球磨川(くまがわ)
は、熊本県南部の人吉盆地を貫流し川辺川をはじめとする支流を併せながら八代平野に至り八代海(不知火海)に注ぐ一級河川で、球磨川水系の本流である。
日本三大急流の一つでもある
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%90%83%E7%A3%A8%E5%B7%9D
かつては人吉から八代まで巨岩がひしめく急流が続き水運に利用するのが難しかったが、相良氏22代当主相良頼喬の叔父で丹波篠山出身の林正盛が、1662年(寛文2年)から私財を投げうって開削事業に着手、無数の巨岩を取り除く難工事の末、1665年(寛文5年)には川舟の航行が可能な開削が完成した。以来、球磨川は外部との交通・物流の幹線として、また参勤交代にも利用され、人吉・球磨地方の発展に多大な貢献を果たした。
肥薩線の開業、道路の整備、森林業の衰退、ダム建設等のため、球磨川の水運は縮小し、現在は観光用の川下り船の運航程度である。しかし、川の水は、流域内の約14,000ha(ヘクタール)に及ぶ耕地の農業用水や、八代平野の臨海工業地帯で紙・パルプや金属加工製造業などの工業用水、流域内の20箇所で行われている水力発電等などに利用されている。
八代海に注ぐ河口付近には1,000haを超す干潟が形成されており、日本の重要湿地500に選ばれている。一年を通して野鳥が飛来し、その種類は90種類以上となることから、バードウォッチングが盛んであり、重要野鳥生息地(IBA)にも指定されている。
球磨村のあたりは日本でも有数の急流で、数多くの瀬がある。もともとは76の瀬があったが、ダムができたため、現在は48の瀬となっている。その中で、「二俣の瀬」、「修理の瀬」、「網場(あば)の瀬」、「熊太郎の瀬」、「高曽(たかそ)の瀬」が球磨川5大瀬と呼ばれている
四方を深い山々に囲まれ外界から遮断されている人吉盆地は、内陸型気候で昼夜の寒暖の差が激しく、そのため秋から春にかけて盆地全体がすっぽりと霧に覆われてしまうことが多い。年間100日以上も朝霧が発生し発生頻度は日本で1、2位を争うが、その霧の原因は球磨川である。
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