はとバス再開・イベント緩和・進まなかったテレワーク…第4波へ警戒必要

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日本テレビ系(NNN)

首都圏に出されていた緊急事態宣言が22日から解除されました。「はとバス」再開、ディズニーも制限緩和。一方、企業ではテレワークが進んでいない実態が…。このまま以前の生活に戻ればこれまでの努力が水の泡となります。第4波への警戒が必要です。

宣言解除…はとバス再開・イベントも緩和

1都3県 緊急事態宣言解除

22日、2か月半にわたった緊急事態宣言がすべて解除されました。1月に緊急事態宣言が出された直後の土曜日と、おととい20日の人出を比べてみると、まだ解除前ですけど上野駅はプラス42.3%、原宿駅ではプラス76.1%、お台場ではプラス91.3%と激増しています。テータが公表されている都内18地点全てで『増加』していました。 宣言は解除されましたが、東京、埼玉、千葉、神奈川では少なくとも『今月末』までは不要不急の外出自粛、飲食店などの時短要請が続きます。 ただ、営業時間は夜8時まででしたが、1時間延びて夜9時まで営業できるようになりました。お酒の提供も夜7時までだったのが、夜8時までに延長されます。 イベントの人数も緩和されます。最大5000人だったのが『4月18日まで』は上限の50%以内で最大1万人に緩和。 そして、観光も22日から変化が。「はとバス」では、およそ2か月半ぶりに一部のバスツアーが再開されました。 22日は146人の予約が入っていて、都内の桜の名所を回るツアーなどが行われたということです。参加された方は次のように話していました。 ツアー参加者「緊急事態宣言も解除になったので、ちょっと行くところないかなと思って、このバスなら安全かなと思ったので」

TDRも順次緩和へ

TDRも順次緩和

また、東京ディズニーランドと東京ディズニーシーも制限の緩和を発表。 これまで、それぞれ入園者数の上限を一日5000人としていましたが、22日から一日『1万』人までに引き上げました。さらに来月からは一日『2万』人までとする予定です。 また営業時間も、現在午前10時から午後7時ですが、来月からはディズニーランドは午前9時から午後8時、ディズニーシーは午前9時から午後9時までとなります(*来月18日まで)。閉園時間の違いは、退園するときの公共交通機関の混雑を回避するためとのことでした。

 

 

 

緊急事態宣言も…あまり進まなかったテレワーク

“宣言”下のテレワークは・・・

交通機関の混雑といえばテレワークはどうなってるのか。通勤客に聞いてみました。 「なかなか在宅ワークもずっとできる仕事ではない、出勤しないといけない」 「間違いなく動く人の数が増えているので、感染者数が増えると思いますけど、それも個人個人が気をつければ、その伸び幅自体は抑えられると思う」 今回、2回目の緊急事態宣言でしたが、この期間中、実は、あまりテレワークは進んでいなかったことが分かりました。 国土交通省が、首都圏の主な駅で平日の朝のラッシュ時の利用状況の推移を調べました。この調査によると、テレワークや時差出勤が呼びかけられる前を100としたとき、最初の緊急事態宣言の期間中は30%から40%に人出が減って、10人出社していたのが3人とか4人が出社するような感じなっていました。約7割減っていたということです。 一方、宣言が明けて、2回目の緊急事態宣言期間中は(1月~3月)、先週3月17日を見ると63%、つまり4割も減っていません。 通勤電車に乗っていても、前は本当に人が減っていたが、今回は緊急事態宣言でもあまり変わらなかったと感じていた方もいたと思います。 テレワークがどうしてもできない職種や企業もありますが、実態としては、企業のテレワークはまだ進んでいないようです。

進まない変異ウイルス検査

東京の感染者数

そんな中、22日、東京では新たに187人の感染者が確認されました。都内の感染者は、7日ぶりに200人を下回りましたが、先週の月曜日が175人だったので、12人増えたことになります。

変異ウイルス感染者(累計疑い含む)

気になる変異ウイルスですが、21日までに27の都道府県で感染が確認されたことが分かりました。感染者数は『559』人です。変異ウイルスが従来のウイルスにかわって主流になると言われています。 新規感染者のうち、変異ウイルスがどれくらいを占めているのかが重要となるわけですが、変異ウイルスの検査はまだあまり進んでいません。

新規感染者の半数超は変異ウイルスか

まだ進まない変異ウイルス検査

しかし、これを積極的に行っているのが兵庫県の神戸市です。厚生労働省によると、変異ウイルスの検査は新規感染者の5~10%程度にとどまっています。しかし、神戸市では50%以上、多いときは70%近く検査をしています。そして、最新の発表では、このうち55.2%が変異ウイルスだったことがわかりました。半数以上ですから、かなり多いと感じます。 神戸市は、検査できる設備や人材が整っているために、こうした検査ができると言います。 政府は感染の再拡大を防ぐための柱として、変異ウイルスの検査数を現在の5%~10%から『40%』程度にまで引き上げることにしています。 変異ウイルスは感染のスピードがはやいと言われていますが、感染対策をゆるめないためにも変異ウイルスの実態を示す情報が必要です。 宣言解除に伴い自粛ムードが緩んでしまえばリバウンドの危険が高まります。花見や歓送迎会のシーズンですが、飲食の場面や密の回避など感染防止策の徹底はこれからも続きます。 (2021年3月22日16時ごろ放送 news every.「ナゼナニっ?」より