スペイン前国王が「亡命」 行き先不明、捜査逃れに批判

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時事通信

スペインの前国王フアン・カルロス1世=2019年5月、マドリード(AFP時事)

 

 

 

 【パリ時事】

 

資産隠しや収賄など複数の不正疑惑で捜査対象となっているスペインの前国王フアン・カルロス1世(82)は、息子の現国王フェリペ6世(52)に書簡を送り「国を出る」と伝えた。  スペイン王室が3日、明らかにした。AFP通信は「前国王は亡命する」と報じた。  地元メディアによれば、既に出国したとみられているが、行き先は不明。フェリペ6世は前国王に対し「敬意と感謝の意」を伝えて擁護した。しかし「捜査逃れだ」と批判は強い。  前国王は書簡で「私生活における私の行動が招いた影響に鑑み、平和と平安の下での陛下の職務遂行を願う気持ちを伝えたい」と息子に表明。出国は「人としての尊厳」に基づく「熟考の末の決断」だと強調した。  スペイン紙パイス(電子版)によると、前国王の弁護士は、出国後も「検察は引き続き自由に捜査してよい」と前国王の意思を代弁、当局の捜査には可能な限り協力する姿勢で、捜査逃れが目的ではないと主張した。地元メディアは、今後の捜査に与える影響は不明と報じている。  イグレシアス副首相はツイッターで「国家元首を務めた人物にふさわしくない行動だ」と批判した

 

https://news.yahoo.co.jp/articles/179a81bc01619ebc240ace32adac23aab2e48ee1