モダンスタイルとは?

モダンスタイルは、20世紀に生まれた彫刻のようなスタイル。そのためにプロが使う家具や色、特徴をお教えします

 
 
 
 
 
Houzz.Jp
 
 
 
Laura Gaskill
 
 
 
 
 

自分のお気に入りのスタイルを理解すると、家具を購入するときにも、デザイナーとアイデアを共有する場合にも、とても役立ちます。もしあなたが、洗練された流線型のアイテムや、建築を引き立てるようなすっきりした空間が好きなら、モダンスタイルのインテリアが好みかもしれません。この大人気のスタイルについて、抑えておきたいポイントやカラー、家具、アクセサリーなど、知っておきたい点をくわしくご紹介します。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

モダンスタイルとは?

モダンスタイルのルーツは、20世紀初頭から半ばにかけてのモダニズム運動にあります。モダン建築と調度品は、表面的な装飾よりも形と作りに重きを置いています。大きなガラス面や、コンクリート・鉄・石・木などの滑らかな表面、そしてクロームや黒革のアクセントといったものを考えてみてください。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

モダンスタイルの特徴
 

  • すっきり:行き過ぎた飾りは余計なものとして避けられます。明快ですっきりした彫刻的なもの。形は印象的で、はっきりした直線や曲線、平面で構成されます。
  • 建築的:シームレスなインテリアにするため、建築から注意をそらすのではなく、建築に共鳴するような調度品を用います。
  • ミニマル:余白スペースを取り入れ、 家具は少なく、色や柄もほとんど使いません。
 
 
 
 
 
 
 
 

モダンスタイルにはない特徴
 

  • 装飾的:凝った装飾を施した伝統的なスタイルとは異なり、モダンスタイルはシンプルなフォルムを取り入れています。
  • トレンド:今この瞬間の変化をデザインに取り込むコンテンポラリースタイルとは違い、モダンデザインはもっとしっかりと根を張っているように感じられます。
  • ごちゃごちゃ:すっきりして広々した印象を大切にするので、調度品は慎重に選び、アクセサリーは最低限に抑えます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

モダン、コンテンポラリー、ミッドセンチュリースタイルの違いは?

モダン、コンテンポラリー、ミッドセンチュリースタイルには共通した大切な特徴がいくつかあります。それは、どれもすっきりしたラインを重視して、装飾を最小限に抑えていること。

モダンデザイン運動は、20世紀初頭に活躍し影響力があったドイツのアート・デザインの学校「バウハウス」と、モダニズム芸術に端を発したものです。ミッドセンチュリーモダンスタイルは、1940年代半ばから1970年までの20世紀中頃に、モダニズム運動から派生しました。モダンスタイルという傘の下に、ミッドセンチュリースタイルが含まれると考えることができるでしょう。

対照的に、コンテンポラリースタイルは特定の期間に結び付けられるものではなく、単純にたった今、デザインに何が起きているのか、なのです。
 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ポイント: 広々とした空間

コンテンポラリースタイルと同様にモダンスタイルでも、調度品そのものと同じくらい、物と物の間のスペースを大切にします。むき出しの床や中間色のラグに置かれたすっきりしたラインの家具、真っ白な壁とむき出しの窓、あるいは彫刻のような花瓶がひとつ置いてあるだけのテーブルといったものを思い浮かべてみてください。物と物の間のスペース(余白スペース)によって視覚的なインパクトが強くなります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ポイント: 鮮明な配色

モダン住宅は、建築と調度品の作りに重きを置きます。それはつまり、はっきりした白や淡い中間色、そして黒といった配色になりがちだということ。色を使う場合は、アートワークやアクセサリーとして取り入れることが多いようです。

モダンスペースにぴったりの色合いは次のようなものです。

  • 中間色:ダブグレー、ストーン、ウィート、クリーム、ベージュ、パテ
  • 黒と白:アーキテクチュラルホワイト、マットブラック
  • ポップな色: ブライトレッド、ネイビーブルー、ロイヤルブルー、シャルトリューズ、ティール

 

 

 

 

 

 

 

 

カラフルなモダンスタイルは可能?

