米ボストンで異性愛者のプライドパレード、反対派と怒鳴り合う場面も
9/1(日) 16:14配信
米ボストンで行われたデモ行進「ストレート・プライド」の参加者ら(2019年8月31日撮影)。【翻訳編集】 AFPBB News
【AFP=時事】米国で指折りのリベラルな都市とされるボストン(Boston)で8月31日、ドナルド・トランプ(Donald Trump)大統領を支持する異性愛者によるデモ行進「ストレート・プライド(Straight Pride)」が行われた。終了後、ストレート・プライドの開催に抗議していたカウンターデモ隊が、ストレート・プライドを警護したとして警察を非難して道路の通行再開を妨げたため、警察は催涙スプレーを使用した。
【写真11枚】「ストレート・プライド」とカウンターデモ
この日は市庁舎前でストレート・プライドの参加者とカウンターデモ隊が相手の面前で互いに怒鳴り合ったり、コーヒーのカップや土を相手に投げつけたりする場面もあった。双方のデモには複数のグループの数百人が参加。いずれも、デモ自体は特に大きな暴力沙汰もなく行われた。
しかし、AFPのカメラマンによると、ストレート・プライドに反対していたカウンターデモ隊が、「ナチス」を警護したと警官らをののしり、「恥を知れ」とシュプレヒコールを上げた。さらに「人間の鎖」を作って警官らが通り抜けるのを妨げた。警察は催涙スプレーを噴射し、数人の身柄を拘束した。
ストレート・パレードは「スーパー・ハッピー・ファン・アメリカ(Super Happy Fun America)」と称する団体が、米国のさまざまな都市で毎年行われる同性愛者のプライドパレードに対抗して開催した。主催者には、ボストンのLGBT(性的少数者)への嫌がらせへの嫌がらせを図る白人優位主義者という批判も受けている。
ストレート・パレードを指揮したのは、物議を醸す言動で知られる極右活動家で、複数の交流サイトから締め出されているマイロ・ヤノポロス(Milo Yiannopoulos)氏。同性愛者でもある同氏はAFPに対し、「自分は人生の大半を同じ同性愛者から非難攻撃されて過ごしてきた」、「私は必ずしも常に伝統的なキリスト教の家族観に沿って生きてきたわけではないが、それを支持している」と明言した。
一方、ストレート・パレードへのカウンターデモを主催した一人、レイチェル・ドモンド(Rachel Domond)さんは、「ボストンや全国に広がるこのような憎悪に抵抗するため」行動を起こしたと説明。トランプ氏が権力の座に就いたことで、白人優位主義者らが「あのような言葉を公然と述べる権限を与えられたと思ってしまった」と指摘した。
米国各地では左派と白人ナショナリストの間で緊張が高まっており、トランプ氏の発言が過激思想をあおっているとの批判もある。
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【翻訳編集】 AFPBB News