AliceのBirthdayの前日2月3日はThe Rolling StonesのLatin America Tour初日でした。
拾い物ですが、2月3日のサンティアゴ公演の画像と

セットリストです。
01. Start Me Up
02. It's Only Rock 'n' Roll (But I Like It)
03. Let's Spend the Night Together
04. Tumbling Dice
05. Out of Control
06. She's a Rainbow (voted for by fans)
07. Wild Horses
08. Paint It Black
09. Honky Tonk Women
10. You Got the Silver (Keith Richards on lead vocals)
11. Happy (Keith Richards on lead vocals)
12. Midnight Rambler
13. Miss You
14. Gimme Shelter
15. Jumpin' Jack Flash
16. Sympathy for the Devil
17. Brown Sugar
Encore:
18. You Can't Always Get What You Want (with Estudio Coral de Santiago)
19. (I Can't Get No) Satisfaction
十数年前くらいまではツアーの初日といえば実験的に長いセットリストで構成したりしていますが、いまはコレが限界なのでしょうか?というかむしろ19曲もやっている事自体驚きではありますけどね。
06.She's A RainbowはTheir Satanic Majesties Requestアルバムに収録され、日本でも某教材業社(という表現で良いのかは不明ですが)のCMで使われているサイケデリック・フラワーパワーの時代を象徴したまさにカラフルなナンバーであり、ライヴで演奏されるのは極めて少ないレアな楽曲なのであります(とはいえ前回プレイされたのは1998年だったので初登場というわけではないですけど)
それこそ動画なども早々にUPされているのでその気になれば追体験も出来るわけですが、まぁそんな時間もないのでまた別の機会に見る事にします。
そんな中最近はThe Rolling Stonesも60年代の作品を多く聞いているのですが、今回取り上げたいのはコチラの作品。

1966年11月にレコーディングされ、1967年1月に発表されたBetween The Buttons(ビトゥイーン・ザ・バトンズ)です。
リズム・アンド・ブルースのカバーをやりつつオリジナル楽曲の比率を増やしてきつつあったバンドが1966年に全曲オリジナルの作品でまとめたAFTERMATHアルバムに続いて発表した作品なのです。
この時期になるとアルバムにひとつのコンセプトを求める様になったとされており、その結果産まれたのが先述のShe's A Rainbowを収めたTheir Satanic Majesties Requestとなったのですが、その作品に至るまでの実験的要素が収められたのがAFTERMATHであり、このBetween The Buttonsなのではないかと思うのです。
リーダーであったブライアン・ジョーンズが最初期に担当していたギターとハーモニカ以外にも様々な楽器を共に可能性をバンドに持ち込んだのもちょうどこの時期であり、Satanic~までとは行かずともAFTERMATHとBetween The Buttonsにはバンドの持ち味であった黒っぽさに様々な色味を加える事となったのですが私の印象だとAFTERMATHはまだ黒っぽさが勝っており、Between~はちょっと淡い色味が勝つようになり、Satanic~で随分とカラフルになった、という感じに思えてそれはアルバムのアートワークの色使いでもわかりやすく表れているような気がするのです。
そしてこのBetween The Buttonsまではイギリス盤、アメリカ盤と別なバージョンが発売されていてこの後から内容が統一されるようになっていくのです。
アメリカ盤にはシングルヒットしたLet's Spend The Night TogetherとRuby Tuesdayを収録し、その代わりにイギリス盤に収録されていたBack Street GirlとPlease Go Homeはカットされその後Flowersという編集盤にその2曲が収められる事によってアメリカで初登場となったのでした。
という事で久しぶりにこのBetween The Buttonsを聞いてみた印象を書いて行きますと、
イギリス盤はYesterday's Paperという曲からスタートするのですが、どこかしら冷たい雰囲気が漂うこの楽曲、歌詞も昨日に新聞を欲しがる奴がいないように昨日の女なんかには用はない、という随分辛辣な内容でありその全てにおいての冷淡な感じとジャケットに映る寒そうなメンバーと相まってこの時期に聞くにはちょっと体感気温が下がるようなイメージがありましたね。
当時、ミック・ジャガーは交際していたクリッシー・シュリンプトンと別れ、マリアンヌ・フェイスフルと付き合い出した頃であり、この作品にはそのゴタゴタ、というか、そういう感じが受けて取れるものが多いのです。
Back Street Girlなんて一聴するとアコーディオンが印象的なシャンソン風の楽曲ですが、歌詞の方は、『ただ俺の裏路地の女(=愛人?)でいてくれ』という内容だったり、ボ・ディドリー風のサウンドが印象的なPlease Go Homeなんかは『頼むから家に帰ってくれ!』という内容なのだから当時のこのゴタゴタが影響していると勘ぐってしまうのは最早仕方ない感じだと思うのです。
まぁそんなゴシップ的な話はこの辺にしておいて、、、
印象的だったのはミックとキースが紡ぎ出すハーモニーだったのです。
キースが部分的に初めてのリード・ヴォーカルを聞かせるSomething Happened To Me Yesterday(昨日の出来事)もあったりしますが、キースがソロ・ツアーで演奏した事をきっかけにキース・リード・ヴォーカル曲となったConnection(実際にはミックとツイン・ヴォーカルといった感じなのです)や先述のYesterday's Paperなどミックのリードに合わせてキースがハーモニーを付ける、という感じではなくなんというかキースが主旋律でミックがちょっとトリッキーなメロディを歌ってみたりというそういう歌の面でもいろいろ実験を試みた作品だったのではないかと思ったのです。
曲調も多彩ですが、後半には81年頃のアメリカンツアーとかで取り上げていたら最高にゴキゲンだっただろうなと思えるほどのロックンロールMiss Amanda Jonesがあったりもして、当時としてはStonesがどんな方向性に行くのかいろいろと楽しみになった作品だったのではないかと思うのです。
ヒット曲収録の有無があるためアメリカ盤とイギリス盤とでは性格が異なる作風になっていると個人的には思うのですが、イギリス盤の方が好みではある、というか作品のコンセプトとしては一貫性は強いのではないかと思います。