W1の森です。先日松島さん、津崎さん、勝見さん、小池さん、竹内さん、僕の6人で行った11泊12日の北アルプス長期縦走について報告します。

入部して早半年、この部の価値基準が"強さ"であると知った。そして先輩方は"強さ"に尋常でないこだわりを見せる。

お前は強くなれる

この言葉は部内で頻繁に使われる。
かけられると山行に行きたくなってしまう不思議な言葉。
僕も強くなりたいと願ってしまった。
今ならわかる、その願いは過ちなのだと(笑)
そんな風に思ってしまった長期縦走の記録です

前日 上高地バスターミナル
小池さんの豚丼を食べ準備万端と言いたいところだが、小池さんが眼鏡を松島さんがヘルメットをバスに忘れ、津崎さんは腹を壊すなど先行きが不安…

初日 上高地バスターミナル~穂高岳山荘
出発進行

数時間歩いて、岳沢小屋に到着。松島さんはここで一万円のヘルメット購入。

かっこいいですねー

急登の重太郎新道が長々と続く。
僕が今まで体験した山行と比べ、ザックの重さ、肩の痛み、疲労、傾斜すべてがきつい。
もうこの時点で僕はもうふらふら。「強くなるんだ」その気持ちを胸にただひたすら歩く。
そんな中この男は違いました。

「重太郎新道とかドチョンじゃん」
この時ばかりは不覚にも竹内さんがかっこよく見えた…(笑)

そして奥穂高岳


初日はフラフラになりながら終了
その夜
松島さん「きついのは最初の二日だけだから」

この言葉を信じてシュラフに入る

二日目 穂高岳山荘~南岳小屋
この日は鎖場の連続。ほぼ垂直に登り、ほぼ垂直に降りる。ただただ怖い。
大キレットが僕たちを待ち受ける。





この日は槍ヶ岳まで行く予定だったが鎖場で時間がかかってまったため、南岳小屋でストップ。
鎖場で休憩は多かったが緊張の連続で疲労がたまる。
初日に肉体が、二日目に精神がやられすでに満身創痍。
ここで勇気を出してエスケープを切り出すのも強さかもしれないと謎の考えが浮かぶ始末。

その夜
松島さん「二日目を乗り越えたのはでかいよ、まーでも毎日結局辛いんだけどね」

……………(笑)

三日目 南岳小屋~三俣山荘
寒さで目が覚める。
外に出るとザックカバーが凍っている。フライをたたむと大量の氷が落ちる。
いつになくテントをたたむのが苦痛。
これも強くなるため、とそろそろ割り切れなくなってくる。

朝の一枚



この日は槍ヶ岳に登る予定だったが、連休中ということもあり人が多く登れず。
その後はただひたすら歩く。
双六小屋でストップの予定だったがまだ動けるということで三俣山荘まで行くことに。
覚えていることはその間、急登はなかったが長期縦走のなかで一番きつかったということ。

四日目 三俣山荘~烏帽子小屋
まずは水晶岳へ空身でピストン。

みなさん浮かない顔。このあたりからピークへのこだわりが急激に低下。
野口五郎岳のピークは何事もなくスルー。この日もただひたすら歩く。
そして烏帽子小屋へ到着。

ここで僕の担当は終了。
強くならなくてもいいんやで
それでは失礼しますと言いたいとこですが、最後に


長期縦走another story ~勝見さんとクスクス~

今回の縦走の夕飯の三回分はクスクスの予定でした。計3kg強のクスクスを持ったのは勝見さん。勝見さんは以前、クスクスで痛い目にあったらしく運ぶのでさえテンションが下がり気味。そんな勝見さんに初日の穂高岳山荘で悲劇が襲う。

クスクスの箱が破れザックにクスクスが散乱。それを見ていじるW2。キレながらもジップロックに入れ替え一安心。
クスクスが最初に登場したのが烏帽子小屋。クスクスを取り出そうとした勝見さんは衝撃の光景を目の当たりに。

な、なんとジップロックが破れザックに再びクスクスが散乱。


さらに、この日烏帽子小屋で出会った心優しい方がアルファ米をくださり、結局クスクスは使わずじまいに。

なんとも悲惨でしたね。
ただ今回の山行を盛り上げてくれたクスクスにかんしゃー。