おはようございます、ダメ出ししないファッションロジック®スタイリスト土居コウタロウです。
今回「Udemy(ユーデミー)」さんから服装の学びを販売させていただきます。
今回発売する内容は、他ではあまり見ない切り口のファッションアドバイス教材になっていると思います。
一番のテーマは「TPO(その日の予定)を基準にして服を選ぶ」ということです。
以前のファッションロジック®の内容や、他のファッションアドバイスの内容の多くは
「あなたには何が似合うの?」というものです。
他にも自分の好きなもの、ときめくものを着るとハッピーになるというものもあります。
いくつかの切り口でファッションアドバイスが存在します。
どの角度を進めていっても、いろいろなドラマが起こりました。
例えば自分の好きな服が大事だよね、ワクワクする服を着ようね!ということを伝えたことがあります。
自分の似合うものを着ると自分の魅力が大きく開花することになって人生が変わるよ!と伝えたこともあります。
この時に、すごくうまく行く人もいますが、うまくいかないこともありました。
自分の好きな服、気持ちにぴったりと合う服を進めたときに起こった失敗はこうです。
~~ 「全く好きな服が思いつかないから→学生時代の憧れの服装へ」 ~~~~
Aさんはおしゃれが苦手、服選びが苦手で悩むから、それを解決したいということでお越しくださいました。
自分の好きなワクワクするような服を着ましょうというお話しをしたときに、
「私は服のことがわからないので思い浮かばないです」
と答えました。
「いろいろと教えてほしいです」
ということで、基本的な服の組み合わせからお伝えし始めました。
上着を着るとき、着ないとき、ワンピースのとき、小物の入門編、スカートスタイル、パンツスタイル。
順番にお教えしていくと、乾いたスポンジが水を吸うように吸収していきました。
真面目な彼女はすぐに実践していったので、お教えしたことができるようになりました。
そして少し経った頃、異変がありました。
最初にお伝えした「好きな服、ときめく服を着ていこう」という内容を思い出したそうです。
昔学生のときに、ガールズバンドが好きで、ロックなバンドメンバーに憧れていたそうです。
なんと、彼女はその人を真似るようになったのです。
真面目な彼女は完全コピーを目指し、その人を真似るようになりました。
それはTPOに合わないよ、と話してみても、大人にはちょっと合わないよ、と話してみても、聞く耳を持ちません。
何かのスイッチが入ってしまったようです。当面その服装が続きました。
33歳だった彼女は、職場でちょっとした噂の人になり、注意されたりいろいろと事件があったそうです。
数カ月して我に返ったようで、普通のオフィスカジュアルの服装に変えてくれました。
後日彼女に聞くと「自分でもよくわからない、なぜか憑りつかれたように昔の自分が出てきた」と話しました。
この時、自分の好きな服、ときめく服、というキーワードには、ふたつの難しさがあると結論付けました。
ひとつは、服に興味がなかったり、服に対して混乱している人に好きな服を聞いても、考える種が無いし混乱を拡大することが多くあるということ。
もうひとつは好きやときめくをキーワードにすると、昔の自分の思いとリンクしてしまって、今の年齢と違う服装、今のTPOと違う服装に走ってしまう可能性があるということのふたつです。
これは服装は心の非常に深い部分と繋がっているんだということを発見する大きな発見のひとつになりました。
~~ 「似合う=魅力を出すはずが、怒り、泣き、何年も執着してしまう」 ~~~
あなたの魅力はこれですよ、という外見の魅力の元を見抜いてお伝えすることもしていました。
10年近くその切り口で人を見ていたので、その方の本来の魅力はどんな雰囲気かということがわかるようになっていました。
その人本体の魅力がかっこいい場合は、かっこいい雰囲気になる服が似合うのです。皮素材とか黒とか、先がとがっているデザインなどです。
魅力がカッコいい人に「あなたの魅力はカッコいいです」と言うと、たくさんの人が怒り出し、中には泣く人がいました。
他にも可愛い魅力の人に「あなたの魅力は可愛いです」と言うと、たくさんの人が怒り出し、中には泣く人がいました。
魅力が艶っぽい人に「あなたの魅力は艶です」と言うと、たくさんの人が怒り出し、中には泣く人がいました。
