トルコ軍事作戦、緊迫の現場を取材

 

JNN TBS

 

https://headlines.yahoo.co.jp/videonews/jnn?a=20191014-00000149-jnn-int

 

トルコによるシリア北東部のクルド人勢力への攻撃で混乱が続くなか、トルコとシリアの国境地帯にJNNの取材が入りました。カメラが捉えた紛争の現場です。

 「トルコとシリア国境近くの街に来ています。私の後ろに見える地平線の向こうがクルド人支配地域です。黒い煙が立ち上っているのが見えます。トルコ軍による砲撃によるものとみられます」(記者)

 目の前でも、トルコ軍による攻撃が・・・。

 クルド人勢力の一部をテロ組織とみなすトルコは先週、シリア北東部の攻撃を始め、「459人を殺害した」と発表しています。一方、国際NGOの「シリア人権監視団」は54人の民間人が死亡し、13万人が避難を余儀なくされていると指摘。

 こうしたなか、過激派組織「イスラム国」制圧のため、シリアに駐留してクルド人勢力を支援してきたアメリカは・・・
 「私は昨夜、国家安全保障チームと協議した後、大統領と話しました。大統領はシリア北部からの軍の撤収を開始するよう指示しました」(アメリカ エスパー国防長官)

 すでに50人の兵士が撤収していますが、新たにシリア北東部のおよそ1000人の兵士に全撤収を命じたのです。トランプ大統領はツイッターで、「激しい戦闘に関与しないことは非常に賢明だ」と正当化しましたが、クルド人勢力が抑えていた「イスラム国」の残存勢力がテロ攻撃を行うなど、混乱が広がっています。

 さらに、クルド人勢力がトルコ軍の攻撃への対応を迫られるなか、支援を打ち切って撤収を決めたアメリカ。出現した空白地帯に今度はアサド政権軍が進軍を始めたのです。トルコ軍とクルド人勢力、そして、「イスラム国」にアサド政権軍が入り乱れるシリア北東部。情勢は悪化の一途をたどっています。(14日15:16)