これは私の独断と偏見による見方であり、校正・推敲前であることを、ご留意ください。
★サッパ
ニシン科のイワシにも似た、体長せいぜい20㎝くらいの汽水域に住む魚。ママカリともいう。
汽水域とは、塩水と淡水が混ざりあう水域を言う。
つまり、あんまり塩辛いところは嫌うが、かと言って真水では塩気が欲しい、どうも住みにくいと文句を言う特徴のある魚である。
ママカリのママとは飯を意味する。
本来の意味は分からないが、飯を借りたいと言っても返すかどうかは保証がない場合もあるだろう。
東京湾河口付近などでは、多数見ることができる。
ただし、気候の影響からか、最近は減っているようである。
なお、福島県いわき市などでとれるメヒカリという魚と混同される場合があるが、これは間違い。
福島県のメヒカリはアオメエソ(青目えそ)のことである。ちなみに徳島県でメヒカリと呼ぶものはアカメ(赤目)であり、混乱しやすいから注意が必要である。
つまり、同じ目を光らせるにしても、東北では青であり、四国では赤だということである。
また、サッパをサバの子と勘違いしている場合がある。
サッパもサバもサバを読む点は確かに共通しているから、あながち誤りでもないかも知れない。
話は飛ぶが、サッパはニシン科である。
かつてはニシンで御殿が建つとも言われたが、一方でネコマタギ(猫跨ぎ)と言われ、猫さえ食わぬ代物という意味もあった。かつてはそれほど大量にいたが、最近は希少になってきている。
蛇足だが、ミガキニシンを磨き鰊と誤解する例が多い。が、これは身欠き鰊が正しい。つまり、内臓や頭のない干からびた鰊という意味である。