初めて観たシネマ歌舞伎「天守物語」 | ソフィアの森の「人生は、エンタテインメントだ!」

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音楽が好きで、映画が好きで始めたブログですが、広告会社退職後「ビジネスの教訓は、すべて音楽業界に学んだ」を掲載しました。

40インチのソニーBRAVIA高画質液晶TVを買って1週間が経ちました。


元々購入した動機が映画の字幕や頻繁に出てくるテロップの文字が見えにくくなったということだったので、俳句や短歌の番組をよく見る80歳を超える義母も大満足です。


シニア一家にとっては目に優しいテレビです。


液晶テレビを買ったら是非見たい番組がありました。


それは、WOWOWで放映されているメトロポリタン歌劇場によるオペラのライブビューイングです。


昨日、リヒャルト・ワグナーの遺作と言われるオペラ「カプリッチョ」が放映されました。


主役の伯爵夫人は当代きってのプリマドンナ「ルネ・フレミング」です。


これを高画質の40インチモニターで観る事ができる楽しみは格別でした。


そういえば、このメトロポリタン歌劇場のライブビューイングは映画館でもやっていますね。


東京で言えば築地の松竹本社内にある東劇がそうです。


私も3月にこの劇場でワグナーのオペラ「神々の黄昏」を観たいと思っています。


でもこのオペラ、2回の休憩を挟んで6時間半ですから・・・・・・・・・会社を休まないと観れないしょぼん


オペラではないのですが、過日この劇場で板東玉三郎主演・演出による「天守物語」を観ました。


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2009年に歌舞伎座で上演された演目のライブビューイングです。


玉三郎主演の泉鏡花作品はあと2作、この劇場で上映されるので、これも観に行こうと思います。


ところで、築地の東劇には懐かしい思い出があります。


今の松竹ビルになる前の古~い東劇でのことです。


幼い私は映画好きの父に連れられてジョン・ウェイ主演の「アラモ」をここで観たのです。


70mmにプリントされた映画を観るのは初めてでした。


スクリーンが大きい!


この大きさに圧倒された思い出が今でも脳裏に焼きついています。


改築された東劇は今でも広くて風情のあるロビーが素敵で、シニア向けなのかマッサージチェアまであります。


こういう劇場で歌舞伎のライブビューイングをやるという発想はいかにも老舗の松竹らしい企画だな~と思いました。


さらに「メト」もやるのですから。


ターゲットが最初からシニアですからシニア向けなどの割引は一切適用されず一律2.000円です。


メトの大作、例えばワグナーの「神々の黄昏」になると2回の休憩付きで5,000円です。


それでもシニアが足を運び採算がとれているというから、素晴らしい企画だと思います。


さて、私が観た「天守物語」。


上映前の東劇ロビーには50代~60代の女性が大勢います。


おしゃべりをしている人、トイレに並んでいる人、お弁当を食べている人、マッサージチェアで気持ち良さそうにしている人・・・・・・・・・・・何だか映画館という感じがしません。


お年寄りが集うOOOOセンターみたいです。


これがいいんでしょうね、シニアには。


実は、玉三郎さんの舞台を観るのは初めてです。


この人、1950年生まれですから私より1歳年上の61歳。


美しいとは聞いていましたが、やはり、やはり、美しい!


驚きました叫び


舞台は封建時代、白鷺城の最上階にある異界の主、天守夫人の富姫と下界の鷹匠、姫川図書之助との叶わぬ恋を描いた戯曲です。


物語の後半、地上の武士達に追い詰められた富姫が必死に図書之助を守り、千年に一度の愛を貫くラストシーンでは思わず涙がこみあげてきました。


う~ん、もっと若い時代の玉三郎を見ておけばよかったという後悔しきり。


天守物語と同じ市川海老蔵と共演した「海神別荘」も観なくてはパー


映画館で映画以外のコンテンツを上映する企画のことをODSと言います。


いま、アミューズをはじめ多くの企業が、巷に溢れたシニアを空いている劇場に足を運ばせようと、あの手この手の企画を実施していますが、まだまだ採算ベースにのらないようです。


でも、シネマ歌舞伎やメトロポリタンのライブビューイングを見ていると、コンテンツ次第では充分採算がとれるビジネスに発展する可能性は大きいと感じます。


わざわざ高いお金を払ってライブ会場に行かなくても、低料金でライブ会場並みの満足が得られるコンテンツ。


大きな数ではないけれど確実なコアファンを持っているコンテンツ。


少なくともライブで見たら1万円以上払ってもなかなか見ることができず、なおかつ簡単にテレビで上映されないプレミアムコンテンツでなくてはシニアの関心は呼ばないと思います。


「歌舞伎」、「オペラ」に続くとしたら、それは・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・?


現役シニアである私は、日々そんなことばかり考えています。