目まぐるしく変わる天気。今日の関東は夏空でした。

洗濯ものが、あっという間に乾きました。

さて。クラシック音楽の歴史を紐解くと、バロックの時代が過ぎ「古典派」と言われる時代になって、音楽家も徐々に貴族階級に仕える召使から少しずつ脱して行ったようですね。

その背景には産業革命やフランス革命などがあり、市民の力が増大したことも大きかったのでしょうね。それまでは教会や貴族に召し抱えられて音楽を創り、音楽家は「職人」のようでした。

それを初めて芸術の域にまで昇華させたのがべートーヴェンだと言われています。時代背景や楽器の向上も大きかったとは思いますが、そういう時代に居合わせたのも、やはり「運命」でしょうか。

ベートーヴェンは生涯で９つの交響曲を書き、その９つ目が大晦日にも流れる「合唱付き第九」です。

これは後の作曲家達にも多大な影響を与え、ベートーヴェンを敬愛したブラームスは、交響曲第一番を書くのに20年以上も費やし、ワーグナーはこれを超える交響曲は書けないと、「楽劇」というジャンルを生み出したとか・・。

また、優秀なピアニストでもあったベートーヴェンは、ピアノソナタを32曲書いていますが、当然、ピアノソナタで色々な事を試し、それが下地となって、後の作曲家が「超えられない」と感じた交響曲を書いたのかと思うと、ベートーヴェンのピアノソナタが「音楽の新約聖書」と言われるのにも納得してしまいます。

長々とすみません。そんなウンチクもクラシックに興味を持ち、関連する本も読むようになって、私もつい最近知ったことです。

でもそんな事を知ると、ますますベートーヴェンの「ピアノソナタ」に対しても、個人的な思い入れは強くなるようです。

ピアノソナタ第29番『ハンマークラヴィーア』は長くて40分以上もあり、まさに交響曲並みです。この1曲でCDが出されるほど。

私の所蔵しているCD。エミール・ギレリスの演奏は更に長く、演奏時間は何と48分半もあります。

なかなか50分近くも集中して聴き続けるというのは、介護生活中はありませんでしたし、それなりの覚悟？は必要なので、なかなかじっくり聴く機会がなかったのですけれど、今はこの曲も存分に聴けるようになりました。

クラシック音楽に限ったことではないのでしょうが、クラシックは特に、その作曲家の人生が見え隠れするのが興味深いです。

年齢と共に、だんだん音楽的な高みへ昇って行くのは当然なのでしょうけれども、特にお亡くなりになる直前になると、どの作曲家もある種の「諦観」とでも言うのでしょうか？

ある種の突き抜けた「天国的な曲」を書いている様な気がして、この頃は晩年の曲にとっても興味があったりします。

こちらは「ハンマークラヴィーア」の第一楽章で、

辻井伸行さんの演奏です。

この出だし、好きだなぁ〜。

夜もゆっくり過ごそうと思います。

いよいよ『どうする家康』も「築山事件」へと舵をきったようで・・。

大変だぁ～。さっさと夕ご飯を食べてしまおう。

本日もお読みいただき、感謝です。

●ベートーヴェン『ピアノソナタ第29番 変ロ長調（ハンマークラヴィーア）』

●ベートーヴェン『ピアノソナタ第29番変ロ長調（ハンマークラヴィーア）』