古事記、日本書紀編纂の責任者に太安万侶という人がいる。
かなり昔のことになるが、奈良県で墓標が見つかったと報道され、捏造でなかったなら実在が証明された方である。
この方が古事記を編纂する時に悩み、結局意味不明ながら名前だけは古音をそのまま書いたと記している言葉を2つ例に挙げている。
帯(たらす)と日下(くさか)だ。
1300年前に既に分からなくなっていた言葉を、現代人が推測するのは無謀で意味がないかも知れない。
が、無謀だからこそ闘志が湧くこともある。
・帯(たらす)
これはtal(水滴など)の派生語だろう。
垂水(たるみ)、垂れるのtalである。
水滴が垂れて、足るtal状態になる。
また、垂れた水は一面に広がる。
これが、帯(たらし)である。 帯(たらし)は、あまねく皆にしみわたることとなり、統治と同意になったのやも知れない。
また、こんな考え方もできる。
神道に強く影響を与えたと思われる古代エジプト文化。
ここの王は、一時期必ず、太陽の息子たるsaa Raa を名前の一部につけていた。
このサアラアがなまってタアラア→タラス となったという妄想も可能である。
明治初期、政府から派遣された有能な学者がエジプトに立ち寄ってから、帰国しなくなった。
神学者であった彼は、エジプト王の名前や文化に、何らかの衝撃を受けたのではなかろうか。
西洋人には難関だったロゼッタストーン解読も、日本人ならば西洋人よりははるかに簡単だったろう。
・日下(くさか)
これも、昔のアジア、つまりエジプト由来で考える。
エジプトは上下に分かれており、ここを統治できた者がファラオ(エジプト王)となる。
エジプト南部、今のエチオピアには、エジプト人のようなギリシャ系ではなく、原住民である黒人の国があった。
ごく一時期は、ここがギリシャ系エジプトを倒し、黒人ファラオが生まれたこともある。
が、ほとんどはエジプトのファラオは非黒人であった。
エチオピアあたりの黒人は、kusと呼ばれ特産の金の取引などをしている。
あるいは、労働者として出稼ぎに来ていたかもしれない。
このクスが訛り、クサカに変じた。
つまり、クサカとはファラオの下で働く者の意味だ。
ファラオは太陽の息子である。
古事記成立時代には、意味ははっきり分からぬとも、ニュアンスは残っていた。
だから太安万侶は、日下と書いてクサカと読ませた、
そんな夢を見た。
間違っていたら、太安万侶さん。ご助言を。
太安万侶さんでなくても、結構ですが。