モダンスタイルが重視するのは、表面の模様や色ではなく構造と素材です。とはいえ、もちろん色を取り入れることはできます。大胆なカラーを差し色として意図的に使用することを思い浮かべてください。壁全体に色を塗ったり細かすぎる模様を使ったりするのではなく、たとえば布張りの家具や階段、たくさんのガラスの花瓶といったものでもよいでしょう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ポイント: 温かみのあるテクスチャ

モダンスタイルのスペースには色が少なくなりがちですから、面白いテクスチャを取り入れることが特に大切です。ラグジュリアスなラグや心地よいスロー、質感のある張地、キルトのカバー、編みかご、彫刻のような木、中間色のセラミックのアクセントといったものを探してみてください。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

デザインのディテール:彫刻のような照明

ペンダントライトはモダンスペースによく映えます。光沢のある金・銅・銀、あるいはマットブラック、ウッド、白のもので、彫刻的で印象的な形を選びましょう。PHシリーズの照明やジョージ・ネルソンのペンダントライトのようなモダンデザインの名作を使ってもよいでしょう。

ポイント: 洗練されたシルエット

流線形シルエットの家具は、モダンな空間にまさにぴったり。細身のローソファや、背もたれがまっすぐでクッションが硬いアームチェア、ガラスやアクリル、クロームでできたサイドテーブル、マルセル・ブロイヤーのワシリーチェア(写真)のようなアイコニックな椅子を探してみてください。張地のほとんどが無地で、模様よりもテクスチャが大きな役目を担っています。滑らかな革や柔らかいベルベットやウール、ブークレを思い浮かべてみましょう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

仕上げの一工夫:ほんの少しの贅沢

スペースに余裕があってオープンな場合、それぞれのディテールがますます大切になります。魅力的なフォルムや手触りの良いテクスチャといったものを少しだけ使ってアクセントをつけ、モダンな空間に磨きをかけましょう。

モダンな空間に合うのは、次のようなアイテムです。

  • シンプルな額にいれたモダンアートや写真
  • 中間色のラグジュリアスなスロー
  • 彫刻のような木、ガラス、セラミックのアクセサリー
  • テクスチャがおもしろい、中間色のラグ
  • 彫刻のような照明

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

モダンキッチンデザイン

すっきりとしてミニマル。モダンキッチンでは自然素材や水平のライン、余白のスペースが強調されます。見た目はあっさりしていますが、人間工学に基づいた椅子や、温かみがあって触り心地の良い素材を使って、機能的かつ心地よさを追求したデザインになっています。

モダンなキッチンには、次のような特徴があります。

  • フレームレスのキャビネット:全かぶせとも呼ばれるフレームレスキャビネットは、キャビネットボックスの全面が扉で覆われます。扉は通常、シンプルなフラットパネルです。
  • シンプルな金具:キャビネットに組み込むC型チャンネル手掛けやシンプルなバーハンドルを探してみてください。
  • 装飾をはぶく:大胆な模様のタイルや鮮やかな色があったりするコンテンポラリースペースとは違い、モダンキッチンでは流線形でシンプル、そしてほとんどが無地のものを使います。
  • 自然素材:装飾がないモダンキッチンでは、木や大理石といった素材そのものが主役です。
  • おしゃれなアクセントピース:照明や椅子、アクセントピースはおしゃれで彫刻のようです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

モダンバスルームデザイン

モダンなキッチンをすっきりと見せる特徴の多くは、バスルームにも当てはまります。壁付けの洗面台やフレームレスミラー、ダークカラーの床材、シャワールームのガラス壁、流線形の金具やモダンな照明といったものを検討してみてください。

それから、ラグジュリアスな石のバックスプラッシュや置き型浴槽など、主張する要素をひとつ選んで、スタイルを完成させます