10代の夏。エロくて切ないガエルの夏。
天国の口、終りの楽園。
Y Tu Mama Tambien
超イイ!大好きな映画!やんちゃなデカグチ、ガエル・ガルシア・ベルナルの魅力もあるんだけど、脚本、ストーリーや見せ方がイイ!
「10代ひと夏の青春系」映画。10代(17歳って設定らしい)男子×2が、夏休みに人妻と出会い、車に乗って海まで旅しちゃいます~ってロードムービー話なんだけど、このガキ二人のガキっぷりがマジ好き。とにかく頭の中はセックス。セックス。エロだらけで、あとはハッパやXでハイになることくらいなわけよ。せっかくの夏休みも、彼女は家族旅行でヨーロッパに行っちゃうし…彼女の親にバレそうになりながら部屋でセックスしても満たされないっしょ。(ガエルはスクリーンで何回ケツ見せて全裸になってるんだ?イヤ、正確にはチンコもか)プールサイドで悪ガキ二人で妄想しながら連れションならぬ「連れオ○ニー」。若いからできるかわいさがリアル。Hしてもすぐイッちゃうとことか何ともかわいすぎで、そんなディエゴ・ルナとガエル・ガルシア・ベルナルは、実生活でも幼馴染らしく、意気投合っぷりはさすが。
で、俺がこの映画が好きなのは、単純な青春ストーリーでまとまっていないってとこ。メキシコの複雑な社会背景を散りばめメッセージ性があるとこが好き。主人公の少年らは、裕福で(親が政治家とか)恵まれた暮らし。だいたいヨーロッパに旅行に行けるメキシコ人なんて相当な金持ち。(俺もメキシコ人の友達もいたけど、ホント、家柄がいいんだよねー)貧富の差が尋常じゃない。旅の途中で背景として映る、恵まれない階層の人たちの姿や、歪んだ公権力の姿がとても切なかったりする。この映画はナレーションによる語りとともに進むのだけど、それがまた客観的に物語を進ませ、メキシコの社会背景や恵まれない階層のひとのエピソードが淡々と織り交ぜられる。
ガキんちょ二人の能天気で明るいバカっぷり&エロっぷりと、このバックに時折映る、メキシコの現実。対比バランスがうま過ぎる。10代の子が、物乞いにお金をあげたりとかって、日本以外だったら割りと普通の光景だと思うけど、あえてステレオタイプなシーンもあったり。でもどれも映画の背景でしかないから、ちっとも説教じみてないんだよね。
ロードムービーっぽく、メキシコの広~い大地とカーステレオから聞こえる音楽がこれまたよし。夜明けの海の海岸にぶつかる波音が、んー♪たまらない。空が高くて雲が気持ちいよなー。豚の群れにはびっくり。。
人妻役のマリベル・ベルドゥーの存在もなかなか。精神的な弱さと、突然ダンナの元から離れる危うさ、影のある雰囲気がうまい。10代のヤリたい男二人も相手にしちゃって、ただのプッツン女(死語)元気だねーって思ってたけど。彼女にとってこの旅はとても重要な旅になっちゃうんだよね。生と死を見つめるオトナの女の旅路でもある。最後になって分かるんだけど、悲しくなる。
そしてこの映画、終わり方がマジ好き!数年後に大学生になり、音信不通の関係、ちょっぴり大人になったガキ2人が、偶然何年かぶりに街で出会い、話すシーン。あの夏の出来事は夢のようで、どこか気まずく、話すこともなく。。ガエルのすっかり精悍になった顔つきに(やっぱ、役者としてもうまいね)成長したひと夏の思い出が切なく映る。生と死。人は成長して大人になる。その先には死がある。なんか切ない。でも爽やかでもある。
余談だが、ぼかしモザイクはいらねーよー!
