アルパマーヨ
世界一美しい山はどこだろうか。
美しさとは主観的なものだから、十人十色。
西欧人はマッターホルンだという人が多そうだし、南アジアだとカイラスだろうし、中華人民共和国なら梅里雪山、朝鮮民主主義人民共和国だと白頭山。そして日本なら富士山という人が多いのではなかろうか。
そんないろんな評価のある中で、世界の著名な写真家たちが最も美しい山として選んだのが、このアルパマーヨ山だ。
アルパマーヨとは、近くに源を発する大河アルパマーヨと同じ名前で「大地の川」というケチュア語らしい。また、ケチュア語ではシュイトゥラフとも呼ぶようだ。これは「細長い雪を被った山」という意味で、見た目そのものだ。
この氷の壁は斜度60度。スキーをした方なら分かるだろうが、斜度35度くらいまでと40度を超えた斜度では、全く違う。私などにとっては絶壁に見えてくる。一番傾斜のきつい斜面は42度というのがあったが、この時は足がすくんで半分尻餅をつきながらの滑降となった。
斜度60度というのは想像さえできない。おそらく垂直の断崖に思えることだろう。
見た目には美しい山だ。
が、登りたいとは思わないし、私など命が10個あっても登頂は無理だろう。
★データ
アルパマーヨ山(シュイトゥラフ) 標高5,947m
ペルー・アンデス山脈北部
南緯9度付近(赤道に近い)