青春の日のモノサシというのは、
とかく「美」に偏りがちなもの。
人間関係にそれは端的に表われてる。
たとえばハンサムな男性、美しい女性というのは、
異性からみればそれだけで大きな存在理由がある。
そして、大勢の心がそこへ殺到する結果、
青春の何とも残酷な人間絵巻がくりひろげられる。
おびただしい数の失意、挫折、傷心、
憎しみ等を残して舞台からはねるころ、
賢明な人たちは別のモノサシを持ち始める。
たとえば、可愛さ、気性のよさ、頼もしさ・・・。
中でも気性のよさは滋味あるもので、
これを絆とする人間関係は永続する。
絵でも音楽でもただ美しいばかりでなく、
ハートがないと飽きるもの。
美は単に眼だけを楽しませる
だが、気質のやさしさは魂を魅了する
これはフランスの文学者ヴォルテールの言葉。
このモノサシを持てばよい友人が得られるはず。