私はその人の顔や体型の形を見て、魅力の源泉を見極めて話しているのですが、言われた人からすると嫌な思いがしたのでしょう。
あとから話を聞くとカッコいいと伝えた人は「あの時、あなたは怖い人だから、一生怖がられて生きてくださいと言われたと思った。」と言いました。
可愛いと伝えた人は「あなたはバカっぽくて子供っぽい人だと言われて、そう生きろと言われたと思った。」と言いました。
艶っぽいと伝えた人は「あなたはイヤらしい人間だ、夜の水商売の女だと言われたように思った。」と言いました。
勘違いからそう思うのではなく、もっと強い拒否反応をしめしました。(泣くほどですから)
それは、その人の本来の魅力は、昔から持っている見た目の雰囲気ですから、そのせいで嫌な思いをしたことがあるのです。
怖がられて辛い思いをした、
友達が欲しいのにみんな近寄ってくれなかった、
初対面の人にばかにされた
いつも頼りないと思われる
女性から色目つかうんじゃないわよと難癖付けられた
男性から気持ち悪い目で見られる
などなど、その魅力があったからこそ起こった
イヤな経験、トラウマを思い出してしまうのです。
似合う服を知って、それを着るというのは
過去の辛かった記憶を再度思い出すことになってしまうのです。
それを乗り越えることができると人生は大きく飛躍します。
ですが、その壁は分厚いです。
~~ 「似合うを捨てることに」 ~~~~~
壁を越えられる人と越えられない人を目の前で見ながら、
ずっと応援をしていきました。
確実にこの壁を超えることは内面的に有益だからです。
でも、土居コウタロウはこの似合うや魅力の入り口を捨てることになります。
これを入り口にしないように変えます。
それを決めたきっかけは、海外の仕事や旅行をたくさんしたことが原因でした。
海外では、個性的な服を着ていて、周りと違っていても
「これは私のスタイルだから」
の一言で終わります。
自分が着たいものを着るのです。
自分の軸がしっかりとしていて服に関しても自分の考えを反映します。
フランスのパリも
アメリカのニューヨークも
その他の国を見てもたくさんの人が自分の考えで服を着ていて堂々としています。
海外でこの状態を何度も体験して、
日本の外側から日本を見ると大きな発見がありました。
『日本は服装に関しても空気を読んで周りと合わせないといけない』
という大きな発見です。
東京や大阪の中心は多様性が認められていますが、田舎に行くと服装を魅力的にすると浮いて、周りから目を付けられます。
その場所のTPOのルールに合わせないといけないのです。
ということは、
似合う服を着て、自分の魅力を出しても、
周りの人と調和することが大切な日本では、
逆効果になることがあるのではないか?
と考えたのです。
空気を読むのが大切な日本という国で、
服装というのは、周りと合わせることをベースで考え始めるのがいいのでは?と変化したわけです。
ここで私は「似合うを入り口にする」ということを捨てました。
新しく出てきたのが
「ひとつひとつのTPO(予定)に注目して、その予定で自分が心地いいと感じる状態になる為の服装を考えること」
という得たい成果に標準を合わせる入り口でファッションを語るようになりました。
これが今のファッションロジック®です。
TPOに服を合わせるのに使うようになったのが、
「服のドレスコードを分ける」ということです。
これをうまく分けるメソッドができたので、
わかりやすくなり、勉強できるようになりました。
古くから通ってくれている生徒さまもこのTPOベース理論を取り入れて
新しい視点で服選びをされています。
1、TPOとドレスコード
2、服を組み合わせる基本から学ぶ
3、得たい成果を考えて服に落とし込む
4、好きな服や似合う服を考える
という順番で進むのが良いかと思います。
勉強するにも脳みそがついてきやすいのではないでしょうか。
このお話しの集大成として行きついたファッションロジックがこちらの「Udemy」の教材に入っています。
12話になっていて、順番に学ぶことができます。
タイトルはこちらのダイジェスト動画に掲載しているので、ぜひ見てみてください。短い動画です。
8月の7日の販売なので、まだ先になりますが、覚えておいてもらえたらと思います。最初は特別価格で2000円以下での販売のようです。
動画はこちらです↓
では、長い文章を最後まで読んでいただき誠にありがとうございました。
土居コウタロウ