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丘の上に佇む、シンプルモダンな平屋の住まい

長崎県にあるミニマルに暮らすための家。心地よい空間は、オーナーが理想とするイメージを予算に合わせて実現させた、建築家との出会いから生まれました。

 2020年9月29日

 

 

Houzzコントリビューター、英文編集者&ライター。建築をテーマにした旅の提案、伝統木造建築、「和」の要素を取り入れた住宅などを紹介しています

 

 

 

長崎県のほぼ中央に位置し、多良の山々と波静かな大村湾に挟まれた大村市。その小高い丘陵地の畑の一部を宅地に転用し、シンプルでスタイリッシュな外観の家を建てました。みかん農園を営むオーナーのご実家が所有する森林を、存分に眺めながら、ミニマルな暮らしができるように設計された住まいです

 

 

 

 

写真右(東側)の丘陵部に残るのが、みかん畑です。平屋建て住宅は、オーナーである川添直樹さんが、息子さんの誕生を機に、これからの家族との暮らしを大切に考えてつくりました。

どんなHouzz?
所在地:長崎県大村市
住まい手:30代の夫妻と息子
敷地面積:391.31㎡
延床面積:104.76㎡
構造:木造平屋 在来工法
設計アトリエスクエア1級建築士事務所(大場浩一郎・吉松奈帆子)
施工:株式会社上山建設
工事費:2423万円(税別)
竣工時期:2019年11月
写真:岡本公二(オーナー提供写真を除く)

「モダンでシンプルな家をつくりたい」と思った川添さんは、まずネットで「モダン住宅」と検索しました。すると、Houzzのモダン住宅関連の特集記事たどり着いたそうです。そこから気に入った画像をアイデアブックに保存していき、理想の家のイメージを固めていきました。

川添さんは、家の設計を依頼した建築家も、Houzzで探したそうです。九州が拠点の建築家を探す中で、川添さんの目に止まったのが、アトリエスクエア1級建築士事務所を主宰する大場浩一郎さんと娘の吉松奈帆子さんが設計を手がけた事例です。早速問い合わせをし、長崎市にできたばかりの住宅を実際に見て、自宅の設計を大場さん親子に依頼することに決めました。

 

 

 

 

 

 

 

表通りから見ると、玄関ポーチと居間のベランダとの境にある、5本の木の列柱が目をひきます。「目隠しにもなり、ファサードのデザインのアクセントにもなっていて素敵です」と喜ぶ川添さん。2つ横に並んだ窓も、シンプルで、顔のような感じが気にっているそうです。

玄関アプローチは、コスト削減のため、「あえて駐車場のコンクリートを家屋まで伸ばさず、セメント板を並べた」という大場さん。駐車スペースと建物の間には砂利を敷いて、連結式の「U字排水溝を目立たなくしている」(大場さん)のですが、それが逆に建物のソリッドなデザインを際立たせています

 

 

 

 

 

 

 

こちらは、川添さんが以前宿泊した京都の星野リゾートにあった板張りの天井と大きな開口に触発され、大場さん親子に依頼して完成したリビングです。

天井は、「源平」と呼ばれるスギの赤っぽい部分と白っぽい部分が混ざった板を、色味のバランスよく考えて張っています。建築中、現場監理として吉松さんが、大工さんに細かく指示を出した成果です。

 

 

 

 

 

 

庭のモモの木は、「花が咲くと桜のようで癒やされます」という川添さん。桃の木の左隣にはリンゴの木もあり、綺麗な鳥がとまりに来るそうです。

設計当初、川添さんは、景色をより多く取り込むには「L字型の家がよい」と思っていたと言います。しかし、大場さんが導き出した、南側だけに大開口があるシンプルな四角型に「一番重要な景色を綺麗に残してくれて、とても満足しています」と語ります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

広い開口部の高さは、通常の規格内(2m20cm)で、見た目よりも低めです。それは「わざと低いところから勾配をつけて天井を高くして、窓の上に余計な壁をつくらないことで、庭の景色に目線が広がる工夫をしているからです」(大場さん)

ペンダントライトは、Houzzの事例で見て気に入ったFlos社のフリスビー。他の家具類も、大場さんと一緒にRitzwellの福岡ショールームで選んだそうです。

 

 

 

 

 

 

キッチン側の白い天井と、リビング側のスギの風合い溢れる天井とのコントラストが素敵です。実はこれも、予算内に収めるために考案されたデザインなのです。

当初、全ての天井を木で包む予定でした。しかし予算オーバーになってしまうため、木の面積を減らす必要に迫られたそう。「コストダウンしたことで、木と白の対比という良さが出せました」(大場さん)
 

 

 

 

 

また天井に段差ができたので、その部分にLEDのシームレスライン照明を入れようと「施工中に決めた」という大場さん。柔らかな光が天井面に浮き上がって、横壁にも、きれいな三角形が映し出される角度を考えて配置しています。

アイランドキッチンの腰壁は、手元が見えにくいように約30cmあげています。食器棚は、炊飯器からエアコンにいたるまで使いやすく収納されていますが、「将来的に家電製品を新しく購入することを考え、スペースに余裕を持たせてつくってある」点がありがたいという川添さん。

 

 

 

 

 

 

在宅勤務中、川添さんの仕事場となったのが、北側(写真右奥)カウンタースペース。ときどき窓の外の景色を見ながらパソコンに向かうと、気分転換できます。カウンターの左下には、設計段階から依頼していたルンバポートも設置されています。

 

 

 

 

寝室からLDKを介して、東側の子供部屋まで、きれいに視線と風が抜けます。

「この一方向ではなく、リビングを中心にして、東西南北の窓から風が十字に抜けるので、本当に心地よいです」(川添さん)

 

 

 

 

 

大村湾に面した窓からは、盛大な打ち上げ花火が見られるそうです。

ベッドは、星野リゾートに滞在した時の寝心地が気に入ったので、ホテルと同じブランドのものを購入しています。寝室の壁一面に設けた収納は、中が見やすいように、折り戸式になっています。

 

 

 

 

 

 

 

 

お天気の良い日には、テラスに腰掛けて、ゆっくりとコーヒーを飲んだり、食事をとることもあるそうです。

玄関ドアはレッドシダー製。列柱に使った淡黄白色のヒノキよりも「少し赤みがかった風合いにしたかった」という川添さん。年月を重ねるほどに、深みのある風合いが出てきそうです。

 

 

 

 

 

「デザインもさることながら、使いやすい間取り」に大満足しているという川添さん。片付けやすく、ミニマルな暮らしができるので、1年近く経った今もすっきりとした暮らしが続いています。3歳になる息子さんも、整頓上手のパパとママを見習って、おもちゃを寝る前にきちんと元の位置に片付けてくれるそうです。

 

 

 

 

 

 

予算の範囲内で、コンパクトながら住みやすい平屋が完成し、その暮らしやすさに毎日感動しているという川添さん。

「夕陽が沈み、和らな光が出迎えてくれる時、この家を建てて本当に良かったと実感しています」と語ってくれました

 

 

 

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