(もし、もしですよ、これがすべて、事実なら?)

 

グーグル、何で、こんな問題になることをやるのでしょうか?

 

 

 

 

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グーグルの「いじめ」告白、解雇されたエンジニア

8/2(金) 10:17配信

ウォール・ストリート・ジャーナル日本版

 【マウンテンビュー(米カリフォルニア州)】米アルファベット傘下のグーグル社内でケビン・サーネキー氏(41)の政治や社会問題への保守的な見解が反発を買ったのは、サーネキー氏がまだ「ヌーグラー」と呼ばれる新入社員だったころだ。

 サーネキー氏は2015年初め、社内のメッセージボードに幾つか投稿したところ、同僚に反感を持たれた。その後に人事部から、非礼で反抗的とみなされる振る舞いについて正式な警告があった。ちょうどその頃、あるシニアマネジャーはメッセージボードに、一緒に仕事をしないと決めた社員ブラックリストにサーネキー氏を加えたと投稿した。

 インタビューや資料、社内メッセージボードへの投稿の写しによると、サーネキー氏は人事規定への違反とみなされたことを巡り、それから3年間のほとんどをグーグルとの争いに費やし、保守寄りの社員が不公平に扱われていると主張し続けた。一例として同氏は2017年、あるマネジャーがメッセージボードで、サーネキー氏と似た思想を持つ社員らについて「有害なあほうどもをクビにできないのか」と質問を投げかけたと人事部に報告していた。

 2018年6月、サーネキー氏は解雇された。

 グーグルは解雇通知で、リモートアクセスソフトを含む機器の乱用を理由に挙げた。サーネキー氏は乱用を否定し、リベラル思考で知られるシリコンバレーで、保守派として目立っていたために解雇されたのだと述べている。同氏がグーグル社内で置かれた状況について公に話したのはこれが初めて。

 サーネキー氏は「以前から、グーグルではいじめが横行している」と語る。「強い政治的動機が働いていて、(左派か右派かで)全く扱いが異なる」

 グーグル広報担当のジェン・カイザー氏は、サーネキー氏をはじめとする社員に関し当記事で取り上げた出来事についてコメントすることは控えるとした。

 米政界ではハイテク業界の政治的偏向が大きな問題になっている。議会共和党やトランプ政権は、保守派に対する偏見があるとしてグーグルなどのハイテクプラットフォームへの批判を強めている。グーグルのグローバルポリシー責任者は7月の議会証言で、政治的な志向が同社の意志決定に影響することはないと言明した。

 サーネキー氏の主張からは、グーグルが亀裂の走る職場をまとめようと手を焼いている様子が浮かび上がる。同社は長年、言論の自由を討論できる場だった。白熱しやすい問題についての活発な議論に寛容で、むしろ議論することを促してきた。昨年には、セクハラを報告された後に退職した幹部が多額の退職金を受け取ったことを巡り、世界の社員が抗議のストライキを実施した。グーグルはこれを受け、行動規範の一部を変更した。

 グーグルは以前からオープンな企業文化を奨励していたが、世界の社員が事業や個人的な話題について意見を交換できるメッセージボードもその一環だ。

 だが最近では、一部の社員の行動を制限する措置を取っている。社内事情に詳しい関係者の話では、グーグルの法務責任者ケント・ウォーカー氏は、米国防総省関連のクラウドコンピューティング事業で論争になっている情報を探ろうとした社員らを解雇すると圧力をかけた。ウォーカー氏は5月、社員向けに「これまで以上に、われわれは保有情報の扱いに留意する必要がある」との声明を発信した。

 さまざまな政治志向の社員たちが、2016年の大統領選以降に敵対意識が強まったと指摘している。保守系の社員は、参加申込制の同志団体を結成した。ストライキした社員に同情的なリベラル派も、「透明性と倫理」と称する独自の閉鎖的グループを立ち上げた。

 今年7月、グーグル傘下の動画共有サイト大手ユーチューブの白人社員、クリストファー・クコー氏は、黒人がサンフランシスコの自宅アパートに侵入したらしいと警察に通報している姿を動画で撮影された。ところが後になって、黒人男性は友人を訪ねていたところだったことが判明し、クコー氏は謝罪した。

 内情に詳しい数人が語ったところでは、この出来事を受け、グーグルとユーチューブの一部社員は社内メッセージボードに、クコー氏がいると安心できない、彼とは仕事をしたくないと書き込んだ。クコー氏はブログへの投稿で、自身の父親は家の外で侵入者に殺されたと明かした。

 グーグルのシニアエンジニア、グレゴリー・コッポラ氏は先週、保守派メディア2社のインタビューを受け、グーグルは政治的に左寄りだと示唆した。事情を知る関係者によると、コッポラ氏はその数時間後、人事部からの電話で休職扱いになると知らされた。社内システムへのアクセスも止められることになったという。

 左寄りのストライキ主催者も不満を訴えている。活動的であるがゆえにグーグルに報復されているという。ユーチューブの元マーケティングマネジャー、クレア・ステープルトン氏は、率直に発言したために見せしめにされ、降格させられたと語る。これに対しグーグルは、同氏の主張について調査したが、真実ではないと判明したと述べている。ステープルトン氏は退職手当をもらい、6月に退社した。

 冒頭のサーネキー氏は、解雇手当を受け取っていない。シカゴ生まれのサーネキー氏はある意味、シリコンバレーのエンジニアの典型だ。余暇には古いコンピューター機器を修繕し、週末にはサイクリングを楽しむ。

 ただ、政治志向では外れ者だ。政治資金監視団体の「責任ある政治センター」によると、2018年の中間選挙で、グーグル社員による献金のうち95%は民主党候補向けだった。

 グーグルのソフトウエアエンジニアだったジェームズ・ダモア氏は17年7月、生物学的に男性のほうが女性よりハイテク系の仕事に向いているという趣旨の社内文書を投稿した。サーネキー氏はこうした見方には共感しないと述べているが、好奇心からダモア氏をランチに招待した。

 2人がピザを分け合っていたところ、サーネキー氏の携帯アラートが鳴った。ダモア氏の文書が社外にリークされたというニュースのアラートだった。それから1週間としないうちにダモア氏は解雇された。

 スンダー・ピチャイ最高経営責任者(CEO)は当時、ダモア氏の見解を公に批判。社員向け電子メールで「同僚が生物学的に仕事に向かないとするのは不愉快で、認められない」と述べていた。

 内部告発者を自認するサーネキー氏は、全米労働関係委員会(NLRB)に苦情を申し立てた。幾つかの申し立ては却下されたが、最初の苦情は保留になっている。

 同氏はこれまでに10万ドル(約1070万円)余りの法務費用を支払ったという。現在は別のハイテク企業で働いている。

 「グーグルに入社したことをとても後悔している」とサーネキー氏は語る。「知的な議論に触れる良い職場だと思っていた。でも期待とは違った」

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190802-00013023-wsj-bus_all

 

 

 

 

By Rob Copeland