好きな理由 | anetaka-blog

anetaka-blog

LIVING GALLERY 姉小路高倉-ANETAKA-発信のブログ。
京町家の小さなギャラリーから日々の出来事や楽しいお話、
イベント情報などをお知らせしています。


インド オールド木箱


5年程前、旅中 香川県のある骨董店に入り、
昭和初期の古いラジオを買いました。
すでにその頃から古いものが好きで、たまたま立ち寄った
そのお店のおじさんに、翌日 競り市に連れていって
もらったりして、とてもお世話になりました。
『修行においで』なんて言ってもらいながら、古いものは
好きだけれど、そういうものを扱う仕事に就くとは、
その頃は夢にも思っていなかった。
人生というのは不思議です。

好きになった“きっかけ”というのを、
いつも探すのですが思い当るところがなく。
 古建築の家屋に入った時に感じるドキドキ感が
“それ” なんではないかと思うんです。
想像(妄想!?)魔の私は、その建物の歴史の中で
生活がされていた頃のことを想像したり、例えば
あの時、衝動買いしたラジオであれば、当時どんな人が
使っていたのだろうか?とか、数十年経って流れる内容は
違えど、今、同じように聞いている・・・ということが、
なんだか不思議でオモシロい。
歴史を経たそれらが昔のことを教えてくれる。
人の手から人の手へ渡り、あるいは蔵の中、土の中
などで眠っていて、現代まで形として残っている。
凄いことだと思うんですよね。
人から人へ渡ってきたものなら、捨てられることなく
それだけ大事にされてきたということ。
そしてまたそれを受け継ぎ、歴史を重ねる
バトンを受けたなら残していきたいなぁ~と凄く思う。

ANETAKAのコンセプトであり、こだわりなのが
“手づくり”ということなのですが、NUSHIがいつも言います。
廃棄物にならない何十年、何百年先にも残っていく
ものを作りたい。それを目指したものづくりを心がけています。

キズがキズに、汚れが汚れに見えず、
キズがに、変色が風合いに感じられるもの、
そういうものを生み出し、見出していきたいなぁ~。