私の親父たち……その2キャプテン(Sir) | しま爺の平成夜話+野草生活日記

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私の親父たちシリーズ第2弾

今回は、リー大統領官邸へ自ら運転する車で入れた、おそらく外国人では唯一の方だ。
かつて、朝日新聞の1面だか3面だかの左端には、『ひと』とかいう欄があって、各界の著名人や実力者が紹介されていた。
本社社長も会長も出たことがなかったが、最初に紙面で紹介されたのは、あのSir=キャプテンだった。

この方は、私が初めて海外出張したシンガポールの社長だった。
私が出張に行く前には、パートを含めた社員を飛行機チャーターしてペナン島へ慰安旅行に連れて行ったりして当地ナンバー1新聞に載ったりしていたから、日本人ではシンガポール1人気者でもあった。

だいたい、大統領官邸はアパートから歩いて行ける距離にはあったが、一般人は年に数回だけあるお祭り日しか入れない。
が、かの親分は、ハンドルを握りながら中に入れた。


ある日、私があっちの勉強し過ぎで淋しくなった時に、肩を叩いてくれ『お前も仲間になったのう』と笑い飛ばしたのは、あのキャプテンだった。
しかし、どこから知ったのだろう?


デカイと感じた。
人生初の淋しい時も、あの肩叩きと豪快な笑いで何とかなった。


親分がロンドンに引っ越すだけで地元新聞に載った、不思議な魅力溢れる方だった。