米ファイザー、コロナワクチンの売上高見通しを70%上方修正
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[4日 ロイター]
- 米ファイザーは4日、独ビオンテックと共同開発した新型コロナウイルスワクチンについて、2021年の売上高は260億ドルに達するとし、従来予想を70%以上引き上げた。 ファイザーはこれまでに年内納入契約を結んた16億回分のワクチンに基づき売上高を試算。新型コロナワクチンの売上高は通年の全売上高の3分の1以上を占めるとみられる。
ブーラ最高経営責任者(CEO)は「新型コロナワクチンに対する需要は、インフルエンザワクチンと同様に強いものになると確信している」と述べた。
ファイザーとビオンテックは新型コロナワクチンの費用と利益を折半。両社は新型コロナワクチンの今年の生産量は最大25億回分になるとの見通しを示しているが、このうち9億回分はファイザーが今回示した売上高見通しに含まれていない。 22年は少なくとも30億回分の新型コロナワクチン生産を目指す。
ファイザー・ビオンテックと同様に「メッセンジャーRNA(mRNA)」技術を使う新型コロナワクチンを開発した米モデルナは、同ワクチンの21年の売上高は184億ドルになるとの見通しを示している。
ファイザーの第1・四半期決算は、総売上高が146億ドルと、予想の135億ドルを上回った。 ファイザーは現在、mRNA技術を使ったインフルエンザワクチン2種類を開発中。第3・四半期に臨床試験(治験)を開始する見通し。
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ファイザーワクチン、売上高2兆8千億円の見込み
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米製薬大手ファイザーは4日、今年の新型コロナウイルスワクチンの売上高が260億ドル(約2兆8千億円)になる見込みだと発表した。年内に供給する予定の16億回分の売上高にあたる。2月時点の予想(150億ドル)から大幅に増えており、今後契約数が増えればさらに金額が増えるという。ワクチンの売上高が上積みされ、会社全体の売上高は705億~725億ドルと、前年の419億ドルから大幅に増える見込みだ。 4日発表した1~3月期決算で明らかにした。1~3月期のコロナワクチンの売上高は34・6億ドル(約3800億円)。会社全体の売上高は、前年同期比45%増の145・8億ドル、純利益も同45%増の48・7億ドルで、ともにワクチンの販売が大きく貢献した。 ワクチンは、ファイザーとドイツのバイオ企業ビオンテックが共同で開発した。日本政府が契約しているモデルナも2月、今年のコロナワクチンの売上高が184億ドル(約2兆円)になる見込みだと明らかにしている。(ニューヨーク=真海喬生)
朝日新聞社