日英が貿易協定交渉開始 年内締結、21年発効目指す 外相・貿易相テレビ会合

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毎日新聞

茂木敏充外相=川田雅浩撮影

 茂木敏充外相は9日、イギリスのトラス国際貿易相とテレビ会議で、貿易協定締結に向けた交渉を開始した。英国の欧州連合(EU)離脱で日英間の関税優遇措置が今年末に切れることに伴う措置。両国は夏までに大筋合意した上で協定の年内締結と2021年1月の発効を目指す。  両氏は自動車など工業品輸出での優遇措置や農産物輸入時の市場開放水準について、日欧経済連携協定(EPA)を基準に交渉する方針だが、交渉では自動車関税の撤廃時期が焦点となる。日本はEUとの間で、自動車の関税(当初10%)を8年かけて撤廃する予定だが、英国には即時撤廃を求めることを検討する。日英ともデジタル分野でのルール作りに前向きで、日米間同様に独立した「デジタル貿易協定」をまとめる案もある。  両氏は9日、進出企業に影響が出ないようビジネスでの継続性確保に向けた速やかな合意を目指すことで一致。トラス氏は「日本との協定は、英国の環太平洋パートナーシップ協定(TPP)加入に向けた重要な節目」と述べ、TPP加入への意欲を示したのに対し、茂木氏は協力する考えを示した。【田所柳子】

 

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