セルビア女子バレー選手が「つり目」のポーズ。アジア系を侮辱する行為だが「単なる誤解」と説明【動画】
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タイチームに勝利したセルビアチームの集合写真(セルビアバレーボール連盟のInstagramより)
セルビアの女子バレーボールの選手が、人種差別にあたる仕草をとったことに、批判の声が上がっている。 【動画】試合中に「つり目」をした瞬間の映像。セルビアの女子バレー選手は、チームメイトと笑っていた。 セルビアのバレーボール連盟は「謝罪文」を出したが、その内容にも批判が集まっている。
何が起きたのか?試合中に「つり目」の仕草
セルビアのSanja Djurdjevic選手は6月1日、イタリアで行われている「ネーションズリーグ」でのタイチームとの試合中に、自身のまぶたを指で引っ張って「つり目」のポーズをとった。 この仕草は、東アジア人・アジア人を侮辱する行為と受け止められている。試合は放送されており、問題視する声がSNSで上がった。 Djurdjevic選手はInstagramに謝罪を投稿をしたが、その後、アカウントは削除された。 報道やTwitterユーザーなどによると、Djurdjevic選手は投稿で、「私は自分の間違いを自覚し、試合後すぐに、タイチームに謝罪しました。私は、ただチームメイトたちに『タイチームのように守備をしよう』と伝えたかっただけで、誰に対しても無礼なことをするつもりはなかったんです」と説明していたという。 その上で、「私の仕草は不適切でした。今回の件で不快な思いをされた世界中の人に謝ります」などと謝罪していたとされる。 仕草の「標的」だったとされているタイのPleumjit Thinkaow選手は、今回の件を許す旨をInstagramで明らかにしている。
セルビアの連盟「事を荒立てないでください!」
セルビアのバレーボール連盟も「謝罪文」を公表した。しかし、その内容にも批判が集まっている。 文章では、「タイチームと、タイの人々、この件で影響を受けた全ての方に心よりお詫びします」とした上で、こう続けている。 「ですが、お願いですから、事を荒立てないでください!選手は自分の間違いを自覚し、すぐにタイチームに謝罪しました。選手はチームメイトたちに『タイチームのように守備をしよう』と伝えたかっただけで、失礼なことをするつもりはなかったんです」 「両チームの選手たちの親しい雰囲気の中で、『今回のことは、単なる誤解だった』ということで解決しました」 しかし、この内容には、「これは謝っているの?」「『単なる誤解』ではなく『無知』だ。選手たちに教育の機会を設けるべきだ」「『タイチームのようにしよう』という意味だったなんて信じられない」などと、更なる批判を呼んでいる。 ネット署名の動きも始まった。署名では、国際バレーボール連盟(FIVB)に対して、人種差別を禁じるFIVBの倫理規定に基づいて、Djurdjevic選手を正式に罰することを求めている。
セルビアチームは過去に「つり目」で写真撮影「日本人への差別的行為では?」
2017年にも、セルビアの女子代表チームは、集合写真で「つり目」のポーズをとり、問題となっていた。 写真は、2018年に日本で開催される大会への出場を決めたことをアピールするものだったとみられ、「日本人への差別的行為では?」などと批判を受けていた。 当時の報道によると、FIVBは「セルビアの連盟と連携し、選手たちが、自分たちの行為が望ましくない結果を招いたことを理解し、二度とこういった文化的配慮に欠けた行動を取らないようにしていく」と説明していた。 ハフポストUS版の記事を、翻訳・編集しました。
Josephine Harvey