女性2人旅、海外レストランで遭遇したボッタクリの手口。気をつけて!

7月6日(月) 15:07

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女子SPA!

女性2人旅、海外レストランで遭遇したボッタクリの手口。気をつけて!

 今年は新型コロナウイルス感染拡大で、夏休みも海外にいけそうにないですね。行けないと行きたくなるのが人の常ですが、海外旅行といえば危険なトラブルも付き物。

 日本人がもっとも被害に遭いやすいトラブルの一つはボッタクリです。

 食事やショッピング、タクシーでの移動などあらゆる場面で相場よりも高く吹っかけられている可能性があり、ダマす側にとって日本人は格好のカモと見られているそうです。

◆イケメンの呼び込みに釣られて店に入ったら…

 昨年、高校時代からの親友とイタリア旅行をした立花玲美さん(仮名・28歳/専門商社)もローマ滞在中、ランチに入ったレストランでボッタクられそうになったといいます。

「あの日はちょうどスペイン広場から路地を散策しながらトレビの泉に向かう途中で、どこか良さげなお店でお昼を食べようって話していました。すると、モデルさんのような長身イケメンの呼び込みの方に声をかけられ、すごくフレンドリーな感じの方だったのでその店に入ることにしたんです」

 このとき2人が選んだのは、小さなサラダと食後のデザートとドリンクが付いた18ユーロのパスタランチセット。ただし、注文しようとする2人に対し、先程の呼び込みとは違う中年の男性ホールスタッフは、しきりに「ウチのシーフードグリルは美味しいよ!」とアピールしてきます。

 それでもお昼からガッツリ食べる気のなかった2人は、カタコトながらの英語でキッパリと断ります。ところが、その10数分後。なんとランチセットのほかに頼んでいないシーフードグリルが大皿に盛られた状態で出てきます。

 その場で注文していないとクレームをつけても、料理を持ってきた先程の中年ホールスタッフは、「頼んだじゃないか!」とまさかの反応。玲美さんが何度訴えても相手は「そっちが注文した」の主張を繰り返すばかりだったそうです。

◆18ユーロのランチセット2人分のはずが130ユーロの請求

「イタリアには観光客からボッタクろうとするレストランが多いとガイドブックやネットの情報にあったのを思い出しました。けど、出された料理には手をつけなかったし、弱気な態度じゃ舐めらる気がしたのでこのまま店を出ようとしたんです」

 しかし、このスタッフは2人を通せんぼするように出口の手前に塞がり、「帰るなら金を払え。130ユーロ(約1万5600円)だ」と支払いを請求。動揺する友人に代わり、玲美さんが抗議していましたが向こうから折れる様子はまったく見られませんでした。

「こっちが日本人、それも女性2人だから強気に出れば言うことを聞いてお金を払うと思ったのかもしれません。友達はもう完全に涙目で怯えているし、『お金を払ってもいいから……』と言ってきたこともあり、私も半分あきらめてかけていました。ですが、ここで助けに入ってくれる方がいたんです」

 ちょうど4人組の白人男性のグループが来店。一番年長者らしきスキンヘッドの男性が中年ホールスタッフに激しくまくし立てられている玲美さんを見て、間に割って入ってくれたそうです。

「『何があったんだい?』と聞いてきたので、事情を一部始終説明したんです。そしたら私と一緒に抗議してくれたんです」

◆「近くにポリスがいたから」で態度急変

 ホールスタッフに先程までの威勢は見られなくなったそうですが、それでも玲美さんたちには「払え!」の一点張り。業を煮やしたスキンヘッドの白人男性は、仲間に『近くにポリスがいたから、早くここに連れてきてくれ!』と呼びに行くように言います。

 すると、これにマズいと思ったのかスタッフの態度が急変。結局、お金を払わないで済んだそうです。

「レストランを出た後、友達と頭を下げて何度もお礼を言いました。

 彼らはアメリカから旅行に来たそうで、『おかげで俺らもボラれずに済んだから』って笑ってましたけど、プロレスラー並みのマッチョな人やコワモテ系の見た目の威圧感ある方たちばかり。私たちのようにカモられるとは思えないですけど、本当に助かりました」

 実際のところ、近年イタリアでは外国人観光客を狙ったレストランでのボッタクリ被害が急増。特に首都ローマには悪質な店が増えており、問題になっています。

 海外旅行先としては人気のイタリアですが、もしも今後訪れる際は注意が必要。ボッタクリレストランの情報は、ネットなどにも出ているので事前にチェックをして被害に遭わないようにしましょう。

―シリーズ「危機一髪だった瞬間」―

<文/トシタカマサ イラスト/やましたともこ>

【トシタカマサ】

一般男女のスカッと話やトンデモエピソードが大好物で、日夜収集に励んでいる。4年前から東京と地方の二拠点生活を満喫中。

 

 

https://news.ameba.jp/entry/20200706-702/