大阪の感染警戒、ステージ4に迫る 新型コロナで
大阪府内の新型コロナウイルスの感染状況が、国が示す基準で最も深刻な「ステージ4」(爆発的感染拡大)に迫っている。直近1週間の人口10万人当たりの新規感染者数など6つの指標のうち、26日は5つで基準を上回った。残る感染ピーク時の病床使用率も基準に迫り、警戒感が強まる。
「数字だけを見ればステージ4に近い。府民や事業者の協力を得て感染を抑え、何とか爆発拡大にならないようにしたい」
大阪市内の一部飲食店への営業時間短縮要請が始まった27日、吉村洋文知事は記者団にこう危機感を示した。
政府の対策分科会が示した感染状況のステージは4段階。ステージ3は「感染急増段階」だが、ステージ4は「爆発的な感染拡大と医療提供体制の機能不全を避けるための対応が必要」とされ、政府は緊急事態宣言の発令も視野に入れる。
どのステージにあたるかは都道府県知事がそれぞれ判断する。目安として6つの指標が設定されている。
大阪府の場合、23日時点で、直近1週間の人口10万人当たりの新規感染者数など全ての指標でステージ3の基準を満たした。26日は新規感染者数が27・31人、人口10万人当たりの療養者数が39・12人に達するなど5つの指標でステージ4の基準を上回った。
残る1つは、感染ピーク時に想定する確保病床の使用率で、50%以上が基準となる。
府によると、軽症から重症までの病床全体(1615床)の使用率は26日に46・7%に上った。重症病床に限定すれば、想定の215床に対する使用率が50・2%に達している。
吉村氏はステージ4の判断について「機械的に判断するより、数値を大切にしながら感染拡大のカーブを踏まえて判断したい」と述べた