小さく、ヤスリ状の列になっている。口の内壁は光が当たると銀色に輝く。他のサメに見られない特徴として、上顎の歯が蛍光色に輝き、プランクトンをおびき寄せるといわれるが、確かめられてはいない。

生殖様式は胎生と考えられているが、胎児を持った個体がまだ見つかっておらず、詳しい生殖様式は不明[5]。2018年2月24日に鴨川シーワールドで行われた公開解剖で本種としては初となる卵殻の存在が確認された[6]

骨格は大部分が軟骨で占められている[7]。世界初の全身骨格標本が鴨川シーワールドに展示されている。

生態

巨大な口

前述の通り、プランクトンを常食にし、特徴的な口はプランクトンを飲み込み濾過する。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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幻の巨大サメ「メガマウス」なぜ館山に 陸から発見は「奇跡」さかなクンも「ギョ」

FNNプライムオンライン

千葉・館山に「幻の巨大サメ」

FNNプライムオンライン

 

 

 

「うわー!あがってきた!」見た人が思わず声をあげてしまうほどの巨大な海の生き物。 千葉県館山市で6月15日、岸壁を沿うように、ゆっくりと大きな体を揺らし、泳いでいる姿が確認されました。

 

 

  【画像】千葉・館山市に現れた巨大サメ 

 

 

 

「幻の巨大サメ」メガマウスです。 その名の通り、深海に生息する大きな口を持つサメです。大きな個体は、全長7mに及ぶといいます。 専門家によれば、 「今のところ世界中で200例ほどしか見つかっていない」 「他のサメに比べて捕獲例が極端に少ない」といい、 世界での発見・捕獲記録が極めて少なく詳しい生態がわからないことも多いため、「幻のサメ』」と称されています。 めざまし8は、発見された現場を取材。 そこは東京湾の入り口にあたる館山湾。地元では騒動になっているといいますが、果たしていまもメガマウスは近くを泳いでるのでしょうか。 メガマウスを目撃した人: ここに出たの、今朝。こっちから来て、4mから5mくらいあったよ、長さ。浮いてきて、また向こうに泳いでいった。(写真)撮れなかった、びっくりしちゃって。こんなでっかいんだよ、だって メガマウスを目撃し撮影した人: お昼前後です。このあたりで、浮いてって感じでこの辺りで見たんですけど 16日の昼頃にもこの場所にいたと証言します。 その時撮影した映像では、岸壁近くを尾びれをゆっくり揺らしながら泳いでいるのがわかります。 男性は、同じ場所でその前日にもメガマウスを目撃したといいます。 実は、2017年には、この近くで、メガマウスが捕獲されたといいます。 しかし、今回は陸に限りなく近い、岸壁沿いでの発見です。 「めざまし8」も、幻のサメをとらえるべく周囲を探しますが、影すらも見つかりません。

岸壁近くに現れたのは「奇跡中の奇跡」

サメについても詳しい、動物研究家のパンク町田さんにも現場周辺を見てもらいました。 ーーこの辺りで目撃されたのだが? パンク町田氏: こんな浅いところにメガマウスなんて来るはずがないですね、本来であれば中深海ところより深いところ、要するに200~300mより深いところ、人が覗いて、人間との距離2mくらいしかないと思うんですよ。こんなそばまで人が寄って、よろよろ泳いでいるのは、奇跡の中の奇跡。 岸壁近くに現れるのは“奇跡”… 専門家でさえも、驚く未知の生態… さらに、映像を見たという魚類学者のさかなクンは、自身のYouTube「さかなクンちゃんねる」で感想を話しました。 さかなクン: すギョイことが起こりましたね。実は私の地元の館山市であの貴重なメガマウスザメが現れたということなんですね。定置網漁の漁師が「さかなクンこれ何かな?」という感じで映像を見せてくれた。見た瞬間に「うわ!ギョギョ!これメガマウスザメですよ!」  “幻のサメ”の出現に驚きを隠せない様子です。そして、現れた理由をこう分析しました。 さかなクン: 本当のことはメガマウスザメちゃんに聞かないと分からない。館山の海というのは岸から結構深くなる。メガマウスザメちゃんは夜間にプランクトンを食べに上がってくるという説もある。夜間に上がったときに、潮流か何かで岸に接岸したのかもしれない。

キーワードは「夜」?

パンク町田氏も「夜」をキーワードに挙げます。 パンク町田氏: 今ちょっといないですけど、また夜になるとでてくるかもわかんないですね。水温が下がればまたでてきます。 確かに15日に姿を見せたのは、午後7時半頃。 そして、同じ時間帯に護岸を探したものの、メガマウスは見つからず。 護岸に近づき浮かび上がって泳いでいた理由は断定できませんが、それが「奇跡」と呼べる貴重な姿だったことは間違いありません。  (めざまし8 6月17日放送より)

めざまし8