To won't become happy people ~幸せになれない人々へ~ 第二章
「最近、友達に変なことされるんだ。」 始まりは彼女がそう言ったことだった。 彼女が言うには、私といるとき、 ほかの友達にブーイングのような合図をされるらしい。 そのほかにも、しかめ面をされたり、何かをしかけるそぶりをするなど、さまざまだという。 私が自分のせいだと思うには、そう時間を要しなかった。 せっかく話しかけてくれた彼女なのだから。 これ以上、彼女を巻き込む訳にはいかない。 そう思った私は、彼女から離れることを決意した。 しかし、暖かく接してくれる彼女に対して、 私はどんな反応を見せていいかわからなかった。 それに、正直言って、また孤独に戻るのは嫌だった。 私は迷った。 どっちをとっても駄目な気がしたから。 悩んだあげく、私が出した答え。 それは、登校拒否。 ほかには思いつかなかったのである。 翌日。 私はそれを実行へと移した。 家は私と父の二人暮らしで、母はすでに他界している。 父は遠くまで働きに出ている為、 朝早く家を出て、夜遅くに帰宅する。 仕事の都合上、帰ってこない日もまれにあるくらいだ。 だから、休んでもばれることなどなかろう。 私はそのような汚い考えさえ持っていたのであった。 しかし、問題はこの後だった。 学校にはどう連絡すれば良いのだろうか。 特に私のクラスの担任は、過保護なところがある。 なので、連絡をしないとまた五月蝿いだろうと考え、 私はとりあえず、「体調不良の為、欠席する。」と伝えた。 授業が終わる時刻になった。 しばらくしてから、ふと外を見てみると、 下校中の人が数人いた。 この人たちは部活等に所属しておらず、帰宅部と呼ばれる部類に当たる。 私や彼女も、この帰宅部の一員である。 その人たちを見ながら、彼女も今帰っているのかなぁ・・・と、 ぼんやりと考えてみた。 そういえば、彼女は今日学校でどう過ごしたのだろう。 もしかしたら、一人だったのかもしれない。 私の勝手な想像の中で、そう決め付けた。 それを、彼女に出会う前の私と重ねてみる。 彼女は、今日辛かったのかな・・・? と、そんな矢先のことだった。 私の考えは、最悪の形で的をはずすこととなった。 トゥルルルル・・・・・・ 静かな部屋一帯に響き渡るコール音。 私のわずかな望みを叶えてくれる希望の音。 しかし、その希望の音は、 実は、最悪の出来事への序曲だったのだ。 電話はやはり、彼女からだった・・・。 第三章へ続く
To won't become happy people ~幸せになれない人々へ~ 第一章
「私、どうして生まれてきたんだろう。」 時折、そう思うことがある。 周辺の様子を見ていると、私なんか必要なさそうに思える。 不思議なもので、その気持ちは現れたり消えたり、また現れたり。 たえず入れ替わっている。 いつになれば消せるのだろうか。こんな気持ち。 たまに誰かが「キモイ」とか、「きしょい」って言ってる。 誰に言ってるのかわからないけど、 自分に言われているような気がしてならない。 でも、確実に自分に言われていると感じることもある。 ・・・誰か助けてよ。 こんな私を救ってほしい。 誰か・・・誰か・・・誰か・・・。 私を見つけてよ。 こんな狭くて暗い、ここから出して。 みんなが言う嫌なことは、ほとんど無視してる。 でもやっぱり気にしてしまう。 忘れようと思っても、また思い出す。 私なんか、きっといらないんだ。 ここにいても、意味なんてない。 どうせ私が消えても、悲しむ人なんていないはず。 むしろ、逆に喜ぶ人がいるかも知れない。 そう思った矢先のことだった。 「ねぇ、何書いてるの?」 一人の少女が明るく話しかけてきた。 私は当時、暇つぶしにポエムのようなものを書いていた。 ポエムと言ってもそれほど上手くはないし、 文法も全然なっていないし、字が汚くて読みにくい。 彼女はそれを見せてくれと頼むが、 私は見せたくなかった。 なぜなら、決して上手くはなかったから。 それでも彼女は見せてくれと言うので、 私は「この人になら」と思い、それを彼女に手渡した。 彼女はそれを黙々と読む。 彼女の顔は、真剣な表情になっている。 どうやら見入っているらしい。 どうせ無理に作っている真顔だろう。 そんなことを思いながら、私は彼女が読み終わるのを待った。 「ありがとう!とっても良かったよ!!」 読み終わった瞬間、彼女は私にそれを差し出しながら言った。 それと同時に、彼女の顔には満面の笑みが浮かんでいた。 流石にこれを見て、本当に良かったんだなぁと思った。 自分の作品を自画自賛する気はないが、 彼女にとっては面白かったのであろう。 「ありがとう。」 私はなんとか笑みを作り、彼女に言った。 私は嬉しかった。 自分の作品を気に入ってくれて。 私は喜んだ。 自分の作品を誉めてくれる人がいるのを知って。 今まで孤独に呑み込まれていた私は、 彼女が天より現れし光の使いのようにさえ思えた。 今を思えば、それほど孤独というものが辛かったのだろう。 自分ではよくわからないが、きっとそうなのだろう。 以来、私と彼女はいつも一緒に過ごすようになった。 今では親友とも思えるほどになった。 しかし、周りはこのことを決して許してはくれなかった・・・。 第二章へ続く
