こんな会議、どうでもよいですが、
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こういう些細なこと(???)
日本は、世界の流れや、洗練さに、ついていけない、
『世界のイナカッペ!』
しかも、
この記事で、ご指摘のごとく、
日本語でしゃべって、完璧な英語の通訳へ、任せなさい!
下手な英語で、
聞き取りにくい英語で、
誤解を生むような英語で、
国際会議や、
重要な公式ミーティングでは、
通訳を通りなさい!
この常識が、分からないからこそ、世界のイナカッペなのです。
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ああ、なぜ日本だけが。WHOオンライン国際会議の「背景」問題
配信
新型コロナウイルスは人々の生活を大きく変えた。散々言われているが、テレワークが主体になり、みな、今はやりのウェブ会議ツール「Zoom」などを使って会議をしたり、オンライン飲み会をしたりしている。 もっとも、世界では既にオンラインを使った発信や情報共有が盛んに行われている。最近では、「隠者の王国」と言われる北朝鮮ですら、普通の市民(を装った政府関係の人と思われる)が、ユーチューブのなかで、平壌の遊園地やデパートを紹介(宣伝)している。 そんななか、5月半ばに、世界保健機関(WHO)の年次総会(WHA)がテレビ会議方式で開かれた。新型コロナウイルス問題に関心が集中するなか、米国が猛烈な「WHO・中国たたき」を演じるなど、いつにも増して世間の注目を浴びた。議論の行方も重要だったが、各国代表によるスピーチの演出にもお国柄が感じられ、大変興味深かった。各国代表は、テレビ会議であることを意識し、その威信をかけて様々な工夫を行った。 中国の習近平国家主席は重厚な机を前に、コロナ対策のために20億ドルを拠出する考えを示した。背後には、夕日に染まったのか一部が朱色に輝く山肌を縫うように聳える万里の長城の絵画がかけられていた。もちろん、中国の象徴である五星紅旗も掲げられている。卓上に飾られた「中国・CHINA」のネームプレートも、中華風の飾りがついている。まさしく「我こそ、世界の新しいリーダーだ」と言わんばかりの演出だった。 韓国の文在寅大統領は、背景の画面いっぱいを5旒(りゅう)の太極旗(韓国国旗)で埋め尽くした。文氏は5月10日の就任3年記念演説で、「私たちの目標は、世界をリードする大韓民国だ」「すでに私たちは防疫において世界をリードする国となった」とも語っていた。日本政府関係者の1人は「韓国は日本統治時代、民族の存在を抹殺された国だ。それが、自分たちの国に対する強烈な自負心となって表れているのだろう」と語った。WHAでの演説も、こうした韓国人の思いを背負った演出となった。 一方、欧州では、フランスのマクロン大統領は背景に、トリコロールと呼ばれるフランス国旗とEU(欧州連合)旗を置いただけのシンプルな画面だった。それでも、立ったまま、正面を見据え、時折、拳を作った左手を動かしながら、情熱的な演説を行った。メルケル独首相も会議室と思われるシンプルな場所だったが、やはり国旗とEU旗、絵画などを効果的に配置し、立ったまま自然な雰囲気で語りかけた。 これに対し、発展途上国などは「国の威信」を特に強調した演出になった。シリアの担当相も背景は、重厚な銅板のようなレリーフが飾られていた。ハンガリーは豪華な宮殿風の部屋で演説していた。花盛りを置いたベトナム、母国の自然と思われる画像を流したアルゼンチンのように工夫した国もあった。民族衣装を身にまとった代表者もいたし、ほぼ例外なく、背景に国旗か国章、あるいは国王らその国の指導者の肖像画・写真を飾り、まさに「国の威信」をかけての演説会となった。 そして、米国から猛烈な批判を浴びたWHOのテドロス事務局長は、おなじみの、平和の象徴であるオリーブに包まれた世界地図を描いた国連の紋章に、ギリシア神話に登場する名医が持っていた蛇が巻きついた杖(アスクレピオスの杖)をあしらったWHOのマークを背景に淡々と演説を行った。
右往左往した日本の演説までの準備
まさに、実際にジュネーブのWHO本部に一堂が会していたら、お目にかかれなかった光景になった。こうしたなか、この会議に参加した日本はどうだったのだろうか。 WHOの司会進行役が「では、日本どうぞ」と呼びかけても、なかなか画面が切り替わらない。やっと切り替わった画面は構図がずれ、まだカメラで位置を修正している途中だった。「画面、切り替わります」という事務方の声が入り込んでしまったのも悲しい。カメラがぶれて、途中で顔の上半分が切れてしまう目にも遭った加藤氏の目は上方に向かって泳ぎ、「May I speak?」と何度も尋ねてしまう。 ようやく画面の構図が定まったが、場所はどちらかと言えば殺風景と言える部屋だった。絵画は一応あったが、横には日章旗が元気なく懸垂幕風にかかっていた。しかも、構図が悪いため、加藤氏に隠れてほとんど見えない。画面の右隅に、時折テレビが映り込む。 加藤氏は一生懸命、英語の演説を行うのだが、ペーパーからほとんど目が離せず、たまに上を向いてもカメラと正対する視線にならない。しかも、音声が悪く、時折音声がかすれてしまった。 加藤氏の演説を視聴した在京外交団の1人は「むしろ英語は通訳に任せ、自分の言葉で語った方が良かった。その方が説得力を出せる。それにしても、日本は演説のリハーサルをやらなかったのだろうか。どの国もリハーサルをするのが当たり前だが、それほど忙しかったということだろうか」と話した。 加藤氏の演説は、「日本が現在置かれている地政学的な立場を忠実に反映した対応」(WHO親善大使も務める武見敬三参院議員)で、非常に評価されるべきものだった。WHOへの拠出金停止をちらつかせる米国におもねらず、台湾のコロナ対策を評価することで、中国にもへつらわず、バランスの取れた演説になった。それだけに、寂しい演出が目についた。 関係者によれば、加藤氏が演説した場所は、厚労省が急きょ、WHAに備えて省内の部屋の一つを改修したものだったという。日本政府内には「あれでは、日本の威信にかかわる。もう少し何とかならなかったのか」という声が複数出ていた。 WHAで日本は存在感を発揮できなかった。それは米中両国と距離を置く中庸路線を取ったため、メッセージが弱くなったためだとされたが、こうした演出の拙さも多少なりとも影響したのかもしれない。 WHAのテレビ会議の顛末について尋ねた日本政府の中堅幹部は「確かにテレビ会議専用の部屋を設けている国もあるようだ。でも、霞が関の役人たちはみな未明まで国会答弁の作成などに追われている。疲れ切った若手に、テレビ会議の準備まで完璧にやれとは言いづらい」とぼやいていた。 日本は島国であるゆえに、国際社会から時として世界の流れに取り残されているという批判を浴びることがある。中国の横暴ぶりと、米国の国際的地位の低下を浮き彫りにしたのが、今回のWHAであったという評価があるなか、今後は、国際社会の流れを冷静に正確に読み取ることが何よりも求められている。 WHAの映像を見た政府関係者のひとりはこう言った。「テレビ会議ひとつとっても、日本は世界の流れに遅れている。こんなことでは本当にガラパゴスになっちゃうぞ」。
牧野 愛博
https://news.yahoo.co.jp/articles/53112566e570ba44ebf14c7fb5f28613520559d4?page=2