新型コロナ 福岡県最多170人 PCR検査増も一因 高齢者感染を警戒

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産経新聞

 

 

 

 

 福岡県で31日、過去最多となる170人の新型コロナウイルス感染者が確認された。新規感染者が3桁となるのは29日以降、3日連続。福岡市では117人が確認され、初めて100人を超えるなど、感染拡大に歯止めがかかっていない。感染者の多くは症状が軽い30代以下の若年層だが、今後は重症化しやすい高齢者らに感染を広げないための対策が急務となっている。(九州総局 小沢慶太、中村雅和)  小川洋知事は報道陣の取材に対し、医療機関と新型コロナ専用病床を増やす調整に入ったことを明らかにし、「まさに予断を許さない状況で、強い危機感を持っている。感染拡大が続き、医療体制が逼迫(ひっぱく)すれば外出自粛や休業の要請をせざるを得ない」と述べた。  福岡市によると、この日確認された117人の中に重症者はおらず、7割以上にあたる90人が30代以下だった。同市の高島宗一郎市長はコメントを発表し、「一人ひとりがマスクの着用などの行動を着実に実践することこそ、最大の対策になる」と感染防止対策の徹底を呼び掛けた。  また、北九州市は14人、久留米市は2人の感染が確認されたと発表した。  福岡県は、福岡市や北九州市、久留米市以外の県内で新たに10歳未満から80代の男女37人の感染を確認した。そのうち30代以下が27人と7割以上を占めた。飯塚市では10人が確認され、そのうち8人が同市の障害者施設利用者で、県はクラスター(感染者集団)が発生したとみている。  感染確認の急増は、ウイルス検査件数の増加にほぼ比例している。県内で感染確認が初めて100人を超えた29日のPCRなどの検査件数は過去最多の2013件に達した。感染拡大の「第1波」の際は、4月8日の616件(感染者25人)が最多で、現在はその3倍以上に上る。  高島氏は自身のSNSで、ここ最近の感染者の急増について「積極的な検査で無症状感染者を発見できている」とし、「無症状の方が無意識に高齢者などの重症化しやすい方への感染拡大を回避するためだ」と、意義を訴える。市幹部は「この傾向は少なくとも来週半ばまで続くだろう」と声を落とした

 

 

 

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